プラチナ 第1節 20250419日()花王コスメ小田原 VS ルネス紅葉スポーツ柔整専門学校

RESULTREPORT
責任投手 / 打撃成績
勝利投手【花王コスメ】小森 美咲
敗戦投手【ルネス紅葉】小林 美紅
打撃成績 【ルネス紅葉】《三》松永 栞、西出 蓮実、吉村 美乃里
【花王コスメ】《二》鈴木 未空
バッテリー
ルネス紅葉●小林 美紅、平山 芽依-坂丸 菜奈美
花王コスメ栗原 ななみ、星野 圭音、○小森 美咲、小林 彩絵、栗原 ななみ-松田 采弓

《本》:本塁打 《三》:三塁打 《二》:二塁打

 「第58回日本女子ソフトボールリーグ」が4月19日(土)、石川県金沢市・金沢市営専光寺ソフトボール場で開幕を迎え、昨シーズン優勝チーム、第3位、第5位、第7位、第9位、第11位の6チームで構成される「プラチナセクション」第1節第2試合は、昨シーズン、2022年に現行の試合制度が導入されてから、初めて「最下位」を脱出。今シーズンはさらに「上」をめざすルネス紅葉スポーツ柔整専門学校と、昨シーズン7位に終わりはしたものの、「第64回全日本実業団女子選手権大会」で優勝を飾る等、今シーズンは「優勝候補」の一角に挙げられる花王コスメ小田原 フェニックスが対戦した。

 両チーム無得点で迎えた3回裏、花王コスメ小田原 フェニックスはルネス紅葉スポーツ柔整専門学校の先発・小林美紅をとらえ、1番・西愛実がライト前ヒットで出塁すると、いきなり盗塁で揺さぶりをかけ、捕手の二塁送球が悪送球となる間に、走者が三塁まで進塁。2番・岡田南の二遊間を抜くタイムリーで先取点を挙げた。3番・松田采弓がレフト前ヒットで続き、無死一・二塁とし、次打者のピッチャーゴロで一塁走者が二塁フォースアウトとなり、一死一・三塁とし、一塁走者が二塁盗塁。一死二・三塁とした後、5番・鈴木未空がライトオーバーの適時二塁打。二者が還り、3-0とリードを奪った。

 一方、ルネス紅葉スポーツ柔整専門学校は花王コスメ小田原 フェニックスの先発・栗原ななみの前に無得点に抑えられていたが、5回表、この回から代わった星野圭音の制球の乱れに乗じて3連続四死球等で一死満塁の反撃機をつかみ、1番・前田京香の一・二塁間を抜くタイムリーでます1点を返し、なお一死満塁という場面で3番手として登板した小森美咲が痛恨の「イリーガルピッチ」。1点差に詰め寄られ、さらに2番・西出蓮実に一・二塁間を抜くタイムリーが飛び出し、3-3の同点。アッという間に試合は振り出しに戻ってしまった。

(※ルネス紅葉スポーツ柔整専門学校は5回表、3-3の同点に追いついたが……)

 3-3の同点で迎えた6回裏、花王コスメ小田原 フェニックスは6番・荻野真鈴、7番・中岡葉月の連打等から勝ち越しのチャンスをつかみ、機動力を駆使した攻めで相手守備陣に揺さぶりをかけ、一瞬の隙を突く巧みな走塁で2点を勝ち越し。これで勝負あったかと思われた。

 最終回を前に突き放されたルネス紅葉スポーツ柔整専門学校も諦めることなく、最後まで粘り、この回から登板した左腕・小林彩絵から8番・吉村美乃里が右中間を破る三塁打。四球、盗塁等で一死二・三塁の「一打同点」のチャンスをつかみ、2番・西出蓮実にライト前に落とされ、1点差。なお一死一・三塁のチャンスが続き、たまらず花王コスメ小田原 フェニックスベンチが動き、「エース」栗原ななみが再出場・再登板。一塁走者が二塁に盗塁し、今度は一死二・三塁の「一打逆転」の場面となったが……ここは「エース」栗原ななみが踏ん張り、後続をショートフライ、空振り三振に打ち取り、ゲームセット! 5−4の1点差で逃げ切り、「薄氷」を踏む思いで開幕初戦に勝利を収めた。

(※再出場再登板した「エース」栗原ななみが最後を締め、花王コスメ小田原 フェニックスが1点差で逃げ切った)

 花王コスメ小田原 フェニックスは勝ったとはいえ、投手交代の判断・時期、攻撃面での作戦ミス(サインミスやサインの不徹底)が目立った。結果的に勝利を収めたが……もっと楽に勝てる試合展開であったはずが自ら苦しい試合にしてしまった感がある。

 一方、ルネス紅葉スポーツ柔整専門学校は敗れたとはいえ、3点リードを奪われながら、一度は同点に追いつき、最終回も最後まで「同点」「逆転」のチャンスを演出してみせた。結果を恐れず「フルスイング」で立ち向かう姿は迫力があり、今後に期待が持てる試合内容であった。

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