第56回日本女子ソフトボールリーグ
第2節総括・交流節展望
〈※プラチナセクション編〉
来る6月30日(金)~7月2日(日)、「第56回日本女子ソフトボールリーグ」交流節が富山県富山市・岩瀬スポーツ公園ソフトボール広場を会場に開催される。この「交流節」は「プラチナセクション」「サファイアセクション」両セクションのチームがセクションの枠を超え、対戦。第2節までの順位に基づき、「プラチナセクション」1位、3位、5位のチームは「サファイアセクション」2位、4位、6位のチームと対戦し、「プラチナセクション」2位、4位、6位のチームは「サファイアセクション」1位、3位、5位のチームと対戦。各チーム、日頃対戦のない「別セクション」のチームと3試合を戦うことになる。
ここでは去る5月19日(金)~22日(月)(※雨天のため、1日順延)、神奈川県厚木市・厚木市営及川球技場で開催された「プラチナセクション」第2節の戦いをふり返り、「交流節」での見どころ等を展望してみたい。
(※第2節プラチナセクションの動画はこちら)
〈首位〉5勝0敗
VONDS市原
※第2節終了時点チーム成績
※( )内数字は「プラチナセクション」6チームでの順位を示す
〈2位〉4勝1敗
MORI ALL WAVE KANOYA
※第2節終了時点チーム成績
※( )内数字は「プラチナセクション」6チームでの順位を示す
〈3位〉2勝3敗
大和電機工業
※第2節終了時点チーム成績
※( )内数字は「プラチナセクション」6チームでの順位を示す
〈4位〉2勝3敗
厚木SC
※第2節終了時点チーム成績
※( )内数字は「プラチナセクション」6チームでの順位を示す
〈5位〉2勝3敗
花王コスメ小田原 フェニックス
※第2節終了時点チーム成績
※( )内数字は「プラチナセクション」6チームでの順位を示す
〈6位〉0勝5敗
ペヤング
※第2節終了時点チーム成績
※( )内数字は「プラチナセクション」6チームでの順位を示す
第2節総括・交流節展望
〈※プラチナセクション編〉
来る6月30日(金)~7月2日(日)、「第56回日本女子ソフトボールリーグ」交流節が富山県富山市・岩瀬スポーツ公園ソフトボール広場を会場に開催される。この「交流節」は「プラチナセクション」「サファイアセクション」両セクションのチームがセクションの枠を超え、対戦。第2節までの順位に基づき、「プラチナセクション」1位、3位、5位のチームは「サファイアセクション」2位、4位、6位のチームと対戦し、「プラチナセクション」2位、4位、6位のチームは「サファイアセクション」1位、3位、5位のチームと対戦。各チーム、日頃対戦のない「別セクション」のチームと3試合を戦うことになる。
ここでは去る5月19日(金)~22日(月)(※雨天のため、1日順延)、神奈川県厚木市・厚木市営及川球技場で開催された「プラチナセクション」第2節の戦いをふり返り、「交流節」での見どころ等を展望してみたい。
(※第2節プラチナセクションの動画はこちら)
〈首位〉5勝0敗
VONDS市原
※第2節終了時点チーム成績
チーム防御率 | 1.94(1位) |
奪三振 | 21(3位) |
総失点 | 13(1位) |
チーム打率 | 2割3分1厘(4位) |
総得点 | 26(2位) |
総本塁打 | 2(3位) |
総失策 | 5(3位) |
守備率 | 0.968(3位) |
第1節、「連勝」の好スタートを切ったVONDS市原は第2節も好調を持続。初戦が雨で流れ、2日目(5月20日/土)、まず花王コスメ小田原 フェニックスと対戦。試合は逆転また逆転の大熱戦となり、試合終盤、相手守備の乱れにも乗じて6-5と試合をひっくり返し、そのまま逃げ切り、1点差の辛勝。「全勝」を守り、MORI ALL WAVE KANOYAとの「全勝対決」「首位決戦」を迎えた。この試合も初回に先制を許しながら、3回裏、相手守備の乱れにも助けられ、2-1と逆転に成功すると、小野寺萌、吉田汐里の長短打で決定的な3点を追加。この回大量5点を挙げ、5-1と4点のリードを奪った。最終回、2点差に追い上げられ、なお二死二・三塁と「一打同点」のピンチを招く場面もあったが……第2節、チームの「救世主的存在」となった山本優花が「最後の打者」を空振り三振に斬って取り、5-3で勝利を収め、「全勝」を守り、「単独首位」に立った。最終戦のペヤング戦は初回、「主砲」小林かな実のスリーランで先手を取ると、先発・山本優花が被安打5・失点1の好投で8-1の圧勝。第2節も3連勝を飾り、開幕からの「無傷」の連勝を「5」に伸ばし、「プラチナセクション」単独首位で第2節を終了した。 首位快走の立役者は山本優花。第2節の3試合、すべてで「勝利投手」となり、チームの「救世主的存在」となった。打線も相手守備の乱れを確実に得点に結びつける等、チーム打率は決して高くはない(チーム打率2割3分1厘は「プラチナセクション」4位)が、総得点26(プラチナセクション2位)と相手のミスや一瞬の隙を逃がさぬしたたかな戦いを見せ、「チーム一丸」まさに「総力戦」で3連勝を飾り、「プラチナセクション」首位に躍進した。 「交流節」では初戦で「サファイアセクション」2位・小泉病院 Blue Arrows、第2戦で同4位・Citrine Ichinomiya、最終戦で同最下位のルネス紅葉スポーツ柔整専門学校との対戦が組まれている。 初戦の相手となる小泉病院 Blue Arrowsはここまで3勝2敗。3チームが「同率」に並ぶ大混戦の中、得失点差の争いの末、「サファイアセクション」2位となった。チーム打率3割2分4厘(サファイアセクション1位)、総得点32(同2位)と打線が好調。敗れた試合もいずれも1点差と、侮れない相手であり、「交流節」最大の「難関」となる相手である。この試合をどちらがモノにするかによって、「プラチナセクション」「サファイアセクション」の後半戦の行方を左右する可能性もある。初戦に勝って勢いに乗り、第2戦、第3戦も勝利するようなことになれば「日本リーグ制覇」の夢に近づく。それだけに……まずは初戦に「注目」といったところか。 交流節試合予定 6月30日(金) 対 小泉病院 Blue Arrows(10:00試合開始予定) 6月30日(金) 対 Citrine Ichinomiya(12:30試合開始予定) 7月1日(土) 対 ルネス紅葉スポーツ柔整専門学校(10:00試合開始予定) |
![]() 5戦全勝で「プラチナセクション」の首位に立つ・VONDS市原 |
〈2位〉4勝1敗
MORI ALL WAVE KANOYA
※第2節終了時点チーム成績
チーム防御率 | 2.00(2位) |
奪三振 | 35(1位) |
総失点 | 18(3位) |
チーム打率 | 3割6分9厘(1位) |
総得点 | 39(1位) |
総本塁打 | 5(1位) |
総失策 | 6(6位) |
守備率 | 0.960(6位) |
MORI ALL WAVE KANOYAは第2節の初戦が雨で流れ、2日目(5月20日/土)、いきなり昨シーズンの「覇者」大和電機工業と対戦することになった。初回に福元彩未のツーランホームランで先制すると、2回裏には竹原由菜にスリーランが飛び出す等、4回までに11安打・9得点の猛攻。一方的な試合展開になるかと思われたが、先発・中野花菜に代え、左腕・竹原由菜を登板させると、試合の様相が一変。5回表、6回表の2イニングで9点を奪われ、「大逆転」もあり得るような不穏な雰囲気に……。結局、中野花菜を再登板させ、事なきを得たが、「楽勝」ムードが一変、12-9で逃げ切る「薄氷の勝利」となってしまった。「全勝の首位対決」となったVONDS市原戦は初回に福元彩未の二塁打からチャンスをつかみ、木村麻利亜のタイムリーで先制。有利に試合を進めるかと思われたが、3回裏、守備の乱れから逆転を許し、その後、さらに先発・竹原由菜が長短打を浴び、一挙5点を失う試合展開に……。最終回、敵失、連続四死球で満塁と攻め立て、木村麻利亜の適時二塁打で2点を返し、なお二死二・三塁と「一打同点」のチャンスが続いたが……「あと一本」が出ず、3-5で敗れ、「首位」の座を明け渡す結果となった。最終戦の花王コスメ小田原 フェニックス戦は、その「鬱憤」を晴らすかのように打ちまくり、14安打・10得点の猛攻。10-0で大勝し、通算成績4勝1敗で「プラチナセクション」2位となった。 「交流節」では、初戦で「サファイアセクション」3位・YKK、第2戦で同5位・平林金属 Peachblossoms、最終戦で「サファイアセクション」全勝で「首位」を走る靜甲との対戦が組まれている。 第2節では左腕・竹原由菜が各試合のターニングポイントで痛打を浴び、苦戦を強いられ、大事な試合を落とす……といった巡り合わせとなった。「エース」中野花菜が第2節を終えて、失点0・防御率0.00、チームの全勝ち星にあたる「4勝」を挙げているだけに、竹原由菜を含め、「投打二刀流」の木村麻利亜が揃う投手陣の、誰を、どこで、使うのか、その投手起用に注目したいところだ。打線は上村麗が「プラチナセクション」打撃ランキング1位の5割5分のハイアベレージを叩き出し、本塁打2・打点8と目下、「プラチナセクション」三冠王。打撃部門の主要三部門でトップに立つ活躍を見せている。木村麻利亜も打率5割、濱本叶美が4割4分4厘、福元彩未が4割2分1厘・本塁打1・打点6と揃って好調。チーム打率・3割6分9厘、総得点39、総本塁打5は、いずれも「プラチナセクション」1位の数字で投打の記録・数字を見る限りは「優勝候補の大本命」であることは揺るぎないように見える。 だが……第2節では肝心な場面で守備のミスが続出、それが失点に結びつき、大事な試合を落とす等、意外な「脆さ」も露見した。初戦のYKKは「ホーム」での試合となり、続く平林金属 Peachblossoms戦も決して簡単な試合にはならないだろうが、何とかここを「連勝」で乗り切り、「サファイアセクション」全勝で「首位」を走る靜甲との一戦に臨みたいところだ。 交流節試合予定 6月30日(金) 対 YKK(12:30試合開始予定) 6月30日(金) 対 平林金属 Peachblossoms(15:00試合開始予定) 7月1日(土) 対 靜甲(12:30試合開始予定) |
![]() 「優勝候補の大本命」MORI ALL WAVE KANOYAは4勝1敗の2位 |
〈3位〉2勝3敗
大和電機工業
※第2節終了時点チーム成績
チーム防御率 | 4.24(4位) |
奪三振 | 21(3位) |
総失点 | 20(4位) |
チーム打率 | 2割8分(2位) |
総得点 | 21(3位) |
総本塁打 | 3(2位) |
総失策 | 3(1位) |
守備率 | 0.978(1位) |
昨シーズンの「覇者」大和電機工業は第1節、1勝1敗のスタートとなり、第2節での「巻き返し」を図ったが、悪天候の中、初日(5月19日/金)、唯一行われた初戦の厚木SC戦は、初回いきなり2点を奪われ、その裏、堀あかねの犠牲フライ、2回裏には車亜紀子のタイムリーで2-2の同点に追いつきながら、4回表に勝ち越しを許し、巻き返しを誓ったはずの初戦を2-3で落としてしまった。続くMORI ALL WAVE KANOYA戦も投手陣が早々につかまってしまい、4回までに11安打を浴び、9失点。終盤、「王者」の意地を見せ、上原彩瑛のツーラン、怒涛の4連続長短打等で9点を返し、猛追したものの、投手陣が3本塁打を含む15安打を浴び、12失点とMORI ALL WAVE KANOYAの猛攻を止められず、9-12で敗れ、「大事な試合」を落としてしまった。最終戦のペヤング戦は相手守備の乱れもあり、初回に先制し、3回表には堀あかねがツーランホームラン。終盤6回裏、先発・大串都未希の後を受け、2番手として登板した斉藤未来が3連打を含む4安打を浴び、1点差に詰め寄られる場面もあったが、何とか3-2で逃げ切り、最悪の3連敗は免れたものの、「王者」らしからぬ試合が続いている。 第2節までの戦いを見る限り、投手陣の立て直しが急務か。昨シーズンの同時点での成績と比較してみると、チーム防御率1.00→4.42、総失点6→20と大幅に数字・記録が悪化している。昨シーズンは第2節終了時点で「エース」大串都未希が2勝を挙げ、防御率0.48、左腕・斉藤未来が3勝を挙げ、防御率1.37の数字を残していたが、今シーズンは大串都未希、斉藤未来ともに勝ち星は1勝のみ、防御率は大串都未希が4.40、斉藤未来が3.87と振るわぬ成績。打線も昨シーズン同時点で「チーム打率4割」という驚異的な数字を叩き出していたが、今シーズンその「勢い」は感じられず、昨シーズンの「優秀選手」村井聖奈が4割6分2厘、同MVPの新海雪奈が4割1分7厘と「実力者」がそれなりの数字を残してはいるが、チーム打率2割8分と平凡な数字に落ち着き、一気呵成に攻め、たたみかけるような「大和電機工業らしさ」、昨シーズンのような爆発力は影を潜めてしまっている。 対戦相手の変わる「交流節」で流れを変え、復調・逆襲のキッカケをつかめればいいのだが……初戦は「サファイアセクション」最下位・ルネス紅葉スポーツ柔整専門学校、第2戦で同4位・Citrine Ichinomiya、最終戦で同2位・小泉病院 Blue Arrowsとの対戦が組まれている。昨シーズンの「覇者」が「交流節」でどんな戦いを見せてくれのか……「王者」の巻き返しに期待しよう! 交流節試合予定 6月30日(金) 対 ルネス紅葉スポーツ柔整専門学校(10:00試合開始予定) 6月30日(金) 対 Citrine Ichinomiya(15:00試合開始予定) 7月1日(土) 対 小泉病院 Blue Arrows(15:00試合開始予定) |
![]() 昨シーズンの「覇者」大和電機工業は2勝3敗で3位 |
〈4位〉2勝3敗
厚木SC
※第2節終了時点チーム成績
チーム防御率 | 2.12(3位) |
奪三振 | 15(5位) |
総失点 | 17(2位) |
チーム打率 | 2割4分6厘(3位) |
総得点 | 15(4位) |
総本塁打 | 0(4位) |
総失策 | 5(3位) |
守備率 | 0.967(4位) |
第1節「連敗」スタートとなった厚木SCは、第2節は「ホーム」開催となり、初戦で昨シーズンの「覇者」大和電機工業と対戦。初回、二死走者なしから薦田未蘭の安打、死球で一・二塁とし、柚原奈々穂のタイムリー、ダブルスチールで2点を先制。2-2の同点に追いつかれて迎えた4回表には、四球、盗塁で一死二塁と得点圏に走者を進め、小山優理が勝ち越しのタイムリー。3-2とリードを奪うと、先発・中澤萌が追加点を許さず、そのまま逃げ切り、「ホーム」で嬉しい今シーズン初勝利を挙げた。続くペヤング戦は、3回裏、小山優理のタイムリーで先取点を挙げ、続く4回裏には辻あさひの適時三塁打、八黄地麻衣の犠牲フライで3点を追加。4点のリードを奪うと、先発・中澤萌が6回まで1失点の好投。最後は古屋英恵が締め、4-1で勝利を収め、勝率5割復帰を果たした。「ホーム」で3連勝を狙った最終戦は初回の4失点が響き、3回裏に薦田未蘭、後藤菜緒子の長短打等で2点を返し、5回裏にも後藤菜緒子がタイムリーを放ち、1点差に詰め寄ったが……反撃もここまで。3-4の1点差で敗れ、2勝3敗の「同率」で3チームが並び、得失点差で4位が確定した。 「エース」中澤萌が第2節では2勝を挙げ、最終戦こそ初回に5本の長短打を浴び、4失点と打ち込まれたが、4回以降は代わった古屋英恵が無失点に抑え、敗れたとはいえ、1点差まで詰め寄る粘りを見せた。ここまで5試合すべてに登板し、「プラチナセクション」最多の31回1/3を投げ、2勝3敗。防御率2.46打線と安定している。ただ、これから暑さの中での連戦が続くことを考えると「エース」中澤萌一人に頼る状態では心もとない。「エース」の力を最大限に活かすためにも、第2節で2試合・5回を投げ、無失点と好投した古屋英恵の存在がカギを握りそうだ。 打線では大場彩香が打率4割6分2厘と好調。第2節初戦で勝負を決める勝ち越しのタイムリー、第2戦は先制タイムリーと「ここぞ!」という場面で活躍を見せた小山優理が4割1分2厘と当たっており、薦田未蘭も打率3割台をキープ。打線の「核」となる活躍を続けている。 「交流節」では。初戦で「サファイアセクション」5位・平林金属 Peachblossoms、第2戦で「サファイアセクション」で唯一「全勝」を守り、首位を快走する靜甲、ダブルヘッダーとなる最終戦で同3位・YKKと対戦する。「エース」中澤萌が先発投手の役割をしっかりと果たし、第2節のように投打の歯車がガッチリと噛み合う試合を展開できれば、「交流節」でもしっかりと勝ち星を積み上げ、上位争いに割り込んでいく可能性もある。後半戦での逆襲、巻き返しを図るためにも……「負けられない」戦いが続く。 交流節試合予定 6月30日(金) 対 平林金属 Peachblossoms(10:00試合開始予定) 7月1日(土) 対 靜甲(10:00試合開始予定) 7月1日(土) 対 YKK(12:30試合開始予定) |
![]() 第2節「ホーム」で2勝を挙げた厚木SCは2勝3敗の4位 |
〈5位〉2勝3敗
花王コスメ小田原 フェニックス
※第2節終了時点チーム成績
チーム防御率 | 4.53(5位) |
奪三振 | 29(2位) |
総失点 | 25(5位) |
チーム打率 | 2割2分7厘(6位) |
総得点 | 11(5位) |
総本塁打 | 0(4位) |
総失策 | 4(2位) |
守備率 | 0.974(2位) |
花王コスメ小田原 フェニックスは、第1節1勝1敗のスタート、この第2節も1勝2敗となかなか波に乗れない状態が続いている。第2節の初戦が雨で流れ、第2日(5月20日/土)、VONDS市原と対戦。2回裏、相手守備の乱れからチャンスをつかみ、森雅の適時内野安打で先制。4回表、先発・左腕の萩原愛が4連続長短打を浴び、3点を失い逆転を許したが、5回裏に鈴木未空の右中間三塁打で反撃の口火を切り、四球を挟み、4連続長短打で3点を奪い、3-4の逆転に成功。さらに佐藤真香にもタイムリーが飛び出し、5-3と2点差にリードを広げ、これで勝負あったかと思われた。しかし……その直後の6回表、三振振り逃げの後、二塁打を浴び、1点差。一死後、またしても三振振り逃げで走者を出し、ワイルドピッチ、エラー等、「自滅」する形で逆転を許し、5-6の逆転負け。痛い星を落としてしまった。続く厚木SC戦は初回、鮮やかな先制攻撃を見せ、鈴木未空のバント安打、犠打で一死二塁と得点圏に走者を進めると、二死後、岡田南、中村仰、荻野真鈴、西愛美の4連続長短打でいきなりの4得点。最終的には1点差まで追い上げられたものの、先発・朝比奈さくら、左腕・萩原愛とつなぐ投手リレーで1点差を守り切り、4-3で勝利を収めた。最終戦はチーム打率「プラチナセクションNo.1」のMORI ALL WAVE KANOYAの「強力打線」に投手陣がつかまってしまい、14安打を浴び、10失点。0-10の大差で敗れ、2勝3敗の「同率」で3チームが並び、得失点差の争いの末、5位で「交流節」に臨むことになった。 昨シーズン「エース」としてフル回転した朝比奈さくらが振るわず(昨シーズン同時点、5試合・30回1/3を投げ、防御率:1.15→今シーズン、5試合・18回を投げ、防御率5.44)、打線もチーム打率2割2分7厘は「プラチナセクション」6チーム中、最下位。総得点11も6チーム中5位、本塁打も「0」と攻撃力不足・得点力不足の「課題」は依然として解消されていない。対戦相手の変わる「交流節」で何か「復調」のキッカケ、「課題解決」の糸口をつかめるといいのだが……。 「交流節」では、初戦で「サファイアセクション」最下位・ルネス紅葉スポーツ柔整専門学校、第2戦で同2位・小泉病院 Blue Arrows、最終戦で同4位・Citrine Ichinomiyaと対戦する。ここで「流れ」を変えることができるか、上位争いに踏み止まるためには、まさにこの「交流節」が花王コスメ小田原 フェニックスにとっての「正念場」となる。 交流節試合予定 6月30日(金) 対 ルネス紅葉スポーツ柔整専門学校(15:00試合開始予定) 7月1日(土) 対 小泉病院 Blue Arrows(12:30試合開始予定) 7月1日(土) 対 Citrine Ichinomiya(15:00試合開始予定) |
![]() 花王コスメ小田原 フェニックスは2勝3敗の「同率」ながら得失点差で5位 |
〈6位〉0勝5敗
ペヤング
※第2節終了時点チーム成績
チーム防御率 | 4.67(6位) |
奪三振 | 15(5位) |
総失点 | 25(5位) |
チーム打率 | 2割2分8厘(5位) |
総得点 | 6(6位) |
総本塁打 | 0(4位) |
総失策 | 5(3位) |
守備率 | 0.965(5位) |
ペヤングは第2節終了時点で5戦全敗。「プラチナセクション」最下位に沈んでいる。第2節、初戦が雨で流れ、2日目(5月20日/土)、「ホーム」の厚木SCと対戦。3回裏に1点を失い、4回裏にも3失点。4点のリードを奪われ、終盤6回表、「主砲」大﨑小夏のタイムリーで1点を返し、完封を免れたが、1-4で敗れ、開幕3連敗。続く昨シーズンの「覇者」大和電機工業との対戦は、初回にいきなり1点を失い、3回表にもツーランを浴び、3点のリードを奪われながら、この試合も終盤粘り、6回裏、二死走者なしから古川未来、伴玲依香、小林みのりの3連打と押し出しの死球で1点を返し、なお二死満塁のチャンスが続き、藤井杏朱がセンター前にタイムリー。三塁走者が還り、1点差。二塁走者も一気に「同点」を狙って本塁に突入したが……惜しくもタッチアウト。「王者」を土俵際まで追い詰めながら「大金星」を逃がし、2-3の1点差で敗れ、開幕4連敗。予備日に順延されたVONDS市原との一戦は初回にいきなりスリーランを浴びる等、1-8の大敗。開幕から勝ち星なしの5連敗で第2節を終えることになった。 「交流節」では、初戦でいきなり「サファイアセクション」全勝で首位を走る靜甲と対戦。第2戦で同5位・平林金属 Peachblossoms、最終戦で同3位・YKKと対戦する。 昨シーズン同時点での成績を比較すると、チーム防御率8.65→4.67、総失点44→25、チーム打率1割3分6厘→2割2分8厘と数字・記録の上では劇的な改善が見られている。 投手陣ではまだ勝ち星こそないものの、「ルーキー」の左腕・平山彩乃が規定投球回数をクリアし、5試合・20回2/3を投げ、防御率3.39と奮闘。池上紗葵も投球回数こそ少ない(3試合・9回1/3に登板)ものの、防御率3.75と踏ん張っている。 打線も打率4割7分1厘で「プラチナセクション」打撃ランキング3位の藤井杏朱、打率4割1分7厘の山岸澪衣、3割8分5厘の「主砲」大﨑小夏の他にも、打線の「核」となり、あるいは「チャンスメイク」の役割を担う存在が育ちつつあり、完封負けは1試合のみ、と「得点パターン」も確立されつつある。この「交流節」をさらなる「飛躍」のステップとし、「念願」の今シーズン初勝利をつかみとってくれることを期待しよう! 交流節試合予定 6月30日(金) 対 靜甲(12:30試合開始予定) 7月1日(土) 対 平林金属 Peachblossoms(10:00試合開始予定) 7月1日(日) 対 YKK(15:00試合開始予定) |
![]() 開幕から勝ち星なしの5連敗、早く「初勝利」がほしいペヤング |