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[2024年06月20日] 2024「第57回日本女子ソフトボールリーグ」 プラチナセクション第2節総括・交流節展望

 去る5月17日(金)~19日(日)、「第57回日本女子ソフトボールリーグ」プラチナセクション第2節が千葉県市原市・ゼットエーボールパークを会場に開催された。
 このプラチナセクションでは、「第1節」で平林金属 Peachblossomsと厚木SCが開幕ダッシュに成功。平林金属 Peachblossomsは「第2節」を2勝1敗で乗り切り、通算成績4勝1敗で「同率」ながら「首位」の座を守ったが、厚木SCは1勝2敗と負け越し。通算成績3勝2敗で「同率3位」に順位を落とした。
 代わって、「第1節」1勝1敗のスタートだったVONDS市原が「ホーム」市原で3連勝。「ホーム」の熱い声援にも後押しされ、通算成績4勝1敗で「同率首位」に並んだ。同じく「第1節」1勝1敗のYKKは今節2勝1敗で通算成績3勝2敗。「同率3位」に並び、首位を追いかける展開となり、「第1節」連敗スタートの靜甲とペヤングは、「昨シーズンの覇者」靜甲が開幕5試合目にして、ようやく「今シーズン初勝利」を挙げ、通算成績1勝4敗の5位。ペヤングは今節も勝ち星なしの3連敗。開幕から5連敗と振るわず、最下位となっている。

 これでプラチナセクションは前半戦を終了。7月5日(金)~7日(日)、富山県富山市・岩瀬スポーツ公園ソフトボール広場で開催される「交流節」の対戦相手も決まった。
 ここではプラチナセクション各チームの「第2節」までの戦いを振り返り、「交流節」の行方を展望してみたい。


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 1位:VONDS市原(4勝1敗)
 
「第57回日本女子ソフトボールリーグ」プラチナセクション 第2節終了時点 チーム成績
チーム防御率:1.20(1位)
奪三振:34(1位)
総失点:11(2位)
チーム打率:2割6分9厘(3位)
総得点:19(3位)
総失策:3(4位)
守備率:0.979(4位)
※( )内数字は「プラチナセクション」6チームでの順位を示す

 VONDS市原は「第1節」を1勝1敗の五分の星で終え、この「第2節」が「ホーム」市原での開催となった。
 初戦、ペヤングに二桁10安打で6点を奪い、6-2で快勝すると、続く平林金属 Peachblossomsとの対戦は、先制され、一度は逆転に成功したものの、再び逆転を許し……という二転三転の手に汗握る好ゲームを展開。4回裏、吉田優月の適時二塁打で4-3と試合をひっくり返し、このリードを「エース」高田香が守り切り、4-3で辛勝。最終戦のYKK戦は先発・渡邉双葉から高田香につなぐ「Wエース」を惜しげもなくつぎ込む投手リレーで3-0の完封勝ち。「ホーム」の熱い声援に応え、3連勝を飾り、通算成績4勝1敗。平林金属 Peachblossomsと「同率首位」に並び、「直接対決」に勝利していたVONDS市原の順位が上となり、プラチナセクション「首位」の座を確定させた。

 投手陣は「エース」高田香が5試合すべてに登板し、24イニングを投げ、4勝0敗・防御率0.29・奪三振27と好調。「もう一人のエース」渡辺双葉が3試合11イニング・を投げ、0勝1敗・防御率3.18・奪三振7と本調子とはいえないピッチングが続いているが、高田香がそれを補って余りある好投を見せ、チームを支えている。
 打線では「キャプテン」千葉春海が打率5割と絶好調。プラチナセクション打撃ランキング1位、首位打者争いのトップに立つ活躍を見せている。塚本楓花(3割3分3厘)、吉田汐里(3割)も好調で、このまま首位を突っ走りたいところだ。

 プラチナセクション「首位」のVONDS市原は、「交流節」ではサファイアセクション2位・4位・6位のチームと対戦する。
 初戦はサファイアセクション「2位」のMORI ALL WAVE KANOYAと対戦。VONDS市原の「Wエース」高田香、渡邉双葉とMORI ALL WAVE KANOYAが誇る中野花菜、竹原由菜の「左右の二枚看板」の激突は必見。緊迫の投手戦となり、1点を争う好ゲームが期待される。第2戦はサファイアセクション「4位」の小泉病院 Blue Arrowsと対戦。ここでも「好投手」原田悠をどう打ち崩すか!?が勝敗の分岐点となりそうだ。まずはこの初日のダブルヘッダーをどう乗り切るか……が「交流節」の焦点となる。最終戦は開幕からまだ勝ち星がなく、サファイアセクション「最下位」に沈むルネス紅葉スポーツ柔整専門学校と対戦。初日のダブルヘッダーに連勝し、この最終戦を迎えることができていれば「理想的」な展開となるのだが……。サファイアセクション「屈指」の好投手との対戦が続くだけに、高田香、渡邉双葉の「Wエース」の出来はもちろんのこと、打線がどこまで援護できるか……に期待と注目が集まる。

「交流節」VONDS市原試合予定

7月5日(金)
対 MORI ALL WAVE KANOYA(サファイアセクション2位/10:00試合開始予定)
対 小泉病院 Blue Arrows(サファイアセクション4位/12:30試合開始予定)
7月6(土)
対 ルネス紅葉スポーツ柔整専門学校(サファイアセクション6位/10:00試合開始予定)

 

「ホーム」市原で3連勝を飾り、「プラチナセクション」首位に立ったVONDS市原



 2位:平林金属 Peachblossoms(4勝1敗)
 
「第57回日本女子ソフトボールリーグ」プラチナセクション 第2節終了時点 チーム成績
チーム防御率:3.29(4位)
奪三振:14(6位)
総失点:20(4位)
チーム打率:2割9分2厘(1位)
総得点:25(1位)
総本塁打:1(3位)
総失策:4(5位)
守備率:0.974(5位)
※( )内数字は「プラチナセクション」6チームでの順位を示す

 平林金属 Peachblossomsは「第1節」で連勝の好スタートを切ったものの、「対戦相手に恵まれただけ」「たまたま……」といった声が多く、「首位発進」にも懐疑的な目を向ける見方が少なくなかった。
 だが……「第2節」初戦で「昨シーズンの覇者」靜甲を相手に、最終回、3点差をはね返す「大逆転劇」を演じ、8-7で劇的な逆転サヨナラ勝ち! 続くVONDS市原との対戦は3-4の1点差で敗れたものの、先制、逆転……と二転三転の好ゲームを展開。敗れてなお評価を上げる試合内容を見せてくれた。最終戦の厚木SCでは、ここまで打線の活躍に助けられてきた投手陣が奮起! 先発・橋口紫織が息詰まる投手戦を制し、1-0の完封勝利。「第2節」を2勝1敗で乗り切り、通算成績4勝1敗でVONDS市原と「同率」に並んだものの、そのVONDS市原との「直接対決」に敗れたことが響き、プラチナセクション「2位」に甘んじる結果となった。

 好調に首位を走ってはいるものの、一番の「懸念材料」「不安材料」に挙げられていた投手陣も「第2節」最終戦で「エース」として期待される橋口紫織が完封勝利を挙げたことで「明るい兆し」が見えてきた。
 打線は、靜甲戦で「逆転サヨナラ」のタイムリースリーベース、VONDS市原戦では先制のタイムリーツーベースに逆転タイムリー、厚木SC戦でも決勝点の口火となる内野安打を放つ等、「見出し」となる活躍を連発! 打率4割6分7厘・打点9の活躍でチームを引っ張る「キャプテン」森香理央。打率3割8分9厘のハイアベレージを残す岡田望、打率3割7分5厘・本塁打1・打点3の「主砲」植村華らが揃う打線は強力。投手陣をしっかりと援護し、首位争いを演じる「原動力」となっている。

 「交流節」ではサファイアセクション1位・3位・5位のチームとの対戦が組まれ、初日はダブルヘッダー。サファイアセクション「3位」のCitrine Ichinomiya、同「5位」の花王コスメ小田原 フェニックスと対戦する。Citrine Ichinomiyaは阿蘓七瑚が5試合・20イニングを投げ、1勝2敗ながら防御率2.10と安定。花王コスメ小田原 フェニックスもサファイアセクション「5位」とはいえ、「JD.LEAGUE」日本精工 ブレイブベアリーズから「移籍加入」した栗原ななみが5試合・18イニングに登板し、1勝0敗。防御率はサファイアセクション「トップ」の0.39と好調なだけに、平林金属 Peachblossomsの「強力打線」がいかに攻略するかがカギとなりそうだ。
 最終戦はサファイアセクション「首位」を走る大和電機工業と対戦。どちらも「打線」に自信を持つチームだけに、壮烈な打ち合い、打撃戦になる予感も……。この「交流節」でどんな戦いを見せてくれるか!? 平林金属 Peachblossomsの「真価」と「進化」が問われる。

「交流節」平林金属 Peachblossoms試合予定

7月5日(金)
対 Citrine Ichinomiya(サファイアセクション3位/12:30試合開始予定)
対 花王コスメ小田原 フェニックス(サファイアセクション5位/15:00試合開始予定)
7月6日(土)
対 大和電機工業(サファイアセクション1位/12:30試合開始予定)

 

開幕からの連勝は「3」でストップしたものの、通算成績4勝1敗で2位につける平林金属 Peachblossoms



 3位:YKK(3勝2敗)
 
「第57回日本女子ソフトボールリーグ」プラチナセクション 第2節終了時点 チーム成績
チーム防御率:2.88(3位)
奪三振:24(3位)
総失点:16(3位)
チーム打率:2割4分(4位)
総得点:22(2位)
総本塁打:2(1位)
総失策:2(2位)
守備率:0.986(2位)
※( )内数字は「プラチナセクション」6チームでの順位を示す

 YKKは「第1節」1勝1敗のスタート。「第2節」は初回にいきなり3点を失う苦しい試合展開になりながら4回表、杉浦紗南の適時二塁打で1点を返し、続く5回表には「主砲」大内麻里奈が逆転の満塁ホームラン! 待望の「今シーズン第1号本塁打」が飛び出し、5-3で勝利を飾った。続くペヤング戦も二桁10安打・8点を挙げ、8-1で大勝。「ルーキー」木澤愛梨が嬉しい「日本リーグ初勝利」を挙げた。最終戦、勝てば「同率首位」に並ぶ大事な一戦は「日本一投球間隔が短くテンポの速い投手」畑中萌が力投したが、ピッチャー返しの直撃を受けるアクシデントもあり、0-3の完封負け。「第2節」2勝1敗、通算成績3勝2敗でプラチナセクション3位となった。

 投手陣は昨シーズンまで「エース」市六有那一人に頼るような状態であったが、今シーズンは「新戦力」の「ルーキー」が奮闘。「日本一投球間隔が短くテンポの速い投手」として有名!?になりつつある左腕・畑中萌がここまで4試合・23回2/3を投げ、2勝1敗・防御率2.37・奪三振21の力投でチームを支え、同じく「ルーキー」の木澤愛梨がペヤング戦で勝利投手となる等、明るい材料が増えている。
 問題は打線か……東郷佑実が打率4割と好調をキープしているが、昨シーズン打率4割6分2厘・本塁打6・打点26で「サファイアセクション」の「三冠王」に輝いた大内麻里奈に待望の今シーズン第1号の本塁打が飛び出したものの、打率2割と振るわず。同じく昨シーズン「優秀選手」に輝いた実力者・宮坂佑希も打率2割8分6厘・本塁打1・打点2と「本調子」とはいえない状態。「主砲」大内麻里奈を中心に、宮坂佑希、監督兼任でチームを引っ張る青木千秋が脇を固める「強力打線」が本来の姿を取り戻してくれないと「上位争い」に生き残るのも難しくなる。

 「交流節」ではサファイアセクション2位・4位・6位のチームと対戦。初戦、開幕からまだ勝ち星のないルネス紅葉スポーツ柔整専門学校との対戦をしっかりとモノにし、ダブルヘッダーとなるサファイアセクション「4位」小泉病院 Blue Arrowsとの一戦に臨みたいところだ。
 最終戦はサファイアセクション「2位」のMORI ALL WAVE KANOYAと対戦。YKK「自慢」の強力打線が「本来の姿」を取り戻し、MORI ALL WAVE KANOYAが誇る「左右の二枚看板」中野花菜、竹原由菜を打ち崩すような展開になれば……「上位進出」どころか、「日本リーグ制覇」も夢ではないのだが……。

「交流節」YKK試合予定

7月5日(金)
対 ルネス紅葉スポーツ柔整専門学校(サファイアセクション6位/10:00試合開始予定)
対 小泉病院 Blue Arrows(サファイアセクション4位/15:00試合開始予定)
7月6日(土)
対 MORI ALL WAVE KANOYA(サファイアセクション2位/15:00試合開始予定)

 

自慢の「強力打線」が「本来の姿」を取り戻せば……さらに「上」も狙えるYKK



 4位:厚木SC(3勝2敗)
 
「第57回日本女子ソフトボールリーグ」プラチナセクション 第2節終了時点 チーム成績
チーム防御率:2.00(2位)
奪三振:30(2位)
総失点:10(1位)
チーム打率:2割8分9厘(2位)
総得点:14(5位)
総本塁打:0(5位)
総失策:0(1位)
守備率:1.000(1位)
※( )内数字は「プラチナセクション」6チームでの順位を示す

 「第1節」連勝スタートを切った厚木SCは、「第2節」の初戦、YKKと対戦。初回、鮮やかな先制攻撃を見せ、辻あさひの先制打、鈴木満梨佳の中越適時二塁打等で3点を先制し、有利に試合を進めていた。先発・古屋英恵が4回表に1点を失うと、5回表から古本緋里に投手交代。結果的にこの投手交代が「裏目」となり、古本緋里が満塁本塁打を浴び、3-5の逆転負け。続く「昨シーズンの覇者」靜甲との一戦は3回表に鈴木裕梨佳、小山優理、八黄地麻衣の3連続長短打、辻あさひのタイムリー等で3点を挙げ、最終回にもダメ押しの1点を追加。古屋英恵、左腕・髙木優月とつなぐ投手リレーで靜甲打線を1点に抑え、4-1で快勝。最終戦の平林金属 Peachblossoms戦は「エース」古屋英恵が好投しながら1点に泣き、0-1の完封負け。「第2節」1勝2敗で通算成績3勝2敗、YKKと「同率」で並んだものの、「直接対決」での敗戦が響き、4位まで順位を落としてしまった。

 投手陣は「エース」古屋英恵が安定感抜群、緩急自在のピッチングを見せており、5試合すべてに登板し、投球回数33回1/3を投げ、3勝1敗・防御率1.26・奪三振29と好投。「第2節」は3連戦になったこともあり、連投の負担を考えてか、「継投策」に出る場面もあったが、結果論になってしまう部分もあるが「エース」古屋英恵を「続投」させた方が「勝機」があったように思える。
 打線では辻あさひが好調。打率3割8分5厘のハイアベレージを残している。鈴木満梨佳が3割6分4厘、「ルーキー」江口奈那が3割3分3厘、八黄地麻衣が3割1分3厘、柚原菜々穂、鈴木裕梨佳が打率3割と「3割打者」が並ぶが、総得点14は6チーム中5位と必ずしも得点に結びついていないところが悩みか。「エース」古屋英恵のピッチングに安定感があり、計算できるだけに、その負担をいかに軽減させていくかと、好調な打線がさらに得点を量産できるような効率的な攻めが求められる。

 「交流節」では、サファイアセクション1位・3位・5位のチームと対戦することになる。初戦、サファイアセクション「5位」花王コスメ小田原 フェニックスと対戦し、翌日はダブルヘッダー。サファイアセクション「首位」を走る大和電機工業と同「3位」のCitrine Ichinomiyaとの対戦が組まれている。
 「エース」古屋英恵が安定したピッチングを続けているだけに「先取点」がほしいところ。初戦、花王コスメ小田原 フェニックスも「移籍加入」の新戦力・栗原ななみがサファイアセクション投手ランキング1位の成績を残しているだけに「緊迫の投手戦」は必至か!? 続く大和電機工業は一昨年の「日本リーグ覇者」であり、今シーズンも前半戦好調。「攻撃型」のチームだが「エース」がその攻撃を食い止めてくれれば、十分に「勝機」もありそうだ。最終戦のCitrine Ichinomiya戦に「エース」古屋英恵がどれだけの「余力」を残しているかも大きなカギになりそうだ。どちらにしても好調な打線が「エース」をどれだけ援護できるかと、「エース」の負担を軽減させる「第2の投手」の出現が待たれるところだ。

「交流節」厚木SC試合予定

7月5日(金)
対 花王コスメ小田原 フェニックス(サファイアセクション5位/10:00試合開始予定)
7月6日(土)
対 大和電機工業(サファイアセクション1位/10:00試合開始予定)
対 Citrine Ichinomiya(サファイアセクション3位/12:30試合開始予定)

 

「エース」古屋英恵が好投を続ける厚木SC。上位争いに生き残り、さらなる「旋風」を吹かせるか!?



 5位:靜甲(1勝4敗)
 
「第57回日本女子ソフトボールリーグ」プラチナセクション 第2節終了時点 チーム成績
チーム防御率:3.57(5位)
奪三振:21(4位)
総失点:21(5位)
チーム打率:2割2厘(6位)
総得点:16(4位)
総本塁打:2(1位)
総失策:5(6位)
守備率:0.967(6位)
※( )内数字は「プラチナセクション」6チームでの順位を示す

 昨シーズンの「覇者」靜甲は、「第1節」で勝ち星なしの連敗のスタート。「第2節」での巻き返しを誓っていたが……。初戦、平林金属 Peachblossomsを相手に最終回まで3点をリードしながら、「悪夢」のような5連続長短打を浴び、一死も取れず、7-8の逆転サヨナラ負け。続く厚木SC戦は終始相手に試合のペースを握られたまま、1-4の完敗。最終戦のペヤング戦も初回に藤瀬さくらの本塁打等で2点を先制しながら、一度は逆転を許す試合展開に……4回裏に近藤果音の左越適時二塁打で追いつき、押し出しで4-3と勝ち越し、そのまま勝利を収めたものの、「王者」の威厳や面影は感じられず……今シーズン初勝利を挙げたとはいえ、苦しい試合が続いている。

 チームを支えていた「Wエース」の一人・山本すみれが移籍し、残った豊田彩乃が「エース」にふさわしいピッチングができておらず(3試合・10回1/3を投げ、0勝1敗・防御率5.42)、試合を任せることができる新たな「エース候補」も見つからない状態。「第2節」最終戦で嬉しい「日本リーグ初勝利」を挙げた望月ひよりの好投に光明を見出したいところか。
 打線では、昨シーズンの「MVP」井上葉菜が「第2節」の3試合、欠場したのも響いた。打線の「核」を欠き、「投打二刀流」の伊藤茉奈が打率3割6分4厘・4盗塁と攻撃の起点となり、「キャプテン」半田由佳が2割9分4厘、藤瀬さくらが2割8分6厘・本塁打1・打点4と懸命のプレーを見せている。攻守の「要」である井上葉菜の一日も早い戦列復帰が待たれる。

 「交流節」ではサファイアセクション2位・4位・6位のチームと対戦。初戦はサファイアセクション「最下位」のルネス紅葉スポーツ柔整専門学校と対戦。まずはこの試合をしっかりと勝ち切り、翌日のダブルヘッダーに臨みたいところだ。
 第2戦はサファイアセクション「2位」のMORI ALL WAVE KANOYA、最終戦は同「4位」の小泉病院 Blue Arrowsとの対戦が組まれている。これまで常に「優勝争い」を繰り広げてきた2チームとの対戦で、「王者」の意地とプライドが甦るか……「連覇」への道のりは限りなく険しいものとなってしまったが「奇跡」の逆襲を見せてくれることを期待したい。

「交流節」靜甲 試合予定

7月5日(金)
対 ルネス紅葉スポーツ柔整専門学校(サファイアセクション6位/15:00試合開始予定)
7月6日(土)
対 MORI ALL WAVE KANOYA(サファイアセクション2位/12:30試合開始予定)
対 小泉病院 Blue Arrows(サファイアセクション4位/15:00試合開始予定)

 

前年の覇者・靜甲は出足に躓き1勝4敗。ここからの巻き返しを期待したい!



 6位:ペヤング(0勝5敗)
 
「第57回日本女子ソフトボールリーグ」プラチナセクション 第2節終了時点 チーム成績
チーム防御率:5.03(6位)
奪三振:20(5位)
総失点:27(6位)
チーム打率:2割1分1厘(5位)
総得点:9(6位)
総本塁打:0(5位)
総失策:2(2位)
守備率:0.985(3位)
※( )内数字は「プラチナセクション」6チームでの順位を示す

 ペヤングは「第1節」勝ち星がなく、連敗。「第2節」も3連敗を喫し、前半戦を勝ち星なしで終えてしまった。
 初戦、「ホーム」のVONDS市原に初回いきなり3点を奪われ、3回裏にワイルドピッチ、「キャプテン」釣春香のタイムリーで1点差まで詰め寄る場面はあったものの、後半失点を重ね、2-6で押し切られ、続くYKK戦も1点を先制された直後に山岸澪衣の適時二塁打で同点に追いつく場面もあったが……終わってみれば1-8の完敗。最終戦も「昨シーズンの覇者」靜甲に2点を先制されながら一度は試合をひっくり返しながら3-4の惜敗。勝利が遠い……。

 「エース」平山綾乃が5試合すべてに登板し、投球回数28回1/3。0勝4敗・防御率3.71・奪三振20の数字が残っているが、課題はやはり「制球力」。投球回数を上回る四死球(四球22・死球7)を与え、自らピンチを招く結果となっている。ストライクを先行させ、ストライクゾーンの中で勝負する「勇気」と「覚悟」がほしい。
 打線では、志賀彩音が打率3割5分7厘・打点3、「キャプテン」釣春香も打率3割5分3厘と当たっている。
 各試合で「見せ場」となる場面は作っており、あとは「ここを乗り切れば……」という「勝負どころ」での試合運び。「ここぞ!」という場面でのもうひと頑張りがあれば必ずや「勝機」が見えてくるはず。

 「交流節」では、サファイアセクション1位・3位・5位のチームと対戦する。初戦はサファイアセクション「首位」を走る大和電機工業、翌日のダブルヘッダーでは、サファイアセクション「5位」の花王コスメ小田原 フェニックスと同「3位」Citrine Ichinomiyaと対戦することになる。
 「チャレンジャー精神」で投手陣はストライクゾーンの中で勝負する「勇気」と「覚悟」を持ち、打者は結果を恐れず、好球必打、初球から打ちに行く姿勢を見せてほしい。積極果敢な試合にこそ、勝利の「チャンス」が見えてくるはずである。

「交流節」ペヤング 試合予定

7月5日(金)
対 大和電機工業(サファイアセクション1位/12:30試合開始予定)
7月6日(土)
対 花王コスメ小田原 フェニックス(サファイアセクション5位/10:00試合開始予定)
対 Citrine Ichinomiya(サファイアセクション3位/15:00試合開始予定)

開幕から勝ち星のなしペヤング。「交流節」で今シーズン初勝利を!


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