「第58回日本女子ソフトボールリーグ」プラチナセクションはレギュラーシーズンを終了し、「プラチナセクション」「サファイアセクション」両セクションの順位が決定した。ここでは「第4節」両セクションでの戦いを振り返り、「順位決定節」Aブロック、「日本リーグ優勝」の行方を占ってみたい。
今シーズンの「最終順位」を決定する「順位決定節」は、レギュラーシーズン終了時点の成績・順位に基づき、両セクションの「1位・2位」のチームが「Aブロック」に、「3位・4位」のチームが「Bブロック」に、「5位・6位」のチームが「Cブロック」に、それぞれ進出。「Aブロック」「Bブロック」「Cブロック」の各ブロック内で1回総当たりのリーグ戦を実施し、そのリーグ戦の成績に基づき、「Aブロック」では1位・2位が「日本リーグ」優勝をかけて戦う「優勝決定戦」に進出。3位・4位のチームは「3位決定戦」に回ることになる。
同様に「Bブロック」リーグ戦1位・2位のチームが「5位決定戦」、3位・4位のチームが「7位決定戦」を、「Cブロック」リーグ戦1位・2位のチームが「9位決定戦」、3位・4位のチームが「11位決定戦」を行い、最終順位を決定する試合方式が採用されている。
「プラチナセクション」からは10勝3敗で「1位」の靜甲、同じく10勝3敗の「同率」ながら靜甲との「直接対決」の差(靜甲の2勝0敗)で「2位」となった大和電機 Blue Lakersが「順位決定節」Aブロックに進出。
「サファイアセクション」からは11勝2敗で「1位」のYKK、9勝4敗で2位のVONDS市原 Emerald Greenの2チームが「日本リーグ優勝」を争う「順位決定節」Aブロックに勝ち上がってきた。
10勝3敗 「プラチナセクション」1位:靜甲
11勝2敗 「サファイアセクション」1位:YKK
10勝3敗 「プラチナセクション」2位:大和電機 Blue Lakers
9勝4敗 「サファイアセクション」2位:VONDS市原 Emerald Green
今シーズンの「最終順位」を決定する「順位決定節」は、レギュラーシーズン終了時点の成績・順位に基づき、両セクションの「1位・2位」のチームが「Aブロック」に、「3位・4位」のチームが「Bブロック」に、「5位・6位」のチームが「Cブロック」に、それぞれ進出。「Aブロック」「Bブロック」「Cブロック」の各ブロック内で1回総当たりのリーグ戦を実施し、そのリーグ戦の成績に基づき、「Aブロック」では1位・2位が「日本リーグ」優勝をかけて戦う「優勝決定戦」に進出。3位・4位のチームは「3位決定戦」に回ることになる。
同様に「Bブロック」リーグ戦1位・2位のチームが「5位決定戦」、3位・4位のチームが「7位決定戦」を、「Cブロック」リーグ戦1位・2位のチームが「9位決定戦」、3位・4位のチームが「11位決定戦」を行い、最終順位を決定する試合方式が採用されている。
「プラチナセクション」からは10勝3敗で「1位」の靜甲、同じく10勝3敗の「同率」ながら靜甲との「直接対決」の差(靜甲の2勝0敗)で「2位」となった大和電機 Blue Lakersが「順位決定節」Aブロックに進出。
「サファイアセクション」からは11勝2敗で「1位」のYKK、9勝4敗で2位のVONDS市原 Emerald Greenの2チームが「日本リーグ優勝」を争う「順位決定節」Aブロックに勝ち上がってきた。
10勝3敗 「プラチナセクション」1位:靜甲
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レギュラーシーズン終了時点チーム成績
チーム防御率:1.49(1位) 奪三振:77(1位) 総失点:25(1位) チーム打率:2割6分(4位) 総得点:64(2位) 総本塁打:6(4位) 総失策:7(1位) 守備率:0.981(1位) ※( )内数字は「プラチナセクション」6チームでの順位を示す 「王座奪還」に燃える靜甲は開幕連勝のスタート! 開幕ダッシュに成功し、「第2節」を2勝1敗で乗り切り、通算成績4勝1敗。「ホーム」開催の「第2節」で3連勝を飾った大和電機 Blue Lakersと「同率首位」に並んだが、「第1節」開幕戦での「直接対決」で勝利(3-0の完封勝ち)していたことで、「プラチナセクション」1位で「交流節」に臨み、「交流節」も2勝1敗で乗り切り、「交流節」終了時点でも通算成績6勝2敗で「同率首位」に並んだ。 後半戦再開となった「第3節」では「同率首位」に並ぶ大和電機 Blue Lakersとの「直接対決」を延長タイブレークの「死闘」の末に4―2で振り切り、通算成績8勝2敗とし、「単独首位」に立った。 「第4節」でも初戦のCitrine Ichinomiya戦は井上葉菜の本塁打、小黒美空の適時三塁打等で3点を奪い、このリードを「エース」小井沼美月、豊田彩乃とつなぐ投手リレーで相手打線をわずか1安打に抑え込み、3-0の完封勝利。続く「首位争い」のライバルであり、「連覇」を狙うMORI ALL WAVE KANOYAとの一戦も1番に「スピードスター」伊藤茉奈(今シーズン17盗塁。両セクションを通じて断トツの数字)、2番に「主砲」井上葉菜を置く「超攻撃型」オーダーで序盤から猛攻を仕掛け、初回に2点、2回裏に3点を奪い、早々と試合を決めてしまい、5-1で快勝。最終戦を待たずに「プラチナセクション」1位が確定した。最終戦の花王コスメ小田原 フェニックス戦を1-3で落とし、通算成績は10勝3敗。最終的には大和電機 Blue Lakersに「同率」で並ばれたが、「直接対決」での勝敗の差で「1位」の座を守り、「日本リーグ優勝」を争う「順位決定節」Aブロック進出を決めた。 投手陣はチーム防御率1.49、奪三振77、総失点25といずれもプラチナセクショントップの数字を残し、「エース」小井沼美月が9試合・52回2/3を投げ、防御率1.20・奪三振50、7勝(1敗)を挙げる活躍! 望月ひよりも6試合・23イニングを投げ、1勝1敗・防御率1.83と前半戦「エース」小井沼美月とともにチームを支え、後半戦は豊田彩乃が調子を上げ、5試合18回1/3を投げ、防御率1.91、2勝1敗と安定したピッチングを見せ、「エース」を支え、チーム全体・投手陣全体でセクショントップの好成績を残した。 打線はチーム打率2割6分と決して突出した数字ではないにも関わらず、総得点64とセクション2位の得点を叩き出し、チャンスを確実にモノにし、得点に結びつける「打線のつながり」と「勝負強さ」が目を引く。 「ルーキー」小黒美空が打率3割8分9厘・本塁打1・打点13と「チームの得点源」となる活躍を見せ(「打点13」は大和電機 Blue Lakers・新海雪奈と並んでセクショントップの数字)、「主砲」井上葉菜(打率3割8厘・本塁打3・打点8)を凌ぐ大活躍でチームをセクション1位に押し上げる立役者となった。 セクショントップの「17盗塁」を記録した「スピードスター」伊藤茉奈も徐々に打率を上げてきており(打率2割5分6厘)、出塁率(2割9分3厘)も上昇気配。「順位決定節」では、その「俊足」が相手守備陣の大きな「脅威」となりそうだ。 「順位決定節」Aブロックでは、まず「サファイアセクション」2位のVONDS市原 Emerald Greenと対戦。「交流節」の対戦では、1点を先制しながら、終盤、「エース」小井沼美月が集中打を浴び、1-4の逆転負けを喫している。相手投手陣も安定しているだけに、まずは先取点を奪い、序盤でリードを奪う試合展開に持ち込みたいところだ。 第2戦は「サファイアセクション」1位のYKKと対戦。こちらはチーム打率3割3分4厘(1位)、総本塁打10(2位)、総得点75(1位)と「強打」を売り物にするチームだけに「エース」小井沼美月を中心とした靜甲の「強力投手陣」とのぶつかり合いに注目が集まる。靜甲としては相手の「強力打線」を封じ、ロースコアでの競り合いに持ち込めれば「勝機」が見えてくる。逆に「自慢」の投手陣がYKK打線につかまってしまうようなことがあると……厳しい試合になる。 第3戦はダブルヘッダーで「プラチナセクション」2位の大和電機 Blue Lakersとの対戦となる。レギュラーシーズンでは3-0、4-2と連勝しているが、今夏の「第65回全日本実業団女子選手権大会」では3-6で敗れており、こちらもYKK同様、「強打」が自慢のチームで、勢いに乗せてしまうと手がつけられなくなる。やはり頼みの投手陣が相手打線を抑え込み、先取点を奪い、自分たちのペースで試合を進められれば……ということになる。 まずはこの1回総当たりのリーグ戦で「2位」以上となり、「優勝決定戦」に進めなければ、その時点で「日本リーグ優勝」の可能性はなくなってしまう。「一戦必勝」の心構えで勝ち星を積み上げられれば……2年ぶりの「王座奪還」が見えてくる! 「順位決定節」Aブロック 靜甲 試合予定 10月31日(金) 対 VONDS市原 Emerald Green(9勝4敗/サファイアセクション2位)※9:30試合開始予定 11月1日(土) 対 YKK(11勝2敗/サファイアセクション1位)※9:30試合開始予定 対 大和電機 Blue Lakers(10勝3敗/プラチナセクション2位)※12:00試合開始予定 11月2日(日) 【3位決定戦】※9:30試合開始予定 【優勝決定戦】※12:00試合開始予定 |
![]() 靜甲の「エース」小井沼美月。「エース」の出来がチームの浮沈を左右する ![]() 「スピードスター」伊藤茉奈の出塁率が靜甲の得点力アップのカギを握る ![]() 2年ぶりの「王座奪還」へ! チーム一丸、燃え上がる!! |
11勝2敗 「サファイアセクション」1位:YKK
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レギュラーシーズン終了時点チーム成績
チーム防御率:1.81(1位) 奪三振:64(2位) 総失点:24(1位) チーム打率:3割3分4厘(1位) 総得点:75(1位) 総本塁打:10(2位) 総失策:5(1位) 守備率:0.986(1位) ※( )内数字は「サファイアセクション」6チームでの順位を示す 開幕連勝の好スタートを切ったYKKは、「第2節」を2勝1敗で乗り切り、通算成績4勝1敗。VONDS市原 Emerald Greenと「同率首位」に並んだものの、「第1節」での「直接対決」で勝利していたことがモノをいい、「サファイアセクション」1位で「ホーム」開催となる「交流節」を迎え、「交流節」2勝1敗。通算成績6勝2敗でVONDS市原 Emerald Greenと「同率首位」に並び、後半戦再開となる「第3節」を迎えた。 「第3節」では、初戦でいきなり「同率首位」に並ぶVONDS市原 Emerald Greenとの「直接対決」「首位決戦」が組まれ、2-1で勝利を収め、「単独首位」に立ち、続く平林金属 Peachblossoms戦も10-1で大勝。「第3節」連勝で通算成績8勝2敗と星を伸ばし、「単独首位」に立った。 レギュラーシーズン「最終節」となる「第4節」では、初戦で「2位」つける小泉病院 Blue Arrowsとの「首位攻防戦」を迎え、初回に宮坂佑希のスリーラン等で一挙4点を奪い、結局、5-1で快勝。「単独首位」の座を守り、続くペヤング戦も予想外の苦戦を強いられながらも2-1で競り勝ち、最終戦を待たずに「サファイアセクション」1位を確定させた。最終戦の厚木SC戦も4-1で勝利を収め、「第4節」3連勝! 11勝2敗で「サファイアセクション」1位となり、「順位決定節」Aブロック進出を決めた。 投手陣は「日本一投球間隔が短くテンポの速い投手」畑中萌が10試合・38イニングを投げ、5勝1敗・防御率1.29。「サファイアセクション」投手ランキングトップに立つ快投でチームを支えた。 また、まったくタイプの異なる木澤愛梨もどっしりと構え、落ち着いたピッチングで持ち味を発揮。10試合・32回1/3を投げ、4勝1敗・防御率2.18と安定感溢れるピッチングを見せ、タイプの異なる左右の「二枚看板」が「セクション1位」躍進の原動力となった。ここに「ルーキー」室山凛が割って入る勢い。5試合・15イニングを投げ、1勝0敗・防御率1.40としっかりと「戦力」になっている。 打線も宮坂佑希が打率5割ちょうど・本塁打4・打点13、大内麻里奈が打率4割1分・本塁打3・打点10。この二人が3番・4番に並ぶ「MO砲」を中心とした打線の破壊力は抜群で、「監督兼任」でチームを引っ張る青木千秋が打率4割6厘・打点9、「MO砲」の後を打つ前田あみも打率3割7分5厘・本塁打1・打点9、「チャンスメイク」を担うと同時に、下位打線がチャンスを作れば「還す役割」をも果たしているトップバッター・東郷佑実が打率3割2分5厘・本塁打1・打点10と強打者揃いの打線でチーム打率3割3分4厘・総得点75といずれもサファイアセクション「No.1」となる数字を叩き出している。 「順位決定節」Aブロックでは、初戦で「プラチナセクション」2位の大和電機 Blue Lakersとの対戦が組まれた。いずれも両セクションを代表する「強打」「強力打線」を売り物とするチーム同士が激突。激しい点の奪い合い、壮烈な打撃戦となる可能性もあるが、今シーズン「躍進」の原動力となった畑中萌、木澤愛梨の「左右の二枚看板」が揃うYKK投手陣が相手打線を「黙らせて」しまえば、一方的な試合展開となる可能性もあり得る。投手陣の出来がカギを握り、逆に投手陣が大和電機 Blue Lakersの「強力打線」に飲み込まれてしまうようなことになると、ノーガードの打ち合いとなることは必至。 第2戦は「プラチナセクション」1位・靜甲との対戦となる。こちらは靜甲が誇る「強力投手陣」を「強打」が自慢のYKK打線がいかに攻略するかが「焦点」となる。YKK打線が靜甲投手陣を打ち崩すことができれば、今シーズン「安定感」のあるYKK投手陣がそのリードを守って勝利する可能性が高く、ロースコアでの競り合いになれば「靜甲ペース」といえそうだ。YKKとしてはある程度の得点差をつけ、投手陣が楽に投げられるような状況を作り出したいところだ。 最終戦は「サファイアセクション」2位のVONDS市原 Emerald Greenと対戦する。レギュラーシーズンでの対戦は9-0、2-1と連勝しているが、開幕2戦目の対戦では宮坂佑希、東郷佑実の本塁打等で大量9点を奪い、「右のエース」木澤愛梨が完封し、完勝しているが、「第3節」での対戦では先制を許し、2-1の逆転勝ち。自慢の打線が3回表、4本の長短打を集中し、試合をひっくり返してはいるが、楽な試合ではなかった。この試合では「日本一投球間隔が短く、テンポの速いサウスポー」畑中萌が好リリーフを見せており、成長著しい「左右の二枚看板」がVONDS市原 Emerald Green打線を抑え込んでいるのは好材料といえよう。 「不安要素」があるとすれば、「プラチナセクション」靜甲、大和電機 Blue Lakersの2チームには過去「日本リーグ優勝」の経験があり、「サファイアセクション」2位のVONDS市原 Emerald Greenも昨年「優勝決定戦」を戦っているが、YKKだけが「日本リーグ優勝」をかけて戦う「順位決定節」Aブロック進出は「初めて」。「未知の領域」となる舞台での戦いで、その「経験の差」や「日本リーグ優勝」をかけて戦う「プレッシャー」で「本来の力」が発揮できないようだと、ここから勝ち上がることは難しい。「いつものYKK」の姿が見られれば、十分に「日本リーグ優勝」まで辿り着くだけの「力」は有している。 今シーズンのチーム力の充実度、ここまでの戦いを見る限り、「優勝候補筆頭」に挙げられるチーム。その「力」を「日本リーグ優勝」のかかる「最高の舞台」で存分に発揮してくることを期待したい。 「順位決定節」Aブロック YKK 試合予定 10月31日(金) 対 大和電機 Blue Lakers(10勝3敗/プラチナセクション2位)※12:00試合開始予定 11月1日(土) 対 靜甲(10勝3敗/プラチナセクション1位)※9:30試合開始予定 対 VONDS市原 Emerald Green(9勝4敗/サファイアセクション2位)※14:30試合開始予定 11月2日(日) 【3位決定戦】※9:30試合開始予定 【優勝決定戦】※12:00試合開始予定 |
![]() 畑中萌、木澤愛梨の「左右の二枚看板」が揃う投手陣は強力! ![]() 打線は宮坂佑希、大内麻里奈の「MO砲」を中心に「リーグNo.1」の破壊力を誇る ![]() 投打の戦力が充実! 「優勝候補筆頭」のチームがどんな戦いを見せてくれるか!? |
10勝3敗 「プラチナセクション」2位:大和電機 Blue Lakers
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レギュラーシーズン終了時点チーム成績
チーム防御率:2.05(3位) 奪三振:43(4位) 総失点:31(2位) チーム打率:3割4厘(2位) 総得点:63(3位) 総本塁打:10(1位) 総失策:8(3位) 守備率:0.979(4位) ※( )内数字は「プラチナセクション」6チームでの順位を示す 大和電機 Blue Lakersは「第1節」1勝1敗。迎えた「ホーム」開催の「第2節」でスタンドを埋めた「大応援団」の熱い声援にも後押しされ、見事3連勝を飾り、通算成績4勝1敗。靜甲と「同率首位」に並んだものの、「直接対決」での敗戦が響き、2位で「交流節」に臨み、「交流節」は2勝1敗と勝ち越し。通算成績6勝2敗の「同率首位」で後半戦再開となる「第3節」を迎えた。 「第3節」はいずれも「同率首位」で並ぶチームとの対戦となり、MORI ALLWAVE KANOYAとの対戦は息詰まる投手戦となり、延長タイブレークにもつれ込む「熱戦」を矢﨑月菜の劇的なサヨナラ安打で1-0のサヨナラ勝ち。続く靜甲戦は2点を追う最終回、驚異的な粘りを見せ、2-2の同点に追いついたものの、延長タイブレークの末、2-4で敗れ、1勝1敗。通算成績7勝3敗で「同率2位」となった。 「第4節」では、初戦のルネス紅葉スポーツ柔整専門学校戦で序盤5点のリードを許しながらも3回裏、「主砲」新海雪奈のスリーランホームラン等で1点差に追い上げ、4回裏には原野柚希のタイムリーで5-5の同点に! 再び1点を勝ち越されて迎えた6回裏には、「主砲」新海雪奈が満塁の走者を一掃する決勝の適時三塁打を放つ等、「4番」が6打点を叩き出す活躍を見せ、驚異的な「逆襲」で8-6と大逆転の勝利を収めた。 雨天順延を挟んで迎えた第2戦・Citrine Ichinomiyaとの一戦は1-1の同点で迎えた最終回、二死三塁の「一打サヨナラ」のチャンスで原野柚希望がセンター頭上を越えるサヨナラのツーランホームラン! 3-1で劇的な勝利を収め、最終戦を残し、この時点で「順位決定節」Aブロック進出を決めた。 結局、最終戦の花王コスメ小田原 フェニックス戦も初回に2点を先制されながら5-3の逆転勝ち。「第4節」3連勝を飾り、通算成績10勝3敗で靜甲と並んだが、「直接対決」の勝敗の差(0-3、2-4で連敗)で2位となった。 投手陣は左腕・斉藤未来が11試合・46イニングを投げ、5勝1敗・防御率1.52と安定している。また、木村美咲も規定投球回数に達し、7試合・28回2/3を投げ、2勝2敗・防御率3.42の成績を残している。「ベテラン」でチームの「精神的支柱」でもある大串都未希が「勝負どころ」の「第4節」では3試合すべてに登板し、2勝を挙げる活躍(3勝0敗・防御率1.31)。見事「ゲームチェンジャー」としての役割を果たし、チームの「2位」の座確保に大きく貢献した。 打線では矢﨑月菜が打率3割7分8厘・本塁打1・打点10と好調。原野柚希が打率3割6分4厘・本塁打2・打点6の活躍を見せており、「第4節」Citrine Ichinomiya戦でのサヨナラツーランは鮮烈な印象を残した。また、「主砲」新海雪奈も調子を上げ、打率3割4分2厘・本塁打4・打点13と「完全復活」をアピール。ルネス紅葉スポーツ柔整専門学校戦では5点のビハインドと苦境に立たされた試合で6打点を叩き出す獅子奮迅の働きでチームを救ってくれた。 チーム打率も「3割」(3割4厘)を超え、総本塁打10(セクション1位)と打線は強力で破壊力があり、打ち出したら止まらない「ノリの良さ」と「勢い」がある。 反面、やや淡白なところもあり、まったく「らしさ」が感じられないまま、本来の力を出し切れず、試合終了……といった試合に出くわすこともある。それが大和電機 Blue Lakersの「魅力」でもあるのだが……「日本リーグ優勝」のかかる「順位決定節」Aブロックでは、高い集中力を保ち、大和電機 Blue Lakers「らしさ全開」の戦いを見せてほしいところだ。 「順位決定節」Aブロックでは初戦で「サファイアセクション」1位のYKKと対戦する。ともに「強力打線」を売り物にするチーム同士の対戦となるが、今シーズンはYKKの投手陣が充実している。左腕・畑中萌、右のエース・木澤愛梨の「左右の二枚看板」が揃うYKK投手陣を大和電機 Blue Lakers打線がどう攻略するかが、この試合の大きなポイントとなる。同時に、大和電機 Blue Lakersの投手陣がYKK打線をどこまで抑えることができるかによっても「勝負の行方」は変わってくる。「交流節」の対戦では理想的な試合展開で5-1と圧勝しているが、この「順位決定節」Aブロックでその「再現」ができるかどうかに注目が集まる。 第2戦はダブルヘッダーで「サファイアセクション」2位のVONDS市原 Emerald Greenと対戦する。こちらも投手陣が安定しているチームだけに、投手陣が相手打線を抑え、早めに先手を取って、「自分たちのペース」で試合を進めたいところだ。 最終戦は「プラチナセクション」1位の靜甲と対戦。レギュラーシーズンでは連敗を喫しているが、シーズン二度目の対戦では2点のビハインドをはね返し、延長タイブレークにもつれ込む「死闘」を演じている。結果的に2-4で敗れはしたが、試合内容は「互角」であり、十分に「勝機」はあるはず。 現行の試合方式が採用された2022年のシーズンに「初代チャンピオン」となっている大和電機 Blue Lakers。「王座奪還」をめざし、「らしさ全開」の戦いで「頂点」へ登り詰める姿が見られることを期待している。 「順位決定節」Aブロック 大和電機 Blue Lakers試合予定 10月31日(金) 対 YKK(11勝2敗/サファイアセクション1位)※12:00試合開始予定 対 VONDS市原 Emerald Green(9勝4敗/サファイアセクション2位)※14:30試合開始予定 11月1日(土) 対 靜甲(10勝3敗/プラチナセクション1位)※12:00試合開始予定 11月2日(日) 【3位決定戦】※9:30試合開始予定 【優勝決定戦】※112:00試合開始予定 |
![]() 投手陣が踏ん張れば……勝利に近づく! ![]() 打線は強力! 打ち勝つ試合展開に持ち込めれば…… ![]() 打線に「ノリ」と「勢い」のあるチームだけに「らしさ」全開の戦いを期待! |
9勝4敗 「サファイアセクション」2位:VONDS市原 Emerald Green
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レギュラーシーズン終了時点チーム成績
チーム防御率:2.39(2位) 奪三振:86(1位) 総失点:35(2位) チーム打率:2割5分8厘(4位) 総得点:55(4位) 総本塁打:8(3位) 総失策:9(3位) 守備率:0.974(3位) ※( )内数字は「サファイアセクション」6チームでの順位を示す 昨シーズン準優勝のVONDS市原 Emerald Greenは「第1節」1勝1敗のスタートとなり、「第2節」では3連勝! 通算成績4勝1敗とし、YKKと「同率首位」に並んだが、「第1節」での「直接対決」で敗れたことが響き、2位で「交流節」を迎えることになった。「交流節」は2勝1敗で乗り切り、通算成績6勝2敗。YKKと並んで「同率首位」となった。「同率首位」で迎えた「第3節」で「まさか……」の連敗を喫し、3位まで順位を落としてしまった。 「第4節」では、初戦で平林金属 Peachblossomsと対戦。初回に吉田優月のスリーランが飛び出し、試合の主導権を握ると、終始リードを奪う試合展開で中押し、ダメ押しと得点を重ね、8-3で快勝。続く第2戦「サファイアセクション」2位の座を争う小泉病院 Blue Arrowsとの対戦は、初回に1番・小野寺萌がいきなりの先頭打者本塁打! 強烈な「先制パンチ」を浴びせ、さらに4番以下の3連打でこの回3点を奪い、リズムに乗り、5-1で圧勝。上位争いの「ライバル」を「直接対決」で叩き、最終戦を待たずに「サファイアセクション」2位の座を確定させた。最終戦のペヤング戦も8-2で勝利を収め、「第4節」3連勝でレギュラーシーズンを終了。通算成績9勝4敗、「サファイアセクション」2位で「順位決定節」Aブロックへ駒を進めることになった。 投手陣は、「エース」渡邉双葉が12試合に登板。セクション最多の64回2/3を投げ、8勝3敗・防御率2.38。西音華も7試合・23回1/3を投げ、1勝1敗・防御率2.40とまずまずの成績は残しているのだが、「日本リーグ優勝」のかかる「順位決定節」Aブロックでは「エース」渡邉双葉に頼る場面が増え、フル回転することになりそうだ。 打線ではここへ来て調子を上げてきた島田彩那が打率3割2分・本塁打2・打点4の数字を残しているが「3割打者」は一人だけ。トップバッター、あるいは3番打者としてチームを引っ張る塚本楓花が打率3割を切り、打率2割7分5厘・本塁打2・打点5と調子を落としてしまっているだけに、チーム打率2割5分8厘(セクション4位)と攻撃力・得点力不足の感は否めない。そうなると投手陣の踏ん張りと打線の奮起、チャンスを確実に得点に結びつけていくような「ソツのない攻撃」が求められる。 「順位決定節」Aブロックでは初戦で「プラチナセクション」1位の靜甲と対戦する。靜甲は投手陣が好調で簡単には攻略できそうにない。「エース」渡邉双葉が踏ん張り、失点を最小限にとどめ、「交流節」の対戦で見せたような「ワンチャンス」にたたみかける攻撃を見せてほしいところだ(「交流節」では4-1の逆転勝ち!)。 第2戦はダブルヘッダーで「プラチナセクション」2位の大和電機 Blue Lakersと対戦。こちらは「強力打線」を売り物にするチームだけに、投手陣がどこまで踏ん張れるかがカギとなる。試合中盤まで0-0で引っ張るような試合展開に持ち込めれば十分に「勝機」が出てくるはずだ。 最終戦は「サファイアセクション」1位・YKKとの対戦。レギュラーシーズンでは0-9、1-2で連敗を喫している。シーズン最初の対戦では序盤からYKKの「強力打線」に投手陣がつかまってしまい、大敗。シーズン二度目の対戦では初回に先手を取りながら、3回表に4本の長短打を集中され、1-2の逆転負け。敗れたとはいえ、この試合のようにロースコアでの競り合いに持ち込めれば十分にチャンスはある。逆にYKK打線に先に得点を奪われ、勢いに乗られてしまうとシーズン最初の対戦のような「大敗」もあり得る。どちらにしても「投手陣の踏ん張り」が大きなカギを握ることになりそうだ。 昨シーズンは「優勝決定戦」に駒を進め、先制しながら逆転負けを喫し、「日本リーグ優勝」を逃している。その「忘れ物」を取りに行くために……「絶対に負けられない」戦いが続く。 「順位決定節」Aブロック VONDS市原 Emerald Green 試合予定 10月31日(金) 対 靜甲(10勝3敗/プラチナセクション1位)※9:30試合開始予定 対 大和電機 Blue Lakers(10勝3敗/プラチナセクション2位)※14:30試合開始予定 11月1日(土) 対 YKK(11勝2敗/サファイアセクション1位)※14:30試合開始予定 11月2日(日) 【3位決定戦】※9:30試合開始予定 【優勝決定戦】※12:00試合開始予定 |
![]() 「エース」渡邉双葉の「右腕」にチームの「命運」がかかっている ![]() 打線の「奮起」なくして「日本リーグ優勝」はない ![]() 昨シーズンの「忘れ物」を手にするために……勝たなくてはならない! |















