プラチナ 第2節 20250518日()靜甲 VS 花王コスメ小田原

RESULTREPORT
責任投手 / 打撃成績
勝利投手【花王コスメ】栗原 ななみ
敗戦投手【靜甲】望月 ひより
打撃成績 【花王コスメ】《二》鈴木 未空、松田 采弓
【靜甲】《二》半田 由佳、山本 佳世
バッテリー
花王コスメ栗原 ななみ、小森 美咲、○栗原 ななみ-荻野 真鈴、松田 采弓、荻野 真鈴
靜甲豊田 彩乃、●望月 ひより-豊田 未有羽

《本》:本塁打 《三》:三塁打 《二》:二塁打

 「第58回日本女子ソフトボールリーグ」第2節・プラチナセクションは長野県下諏訪町・下諏訪スタジアムで開催され、大会2日目(5月17日/土)が全国的な悪天候のため、雨天順延。大会3日目(5月18日/日)は当初予定通りに試合を行い、雨天順延となった試合を予備日(5月19日/月)に実施することになった。
 大会3日目・第1試合は、開幕から無傷の「3連勝」。単独首位に立っている靜甲と、大会初日(5月16日/金)のMORI ALL WAVE KANOYA戦に3-5で敗れ、今シーズン初黒星。通算成績2勝1敗となった花王コスメ小田原 フェニックスが対戦した。

 先攻の花王コスメ小田原 フェニックスは初回、靜甲・先発の豊田彩乃の立ち上がりに襲いかかり、1番・西愛美が安打で出塁すると、すかさず盗塁。得点圏に走者を進め、2番・岡田南がしぶとく二遊間を破る安打で続き、靜甲守備陣の連係プレーのミスもあり、あっさり先制。この間に打った岡田南も二塁に進塁し、3番・松田采弓が手堅く犠打で三塁へ走者を進め、4番・山岡未歩がセンターへキッチリと犠牲フライを打ち上げ、三塁走者を迎え入れ、2点目。初回に2点を先制した。

 初回に先手を取り、勢いづいた花王コスメ小田原 フェニックスは続く2回表にも、この回先頭の6番・鈴木未空が右中間を破る二塁打を放ち、チャンスメイク。チームを引っ張る「キャプテン」が自らのバットでチームを鼓舞し、犠打、ワイルドピッチで1点を追加。8番・佐藤真香の死球と9番・森雅の内野安打でなお一死一・二塁と攻め立て、二死後、2番・岡田南に二遊間を抜くタイムリーが飛び出し、もう1点を追加し、この回2点を追加。序盤で4点のリードを奪った。

 4点をリードされた靜甲は4回裏、この回先頭の3番・井上葉菜がフルカウントまで粘り、10球を投げさせ、四球で出塁。次打者のファーストゴロで一塁走者が二塁フォースアウトとなった後、5番・小黒美空がセンター前にはじき返し、一塁走者が一気に三塁まで進塁。一死一・三塁とチャンスを広げ、ここで6番・土屋亜友未がレフトに犠牲フライを打ち上げ、三塁走者が生還。靜甲が1点を返した。

 靜甲は続く5回裏にも、一死から代打・出澤優南が一・二塁間を抜く安打で出塁し、1番・半田由佳がライト頭上を越えるタイムリーツーベース! 1点を返し、なお一死二塁のチャンスが続き、代打・小田愛華が二遊間を抜く安打。一・三塁とチャンスを広げ、一塁走者として再出場した伊藤茉奈がすかさず盗塁。二・三塁とした後、4番・山本佳世が起死回生の右越二塁打。塁上の走者を一掃し、靜甲が4-4の同点に追いついた。

(※靜甲は5回裏、怒涛の攻めで4-4の同点に追いつき、ベンチも盛り上がったが……)

 試合は4-4の同点のまま、延長タイブレークに突入。8回は両チームとも得点なく、迎えた9回表、花王コスメ小田原 フェニックスはタイブレークの走者を犠打で三塁へ進め、2番・岡田南がスクイズを決め、勝ち越し! 5-4とリードを奪った。

(延長9回表、花王コスメ小田原 フェニックス・岡田南がスクイズを決め、1点を勝ち越し!)

 その裏、靜甲もタイブレークの走者を犠打で三塁へ進めたが、再出場・再登板していた「エース」栗原ななみに後続を断たれ、1点差の惜敗。花王コスメ小田原 フェニックスが靜甲の「連勝」をストップさせ、首位戦線に踏みとどまる貴重な勝利を挙げ、通算成績を3勝1敗とした。
 この試合では、倉田実沙監督の采配が光った。同点に追いつかれた「エース」栗原ななみを一度降板させ、「冷却期間」を置いて、延長8回裏の一死三塁、「一打サヨナラ」の絶体絶命の場面であえて再出場・再登板させ、「エースと心中」することを選択。「エース」栗原ななみも監督の「信頼」と「心意気」に応え、このピンチを脱すると、1点をリードした9回裏の一死三塁の場面でも得点を許さず、5-4の1点差で逃げ切り。倉田実沙監督「執念」の采配と「エース」の気迫と気合のピッチングで首位・靜甲の「独走」を許さず、「プラチナセクション」を混戦状態に持ち込む貴重な勝利を挙げた。

 敗れた靜甲は序盤4点をリードされながら5回裏、良知宏一監督の代打起用がズバリズバリと的中し、一度は同点に追いついたが……延長タイブレークに入った8回裏、一死三塁の「一打サヨナラ」の場面で再出場・再登板した花王コスメ小田原 フェニックスの「エース」栗原ななみの「気迫」のピッチングの前にサヨナラのチャンスを逃し、1点を勝ち越された9回裏も三塁まで走者を進めながら「あと一本」が出ず……惜しい試合を落とし、開幕からの「連勝」は「3」でストップ。通算成績3勝1敗となった。

pc