「第58回日本女子ソフトボールリーグ」はレギュラーシーズンを終了し、今シーズンの「最終順位」を決定する「順位決定節」を迎えることになる。
この「順位決定節」はレギュラーシーズン終了時点の成績・順位に基づき、両セクションの「1位・2位」のチームが「Aブロック」に、「3位・4位」のチームが「Bブロック」に、「5位・6位」のチームが「Cブロック」に、それぞれ進出。「Aブロック」「Bブロック」「Cブロック」の各ブロック内で1回総当たりのリーグ戦を実施し、そのリーグ戦の成績に基づき、「Aブロック」では1位・2位が「日本リーグ」優勝をかけて戦う「優勝決定戦」に進出。3位・4位のチームは「3位決定戦」に回ることになる。
同様に、「Bブロック」リーグ戦1位・2位のチームが「5位決定戦」、3位・4位のチームが「7位決定戦」を、「Cブロック」リーグ戦1位・2位のチームが「9位決定戦」、3位・4位のチームが「11位決定戦」を行い、最終順位を決定する。
ここでは「第4節」での戦いを振り返り、「順位決定節」Cブロックの戦いを展望してみたい。
3勝10敗 「プラチナセクション」5位:Citrine Ichinomiya
3勝10敗 「サファイアセクション」5位:厚木SC
1勝12敗 「プラチナセクション」6位:ルネス紅葉スポーツ柔整専門学校
1勝12敗 「サファイアセクション」6位:ペヤング
この「順位決定節」はレギュラーシーズン終了時点の成績・順位に基づき、両セクションの「1位・2位」のチームが「Aブロック」に、「3位・4位」のチームが「Bブロック」に、「5位・6位」のチームが「Cブロック」に、それぞれ進出。「Aブロック」「Bブロック」「Cブロック」の各ブロック内で1回総当たりのリーグ戦を実施し、そのリーグ戦の成績に基づき、「Aブロック」では1位・2位が「日本リーグ」優勝をかけて戦う「優勝決定戦」に進出。3位・4位のチームは「3位決定戦」に回ることになる。
同様に、「Bブロック」リーグ戦1位・2位のチームが「5位決定戦」、3位・4位のチームが「7位決定戦」を、「Cブロック」リーグ戦1位・2位のチームが「9位決定戦」、3位・4位のチームが「11位決定戦」を行い、最終順位を決定する。
ここでは「第4節」での戦いを振り返り、「順位決定節」Cブロックの戦いを展望してみたい。
3勝10敗 「プラチナセクション」5位:Citrine Ichinomiya
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レギュラーシーズン終了時点チーム成績
チーム防御率:5.40(6位) 奪三振:36(5位) 総失点:90(6位) チーム打率:2割2分3厘(6位) 総得点:47(4位) 総本塁打:4(5位) 総失策:14(5位) 守備率:0.966(5位) ※( )内数字は「プラチナセクション」6チームでの順位を示す Citrine Ichinomiyaは開幕連敗のスタート。「第2節」も初戦、第2戦を落とし、前半戦の最終戦でようやく今シーズン「初勝利」を挙げ、通算成績1勝4敗の5位で「交流節」を迎えた。「交流節」も1勝2敗と負け越し、2勝6敗。「第3節」では「連敗」を喫し、2勝8敗の5位でレギュラーシーズン「最終節」となる「第4節」を迎えることになった。 「第4節」では、初戦の靜甲戦は0-3の完封負け。雨天順延を挟み、迎えた大和電機 Blue Lakers戦は1点を先制されながら、4回表に林佑奈の中越ソロホ―ムランで同点に追いついたものの、最後はサヨナラのツーランホームランを浴び、1-3の惜敗。最終戦のルネス紅葉スポーツ柔整専門学校は逆転、また逆転の大熱戦となり、延長タイブレークの末、最後は髙橋みるのサヨナラ安打で11-10の大激戦を制し、1勝2敗。通算成績3勝10敗でレギュラーシーズンを終えた。 「順位決定節」Cブロックに回ってきた両セクション5位・6位のチームに共通して言えるのは「投手陣に問題を抱えている」チーム状況にあったということである。 Citrine Ichinomiyaは山下紗季、川原麻里の二人が規定投球回数に達しているが、山下紗季が13試合すべてに登板。57イニングを投げ、3勝4敗・防御率4.05。川原麻里が11試合・33イニングを投げ、0勝6敗・防御率7.42と厳しい数字が並ぶ。チーム防御率5.40・総失点90はセクション「ワースト」の数字であり、チームの1試合平均得点が3.62とあっては、なかなか「勝利」を手にすることができない「現状」をその数字が物語っている。 打線では宮本星南が打率3割2分6厘・本塁打1・打点4、森光眞子も同じく3割2分6厘・打点9の活躍でチームの「得点源」となってくれたが、打撃ランキングTOP10に名を連ねる選手はおらず、チーム打率2割2分3厘もセクション最下位と、数字だけを見れば「最下位」に終わってもおかしくない成績に終始した。 「順位決定節」Cブロックでは、初戦で「サファイアセクション」6位のペヤングと対戦し、翌日はダブルヘッダー。「サファイアセクション」5位の厚木SC、「プラチナセクション」6位のルネス紅葉スポーツ柔整専門学校との対戦が組まれている。 来シーズンにつなげるためにも……この「順位決定節」Cブロックでは「最上位」となり、明るい兆しをつかみたい。「勝つ」ことによってチームは変わる。ここから「新たなスタート」を切り、「次」につながる「何か」をつかまなくてはならない。 「順位決定節」Cブロック Citrine Ichinomiya 試合予定 10月31日(金) 対 ペヤング(1勝12敗/サファイアセクション6位)※9:30試合開始予定 11月1日(土) 対 厚木SC(3勝10敗/サファイアセクション5位)※12:00試合開始予定 対 ルネス紅葉スポーツ柔整専門学校(1勝12敗/プラチナセクション6位) 11月2日(日) 【11位決定戦】※9:30試合開始予定 【9位決定戦】※12:00試合開始予定 |
![]() 投手陣の「安定」がチームの「安定」につながる ![]() 打線が「奮起」し、投手陣を援護できれば「勝機」が出てくる ![]() 来シーズンへ向け、「明るい兆し」を見出したい |
3勝10敗 「サファイアセクション」5位:厚木SC
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レギュラーシーズン終了時点チーム成績
チーム防御率:6.44(6位) 奪三振:30(3位) 総失点:86(6位) チーム打率:2割3分4厘(5位) 総得点:34(5位) 総本塁打:2(5位) 総失策:8(3位) 守備率:0.979(2位) ※( )内数字は「サファイアセクション」6チームでの順位を示す 厚木SCは開幕連敗のスタートとなったが、「第2節」の初戦・ペヤング戦で今シーズン「初勝利」を挙げ、「第2節」1勝2敗で通算成績1勝4敗。ペヤングと「同率」で並ぶ結果となったが、「第2節」初戦での「直接対決」での勝利がモノをいい、5位で「交流節」に臨んだ。「交流節」では3連敗に終わり、1勝7敗で迎えたホーム開催となった「第3節」では初戦の小泉病院 Blue Arrows戦は0-4の完封負けを喫したものの、続くVONDS市原 Emerald Greenとの対戦では、2回表に先手を奪われながら、その裏、齋藤愛里のタイムリーで1-1の同点に追いつき、4回裏には江口奈那、松尾奈月、齋藤愛里の3連続長短打で2点を勝ち越し。3-1とリードを奪い、VONDS市原 Emerald Green必死の反撃を1点に抑え、3-2で逃げ切り。2勝目を挙げた。 「第4節」でも初戦のペヤング戦は3点をリードされながら5回裏、八黄地麻衣の適時三塁打、木下奈津の犠牲フライ、小山優理のタイムリーで一気に同点に追いつき、延長タイブレークへ持ち込み、最後は延長9回裏、齋藤愛里のサヨナラ内野安打で4-3と競り勝ち、3勝目。続く平林金属 Peachblossoms戦も「3勝目」を挙げた「勢い」そのままに序盤4点をリードし、連勝が続くかと思われたが……まさかの1イニング10失点で4-13の大逆転負けを喫し、最終戦も首位・YKK相手に2回裏、四球で出塁した走者を塁上に置き、齋藤愛里の右越三塁打で先手を取ったのだが……結局、1-4の逆転負け。1勝2敗で通算成績3勝10敗、「サファイアセクション」5位でレギュラーシーズン全日程を終了することになった。 投手陣では古本緋里、鈴木心菜の二人が「規定投球回数」に到達。古本緋里、鈴木心菜ともに13試合すべてに登板。古本緋里は39回1/3を投げ、2勝4敗・防御率5.52。鈴木心菜が40回1/3を投げ、1勝4敗・防御率6.25。決して褒められた成績ではないが、試合を重ねるごとに確実に数字は上向いている。ただ……1試合平均の得点が3点未満しか期待できないチームにあって、チーム防御率が6.44と失点が得点期待値の倍以上とあっては「勝機」を見出すことは難しい。 ただ「第4節」では1勝を挙げ、その他の2試合も確実に「勝機」はあった。あとはそれをつかめるかどうか……投手陣のより一層の奮起と進化を期待したい。 打線では、小山優理が打率3割1分・打点5、木下奈津が打率3割8厘・打点4、小川原結も打率3割8厘と「3割打者」が三人となり、打線の調子自体は上向き。チームとしての得点パターンも確立されつつある。 「順位決定節」Cブロックでは、初戦で「プラチナセクション」6位のルネス紅葉スポーツ柔整専門学校、翌日のダブルヘッダーで「プラチナセクション」5位のCitrine Ichinomiya、「サファイアセクション」6位のペヤングと対戦する。 大幅な戦力の入れ替えがあり、シーズン当初は「チーム」になりきれていない印象を受けたが、レギュラーシーズン「最終節」となった「第4節」での戦いを見る限り、「チーム」としての熟成が進み、どこが相手であっても「戦える」「勝機を見出せる」布陣が整いつつある。「順位決定節」Cブロックの戦いで厚木SCの今シーズンの「完成形」を見せてくれると同時に、来シーズンにつながる「未来予想図」も描いてほしいものである。 「順位決定節」Cブロック 厚木SC 試合予定 10月31日(金) 対 ルネス紅葉スポーツ柔整専門学校(1勝12敗/プラチナセクション6位)※12:00試合開始予定 11月1日(土) 対 Citrine Ichinomiya(3勝10敗/プラチナセクション5位)※9:30試合開始予定 対 ペヤング(1勝12敗/サファイアセクション6位)※14:30試合開始予定 11月2日(日) 【11位決定戦】※9:30試合開始予定 【9位決定戦】※12:00試合開始予定 |
![]() 投手陣も徐々にではあるが調子を上げている ![]() 打線でも「攻撃パターン」「得点パターン」を確立されつつある ![]() 「順位決定節」Cブロックでの戦いを「次」につなげて! |
1勝12敗 「プラチナセクション」6位:ルネス紅葉スポーツ柔整専門学校
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レギュラーシーズン終了時点チーム成績
チーム防御率:4.66(5位) 奪三振:21(6位) 総失点:78(5位) チーム打率:2割3分4厘(5位) 総得点:40(6位) 総本塁打:8(3位) 総失策:19(6位) 守備率:0.954(6位) ※( )内数字は「プラチナセクション」6チームでの順位を示す ルネス紅葉スポーツ柔整専門学校は「第1節」開幕連敗スタートとなったとはいえ、いずれも1点差負けと「あと一歩」のところまで迫る戦いを見せていた。ところが「第2節」では初戦以外は大差の連敗。前半戦を勝ち星なしの5連敗で折り返す結果となり、プラチナセクション「6位」で「交流節」に臨むことになった。「交流節」ではサファイアセクション「1位」のYKKを相手に、木村天音、西出蓮実の2本のソロホ―ムランで最終回まで2-1とリードし、今シーズン「初勝利」を目前にしながら無念の逆転サヨナラ負け。惜しくも今シーズン初勝利を逃してしまったが、この「敗戦」の悔しさを糧に、続くサファイアセクション「5位」厚木SCに6-2で快勝。レギュラーシーズンでは2022年「第4節」ペヤング戦以来となる勝利を挙げた。結局、「交流節」は1勝2敗、通算成績1勝7敗で後半戦「再開」となる「第3節」を迎えたが、「第3節」では靜甲に0-8、花王コスメ小田原 フェニックスに1-4で連敗を喫し、通算成績1勝9敗で「第4節」に臨むことになった。 「第4節」では初戦、大和電機 Blue Lakersと対戦し、序盤5点のリードを奪う場面もあったが……惜しくも6-8で逆転負け。雨天順延を挟み、MORI ALL WAVE KANOYA戦は1-6で完敗を喫したが、最終戦となったCitrine Ichinomiya戦では、最終回3点差をひっくり返し、「勝利目前」に迫る場面、同点に追いつかれて延長タイブレークに入った9回表に3点を勝ち越す場面もあったのだが……結局、延長10回の大激戦の末、10-11のサヨナラ負け。結局、3連敗に終わり、1勝12敗でレギュラーシーズンを終えることになった。 投手陣では「エース」小林美紅が11試合に登板し、46イニングを投げ、1勝6敗・防御率3.96。「期待のルーキー」平山芽依も8試合・30イニングを投げ、勝ち星はなかった(0勝5敗)が、防御率4.43の成績。この二人が規定投球回数に到達した。 打線では独特の打撃フォームで非凡なバッティングセンスを見せる「ルーキー」西出蓮実が打率3割8分6厘・本塁打3・打点9、松永栞が打率3割3分3厘・本塁打2・打点7の活躍。チーム全員が「フルスイング」で立ち向かう打線には「迫力」がある反面、「もろさ」「粗さ」も目につき、打線としての「つながり」にかける場面もあったが、レギュラーシーズン「最終節」となった「第4節」では迫力のある打線、攻撃力が戻り、「勝利目前」迫る局面も見られた。「順位決定節」Cブロックでは「勝利目前」で終わるのではなく、「本物」の「勝利」をつかんでほしいものである。 「順位決定節」Cブロックでは、初戦で「サファイアセクション」5位の厚木SC、ダブルヘッダーで「サファイアセクション」6位のペヤングと対戦。最終戦で「プラチナセクション」5位のCitrine Ichinomiyaと対戦する。 「順位決定節」Cブロックでも、「第4節」で見せたような試合内容が再現できれば「勝利」への可能性がグッと高まる。相手チームを震え上がらせる「迫力」のある攻撃を見せてくれることを期待しよう! 「順位決定節」Cブロック ルネス紅葉スポーツ柔整専門学校 試合予定 10月31日(金) 対 厚木SC(3勝10敗/サファイアセクション5位)※12:00試合開始予定 対 ペヤング(1勝12敗/サファイアセクション6位)※14:30試合開始予定 11月1日(土) 対 Citrine Ichinomiya(3勝10敗/プラチナセクション5位)※9:30試合開始予定 11月2日(日) 【11位決定戦】※9:30試合開始予定 【9位決定戦】※12:00試合開始予定 |
![]() 投手陣に安定感が増し、「勝機」は増えている ![]() 全員「フルスイング」で立ち向かう打線には「迫力」がある ![]() 「順位決定節」Cブロック「最上位」をめざせ! |
1勝12敗 「サファイアセクション」6位:ペヤング
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レギュラーシーズン終了時点チーム成績
チーム防御率:4.91(5位) 奪三振:24(4位) 総失点:75(5位) チーム打率:1割9分5厘(6位) 総得点:14(6位) 総本塁打:0(6位) 総失策:10(4位) 守備率:0.974(3位) ※( )内数字は「サファイアセクション」6チームでの順位を示す ペヤングは今シーズン「開幕」となる「第1節」で早くも「1勝」を挙げ、1勝1敗。「第2節」では無念の3連敗を喫し、通算成績1勝4敗。厚木SCと「同率」に並んだが、「第2節」初戦、厚木SCとの「直接対決」を落としたことが響き、6位で「交流節」を迎えることになった。「交流節」では勝ち星なしの3連敗。1勝7敗で迎えた「第3節」も連敗を喫し、「第1節」2戦目で今シーズン初勝利を挙げて以来、勝ち星なしの8連敗で通算成績1勝9敗。レギュラーシーズン「最終節」となる「第4節」では、初戦の厚木SC戦で3点のリードを奪う場面もあったのだが、追いつかれ、延長タイブレークの末、3-4のサヨナラ負け。首位・YKKとも1点差のクロスゲームを演じたが1-2で競り負け、最終戦のVONDS市原 Emerald Green戦も先手を奪いながら結局は2-8の逆転負け。3連敗で通算成績1勝12敗となり、レギュラーシーズン全日程を終了した。 投手陣は「エース」平山綾乃が13試合すべてに登板し52回1/3を投げ、1勝8敗・防御率5.48。齋藤南美が8試合・25回2/3を投げ、0勝2敗・防御率2.78と規定投球回数到達まであとわずか(あと一死とっていれば規定投球回数に到達していた)の好投を見せた。 打線では「キャプテン」釣春香の打率3割2分5厘と打率3割を超えたが、「3割打者」は一人だけ。チーム打率も1割9分5厘・総得点14・総本塁打0はいずれもサファイアセクション「ワースト」の数字。シーズン全13試合でチームの総得点が「14」と1試合平均「1点」をわずかに超える状況では「勝機」を見出すことは難しいと言わざるを得ない。 「順位決定節」Cブロックでは、初戦で「プラチナセクション」5位のCitrine Ichinomiya、ダブルヘッダーで「プラチナセクション」6位のルネス紅葉スポーツ柔整専門学校と対戦。最終戦で「サファイアセクション」5位の厚木SCと対戦する。 「順位決定戦」Cブロックでは「最下位脱出」のみならず、一つでも「上」の順位を手にすることができるよう、チーム一丸の戦いを期待したい。 「順位決定節」Cブロック ペヤング 試合予定 10月31日(金) 対 Citrine Ichinomiya(3勝10敗/プラチナセクション5位)※9:30試合開始予定 対 ルネス紅葉スポーツ柔整専門学校(1勝12敗/プラチナセクション6位)※14:30試合開始予定 11月1日(土) 対 厚木SC(3勝10敗/サファイアセクション5位)※14:30試合開始予定 11月2日(日) 【11位決定戦】※9:30試合開始予定 【9位決定戦】※12:00試合開始予定 |
![]() 「エース」平山綾乃の出来がチーム浮沈のカギを握る ![]() 打線の「奮起」「援護」があれば……「勝機」が近づく ![]() 「最下位脱出」をめざし、勝利をつかめ! |















