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[2015年12月17日] 平成28年度 日本女子リーグ担当審判員選考会を実施!

平成28年度
日本女子リーグ担当審判員選考会を実施! 

 


平成28年度日本女子リーグ担当審判員選考会/静岡県伊豆市

 去る12月11日(金)~13日(日)、静岡県伊豆市/天城ドームを会場に「平成28年度日本女子リーグ担当審判員選考会」が実施され、全国各都道府県支部の推薦を受けた「精鋭」42名が参加。3日間にわたる厳しい選考に臨んだ。

 この選考会は、来年度の「日本女子ソフトボールリーグ1部・2部」を担当する審判員を選考するもので、初日はルールに関するペーパーテスト、2日目・3日目は静岡県下の高校男子の名門・飛龍高等学校、静岡北高等学校、星陵高等学校の協力を得て、「実戦形式」での選考を実施。最も重要な要素である、「リーグ審判員としてふさわしい能力・識見を持っているか否か」が入念にチェックされることはもちろん、参加者の一挙手一投足に選考委員の厳しい目が注がれた。

 選考会初日、開講式では、(公財)日本ソフトボール協会・佐藤重孝審判委員長が「まだ正式決定になったわけではないが、2020年東京オリンピックに向けて、野球・ソフトボールの『復活』がいよいよ現実味を帯びてきた。当然のことであるが、今後はますますソフトボールに世間の『注目』が集まるようになるだろう。特に最近では、テレビ、新聞以外に、インターネット中継(動画配信)等、様々なメディアが活用され、だれもが手軽に情報を得ることができるようになった。昨年開設された日本女子リーグ機構のホームページを見ても、ほとんどの試合でインターネット中継が実施されており、たとえ会場に足を運べなくても『リアルタイム』で試合を見ることができる。注目されるのは選手のプレーだけではない。我々審判員の判定や動きも、周囲から常に『見られている』ということを決して忘れないでほしい」と、まず自身の思いを交えながら挨拶。また、「今シーズンを振り返ってみても、やはり『試合のスピードアップ』が大きな課題として挙げられる」と、問題点を指摘。さらに、「ソフトボールの理想的な試合展開は、何よりも『スピーディー』であるということ。今回は研修会ではなく、選考会だが、私は皆さんにもう一度『ゲームコントロール』を強く意識してもらいたいと思っている。試合展開によっていろんな状況の変化があると思うが、攻守交代、選手交代含め、まずはしっかりとメリハリをつけ、円滑につつがなく試合を進行させることが重要。正確な判定を下せる審判員でなければならないのはごく当たり前のことであり、この選考会では皆さんがソフトボールの魅力・醍醐味を提供する『影の演出者』になれているか否かという部分も評価のポイントにしたい」と、参加者全員に語りかけた。

 開講式が終わると、早速ルールに関するペーパーテストを実施。審判員として知っておかなければならないルール、また、審判員が基本的に身につけておかなければならないルールの解釈や適用が、計100問にわたって出題される形となった。

 選考会2日目からは、いよいよ「実戦形式」での選考を実施。静岡県下の高校男子の名門・飛龍高等学校、静岡北高等学校、星陵高等学校の協力を得て、ゲームノックが行われ、球審・一塁塁審・二塁塁審・三塁塁審と順番にローテーション。刻々と変わる状況の中で最適なポジションをとり、正確なジャッジが行えているか、あるいは突発的な出来事にも冷静に対処し、試合をしっかりとコントロールしていく能力があるか等が厳しくチェックされた。

 ここでは本番さながら緊迫した雰囲気の中で選考が進められ、参加者は「ストライク」「ボール」「アウト」「セーフ」の基本的な判定から、打球が外野に飛んだ際のローテーションの動きまで、あらゆる役割を実践。素早く、正確なジャッジは「さすが!全国の精鋭たち」と思わせるものであったが、その一方で選考会独特の緊張感に呑み込まれ、ふと状況を見失ってしまう審判員もちらほら……。特に打球が外野に飛んだ際のローテーションの動きでは、その動き方にとらわれすぎるがあまり、「本来いるべき場所に誰もいない」といったミスを誘発してしまう場面も見られた。

 選考会最終日は、実際に試合を行う中で参加者全員を再度チェック。「リーグ審判員としてふさわしい能力を持っているか否か」を最大のテーマに、「ゲームコントロール」も評価のポイントとして挙げられ、(公財)日本ソフトボール協会・佐藤重孝審判委員長、吉里弘、村島成幸、阿久津静審判副委員長の4人の選考委員が最後まで入念に選考。3日間にわたる全日程を終了した。

 「世界最高峰」と称される「日本女子リーグ」を担当するリーグ審判員。この選考会を突破すれば、来シーズン、晴れてその舞台に立つことになる。しかし、チームから信頼され、より良い審判員をめざしていくためには、そこはゴールではなく、あくまで通過点にすぎない。リーグ審判員になれるかどうかが重要なのではなく、なれるように努力すること、あるいはなった後も日々研鑽を続けていくことが、何より大切な要素となってくる。選手だけでは試合は成り立たない。ソフトボールの魅力・醍醐味をたくさんの人々に伝えていくために……。それを支える審判員も「重要な役割」を担っていることを、決して忘れてはならない。
 
 
来年度の日本女子リーグ1部・2部を担当する
審判員を選び抜くべく、厳しい選考が行われた
 
選考会には、全国各都道府県支部の
推薦を受けた「精鋭」42名が参加!
 
「観客から注目されるのは選手のプレーだけではない」
「リーグ審判員として、しっかりとしたゲームコントロールを!」と、
参加者全員に語りかけた日ソ協・佐藤重孝審判委員長
 
選考会初日は、ルールに関するペーパーテスト。
基本的なルールについて、その解釈や適用が問われた
 
選考会2日目・3日目は実戦形式での選考を実施。
球審、また各塁審においての「実戦能力」がチェックされた
 
「世界最高峰」と称される「日本女子リーグ」を担当する
審判員としてふさわしいか否か。最後まで入念な選考が続いた
 


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