来る4月19日(土)・20日(日)の両日、石川県金沢市・金沢市営専光寺ソフトボール場を会場に「第58回日本女子ソフトボールリーグ」が開幕を迎える。リーグ「開幕」となる「第1節」はプラチナセクション・サファイアセクション合同開催となり、日本リーグ所属の全12チームが一堂に会し、熱戦を繰り広げることになる。
このプラチナセクションは、前年度優勝・MORI ALL WAVE KANOYA、同3位・大和電機 Blue Lakers、同5位・Citrine Ichinomiya、同7位・花王コスメ小田原 フェニックス、同9位・靜甲、同11位・ルネス紅葉スポーツ柔整専門学校の6チームで構成され、セクション内で2回総当たりのリーグ戦を実施。サファイアセクションとの「交流節」3試合を含む全13試合の結果でレギュラーシーズンの順位を決定。その順位に基づき、「最終順位決定戦」となる「順位決定節」に臨むことになる。
ここでは、プラチナセクション「第1節」の行方を占うとともに、来るべきシーズンを展望してみたい。
(2025「第58回日本女子ソフトボールリーグ」第1節・プラチナセクション展望)
前年度優勝:MORI ALL WAVE KANOYA
2024 レギュラーシーズン チーム成績(サファイアセクション)
前年度3位:大和電機 Blue Lakers
2024 レギュラーシーズン チーム成績(サファイアセクション)
前年度5位:Citrine Ichinomiya
2024 レギュラーシーズン(サファイアセクション)チーム成績
前年度7位:花王コスメ小田原 フェニックス
2024 レギュラーシーズン(サファイアセクション)チーム成績
前年度9位:靜甲
2024 レギュラーシーズン(プラチナセクション)チーム成績
前年度11位:ルネス紅葉スポーツ柔整専門学校
2024 レギュラーシーズン(サファイアセクション)チーム成績
このプラチナセクションは、前年度優勝・MORI ALL WAVE KANOYA、同3位・大和電機 Blue Lakers、同5位・Citrine Ichinomiya、同7位・花王コスメ小田原 フェニックス、同9位・靜甲、同11位・ルネス紅葉スポーツ柔整専門学校の6チームで構成され、セクション内で2回総当たりのリーグ戦を実施。サファイアセクションとの「交流節」3試合を含む全13試合の結果でレギュラーシーズンの順位を決定。その順位に基づき、「最終順位決定戦」となる「順位決定節」に臨むことになる。
ここでは、プラチナセクション「第1節」の行方を占うとともに、来るべきシーズンを展望してみたい。
(2025「第58回日本女子ソフトボールリーグ」第1節・プラチナセクション展望)
前年度優勝:MORI ALL WAVE KANOYA
2024 レギュラーシーズン チーム成績(サファイアセクション)
チーム防御率:1.50(1位) 奪三振:74(1位)
総失点:20(1位)
チーム打率:2割9分(2位)
総得点:48(3位)
総本塁打:1(5位)
総失策:8(4位)
守備率:0.977(4位)
※( )内数字は2024シーズン「サファイアセクション」6チームでの順位を示す
総失点:20(1位)
チーム打率:2割9分(2位)
総得点:48(3位)
総本塁打:1(5位)
総失策:8(4位)
守備率:0.977(4位)
※( )内数字は2024シーズン「サファイアセクション」6チームでの順位を示す
前年度優勝のMORI ALL WAVE KANOYAはレギュラーシーズン10勝3敗。「サファイアセクション」1位で最終順位を決定する「順位決定節」Aブロック進出。両セクションの1位・2位が集まり、「日本リーグ優勝」をかけて戦う「順位決定節」Aブロックでは、初戦で「プラチナセクション」2位の厚木SCと対戦。6-1で圧勝すると、続く「プラチナセクション」1位のVONDS市原にも初回に強烈な先制パンチを浴びせ、大量5点を奪い、10-0の大差で「首位決戦」に勝利。最終戦の大和電機工業戦も終盤、猛追を受けながら福元彩未のサヨナラ安打で4-3と競り勝ち、リーグ戦3連勝。「悲願」の日本リーグ優勝をかけた「優勝決定戦」へ駒を進めた。 「優勝決定戦」は「プラチナセクション」1位で「順位決定節」Aブロックのリーグ戦を2勝1敗で乗り切ったVONDS市原との再戦となり、終盤まで1点のリードを許す苦しい試合展開となりながら、5回裏、山根楓加の起死回生の二塁打で1-1の同点に追いつき、藤田直が殊勲の勝ち越し二塁打を放ち、2-1と逆転に成功。このリードを左腕・竹原由菜、「エース」中野花菜とつなぐ投手リレーで守り切り、「悲願」の日本リーグ優勝を手にした。 今シーズンは「元日本代表」の中野花菜、谷川まきのバッテリーが抜け、投手陣では3勝を挙げ、将来を嘱望されていた髙橋音森も現役を退いた。左腕・竹原由菜が健在(昨シーズン5試合・33回1/3を投げ、3勝1敗・防御率1.89・奪三振30)とはいえ、「絶対的なエース」と「期待のサファイア」が抜けた投手陣は、投手登録が左腕・竹原由菜と新加入の「ルーキー」猩々紫月(しょうじょう・しづき)2名のみ……という現状で「連覇」を狙うには厳しい台所事情といえよう。しかもその投手陣を引っ張り、個々のピッチャーの持ち味を巧みに引き出してきた「ベテラン」キャッチャーの谷川まきが抜けてしまったことも、その「不安」に拍車をかける。 打線は2022・2023の「優秀選手」であり、昨シーズンも「ここぞ!」という場面で快打を連発した「実力者」福元彩未(打率2割9分6厘・打点5)、「新キャプテン」としてチームを引っ張り、高い「潜在能力」を誇り、持てる力の「覚醒」が期待される新谷静(打率4割7分4厘・打点3)、昨シーズン「ルーキー」ながらシーズンを通して活躍。「悲願」の日本リーグ優勝を決める一打を放った藤田直(打率3割1分6厘・本塁打1・打点7)、同じく「ルーキー」でレギュラーポジションを獲得し、チームの「得点源」となる活躍を見せた藤野亜美(打率2割8分9厘・打点9)らが揃い強力! 「新旧交代」「新陳代謝」が求められるチームにあって、その「萌芽」が確実に感じられる状況にあり、手薄になった投手陣、バッテリーを援護できれば……「連覇」の可能性は十分にあり、「新時代」を切り拓いていくことも可能だ。 「第1節」では、初戦で昨シーズン5位・Citrine Ichinomiyaと対戦。2戦目で昨シーズン3位の大和電機 Blue Lakers(今シーズンからチーム名称)と対戦する。 まずは豊富な経験を持ち、計算できる左腕・竹原由菜がどんなピッチングを見せてくれるかに注目が集まる。まさに「チームの大黒柱」となった竹原由菜が「いつもの姿」を見せてくれれば……若き「実力派」が揃う打線も安心して攻撃に専念できる。逆に、頼みの竹原由菜が早々に攻略されてしまうようだと、かなり厳しい戦いを強いられることになる。 一新されたコーチングスタッフ、前裕也新監督がどんな采配を見せてくれるか、その「手腕」にも期待したいところだ。大きく陣容が変わったチームだけに「第1節」の滑り出し、スタートダッシュが例年以上に「大きな意味」を持つことになる。 「第1節」 MORI ALL WAVE KANOYA 試合予定 4月19日(土) 対 Citrine Ichinomiya(前年度5位)※15:00試合開始予定 4月20日(日) 対 大和電機 Blue Lakers(前年度3位)※15:00試合開始予定 |
![]() 新体制で「連覇」を狙うMORI ALL WAVE KANOYA |
前年度3位:大和電機 Blue Lakers
2024 レギュラーシーズン チーム成績(サファイアセクション)
チーム防御率:2.36(3位)
奪三振:44(3位)
総失点:35(3位)
チーム打率:2割9分2厘(1位)
総得点:51(2位)
総本塁打:2(3位)
総失策:7(3位)
守備率:0.980(3位)
※( )内数字は2024シーズン「サファイアセクション」6チームでの順位を示す
奪三振:44(3位)
総失点:35(3位)
チーム打率:2割9分2厘(1位)
総得点:51(2位)
総本塁打:2(3位)
総失策:7(3位)
守備率:0.980(3位)
※( )内数字は2024シーズン「サファイアセクション」6チームでの順位を示す
大和電機工業は今シーズンから「大和電機 Blue Lakers」として新たなスタートを切る。昨シーズンは9勝4敗、最終戦の勝利で「サファイアセクション」2位の座を死守し、「順位決定節」Aブロック進出を決めた。 両セクション1位・2位のチームにより「日本リーグ優勝」が争われる「順位決定節」Aブロックでは、初戦で「プラチナセクション」1位・VONDS市原と対戦。試合終盤まで0-0の緊迫の投手戦を演じたが、6回表、3点を失い、0-3の完封負け。続く「プラチナセクション」2位・厚木SCとの対戦も、初回に1点を失う苦しい試合展開となったが、上原彩瑛のスリーラン等で大量4点を奪い、一気に逆転。持前の「強打」で6-4と打ち勝った。最終戦のMORI ALL WAVE KANOYA戦は最終回、集中打で3点のビハインドをはね返し、同点に追いつく驚異的な粘りを見せたが……その裏、惜しくもサヨナラ負け。リーグ戦1勝2敗で「優勝決定戦」進出を逃した。 「3位決定戦」ではリーグ戦4位の厚木SCに2-0の完封勝ち。3位で2024シーズンを終えた。 投手陣の中心は左腕・斉藤未来。9試合・39回1/3を投げ、3勝2敗・防御率0.89・奪三振16。長らくチームの「大黒柱」としてチームを支えている大串都未希(10試合・25回2/3を投げ、3勝1敗・防御率3.55・奪三振21)とともに「左右の両輪」がチーム支えている。ただ……「継投」で試合を組み立てることが多く、ある程度、試合を作るだけのピッチングは計算できるが「絶対的なエース」とは言い難いところもある。 基本的には「打線のチーム」で、打率4割5厘のハイアベレージで「サファイアセクション」打撃ランキング2位の好成績を残し、2024「優秀選手」に輝いた原野柚希、打率3割8分7厘・本塁打1・打点6の成績で2023・2024と2年連続「優秀選手」の上原彩瑛、打率3割2分4厘・打点2の「キャプテン」古賀藍奈らが攻撃の起点となっている。 ここに、ケガで戦線離脱を余儀なくされていた2022「MVP」新海雪奈が復調し、「本来の姿」を見せてくれれば「鬼に金棒」といったところか。 「第1節」では、初戦で昨シーズン9位・靜甲、第2戦で昨シーズンの「覇者」MORI ALL WAVE KANOYAと対戦する。 初戦の相手・靜甲は昨シーズン「まさか……」の9位に終わったとはいえ、一昨年の日本リーグの「覇者」。昨年の皇后杯・第76回全日本総合女子選手権大会ではJD.リーグ勢を次々と撃破し、ベスト8進出を果たす等、決して侮れない相手だ。「連覇」を狙いながら9位に甘んじた「苦い経験」が、むしろチームを「成長」させたと考えておくべきだろう。 続くMORI ALL WAVE KANOYAは昨シーズンの日本リーグの「覇者」。大幅に陣容を入れ替えているとはいえ、「王者」であることに変わりはない。この「第1節」で連勝スタートを切るようなことがあれば「王座奪還」がグッと現実味を帯びてくる。投打の充実した顔ぶれ、陣容を見る限り、「優勝候補」の一角に挙がるチームであることは間違いない。それだけに……この「第1節」での戦い、シーズンのスタートが重要になる。2022シーズン以来となる日本リーグ「優勝」へ向け、大和電機 Blue Lakersが「熱く」燃える! 「第1節」 大和電機 Blue Lakers試合予定 4月19日(土) 対 靜甲(前年度9位)※10:00試合開始予定 4月20日(日) 対 MORI ALL WAVE KANOYA(前年度優勝)※15:00試合開始予定 |
![]() 2024シーズン「3位」の大和電機 Blue Lakers。チーム名も改称し、2022シーズン以来の「王座奪還」を狙う |
前年度5位:Citrine Ichinomiya
2024 レギュラーシーズン(サファイアセクション)チーム成績
チーム防御率:2.86(4位)
奪三振:50(2位)
総失点:50(5位)
チーム打率:2割7分2厘(3位)
総得点:54(1位)
総本塁打:3(2位)
総失策:16(5位)
守備率:0.959(5位)
※( )内数字は2024シーズン「サファイアセクション」6チームでの順位を示す
奪三振:50(2位)
総失点:50(5位)
チーム打率:2割7分2厘(3位)
総得点:54(1位)
総本塁打:3(2位)
総失策:16(5位)
守備率:0.959(5位)
※( )内数字は2024シーズン「サファイアセクション」6チームでの順位を示す
Citrine Ichinomiyaは、昨シーズン最後の最後まで「日本リーグ優勝」を争う「順位決定節」Aブロック進出を争いながら通算成績7勝6敗。「サファイアセクション」3位と「あと一歩」で「順位決定節」Aブロック進出を逃してしまった。 両セクション3位・4位のチームにより5位~8位を争う「順位決定節」Bブロックでは、初戦で「プラチナセクション」3位・YKKに1-5で敗れたものの、続く「プラチナセクション」4位・平林金属 Peachblossoms戦は3-2、最終戦の「サファイアセクション」4位・花王コスメ小田原 フェニックス戦に2-1と2試合連続のサヨナラ勝ち。リーグ戦2勝1敗で「5位決定戦」に駒を進めた。 「5位決定戦」では、リーグ戦を3戦全勝の1位で駆け抜けたYKKと対戦。3回裏に5本の長短打を集中して4点を奪い、このリードを「エース」川原麻里の好投で守り切り、4-0の完封勝ち。「順位決定節」Bブロック「最上位」となる5位の座を手にした。 投手陣は、昨シーズンレギュラーシーズン13試合すべてに登板し、33イニングを投げ、3勝2敗・防御率4.24・奪三振13の成績を残した「エース」川原麻里が健在。登板機会は3試合・10イニングと少なかったが防御率0.00(0勝1敗)の山下紗季の2人で投手陣を支える。 打線では、打率4割・本塁打1・打点5の活躍で「サファイアセクション」打撃ランキング3位に食い込み、2024「優秀選手」に輝いた宮本星南、打率3割3分3厘・打点3の活躍で、同じく2024「優秀選手」林佑奈、打率3割8厘・本塁打1・打点6の青野可奈の「3割打者」を中心に、昨シーズン「サファイアセクション」最多となる総得点54を叩き出した打線の活躍に期待したいところだ。 「第1節」では、初戦で昨シーズン日本リーグを制した「王者」MORI ALL WAVE KANOYAと対戦。2戦目で昨シーズン7位の花王コスメ小田原 フェニックスと対戦する。 MORI ALL WAVE KANOYAは大幅にメンバーを入れ替え、「新旧交代」「新陳代謝」の時期を迎えているとはいえ、好投手・竹原由菜が健在。打線では「新たな力」が確実に育ち、台頭してきているだけに「要警戒」なチームであることは間違いない。 2戦目の相手・花王コスメ小田原 フェニックスも安定感抜群の好投手・栗原ななみを擁し、昨シーズン「第64回全日本実業団女子選手権大会」で優勝を飾っている好チームであり、今シーズンは「優勝候補」の一角に挙げられるチームである。Citrine Ichinomiyaにとってはシーズン開幕早々、その「真価」を問われる対戦となりそうだ。 「第1節」 Citrine Ichinomiya 試合予定 4月19日(土) 対 MORI ALL WAVE KANOYA(前年度優勝)※15:00試合開始予定 4月20日(日) 対 花王コスメ小田原 フェニックス(前年度7位)※12:30試合開始予定 |
![]() 2024シーズン5位・Citrine Ichinomiya |
前年度7位:花王コスメ小田原 フェニックス
2024 レギュラーシーズン(サファイアセクション)チーム成績
チーム防御率:1.65(2位)
奪三振:41(4位)
総失点:25(2位)
チーム打率:2割4分(5位)
総得点:38(5位)
総本塁打:0(6位)
総失策:5(1位)
守備率:0.988(1位)
※( )内数字は2024シーズン「サファイアセクション」6チームでの順位を示す
奪三振:41(4位)
総失点:25(2位)
チーム打率:2割4分(5位)
総得点:38(5位)
総本塁打:0(6位)
総失策:5(1位)
守備率:0.988(1位)
※( )内数字は2024シーズン「サファイアセクション」6チームでの順位を示す
花王コスメ小田原 フェニックスは、昨シーズン「サファイアセクション」通算成績7勝6敗。Citrine Ichinomiyaと「同率」に並んだが、「直接対決」での「得失点差」の争いの末、「4位」に甘んじた。 両セクション3位・4位のチームにより5位~8位を争う「順位決定節」Bブロックでは、初戦「プラチナセクション」4位・平林金属 Peachblossomsと対戦し、4-3のサヨナラ勝ち。続く「プラチナセクション」3位・YKKには3回裏に1点を先制しながら1-3の逆転負け。最終戦の「サファイアセクション」3位・Citrine Ichinomiya戦も0-0で迎えた最終回、酒井啓名の適時三塁打で待望の先取点を挙げながら、その裏、頼みの「エース」栗原ななみが2点を奪われ、逆転サヨナラ負け。リーグ戦1勝2敗で「7位決定戦」に回ることになった。 「7位決定戦」では、リーグ戦3連敗の平林金属 Peachblossomsと延長タイブレークにもつれ込む熱戦を演じ、岡田南の決勝の二塁打で勝ち越し、4-3で勝利を収め、7位の座を確保した。 投手陣の中心は、昨シーズン「移籍・加入」した栗原ななみが一躍「エース」となり、前述の「第64回全日本実業団女子選手権大会」で8年ぶり2回目の「優勝」を飾る「原動力」となる等、リーグ戦でもレギュラーシーズン13試合中12試合に登板。63回1/3と「サファイアセクション」最多の投球回数を記録。勝ち星は3勝3敗と恵まれなかったが、防御率は「サファイアセクション」1位の0.66、奪三振30の力投で2024「優秀選手」に輝いた。また、同じく「移籍・加入」の星野圭音も7試合・16イニングを投げ、3勝0敗・防御率2.19・奪三振8と貴重な戦力となり、チームに貢献。この投手陣の安定感があれば「優勝候補」に推したくなる。 打線では西愛実が打率3割3分3厘・打点3、松田采弓が打率3割6厘・打点1の活躍を見せてくれたが、打率「3割」を超えたのはこの2人だけ。チーム打率2割4分(5位)、総得点38(5位)、総本塁打に至っては「0」(6位)と「サファイアセクション」下位の数字が並び、打撃不振・得点力不足が「上位争い」に絡めぬ大きな「原因」となった。 せっかく「エース」が好投しても打線が援護できず……という試合が多々見られただけに、打線が奮起し、どれだけ援護できるかが「優勝候補」に挙げられただけで終わってしまうのか、日本リーグ「優勝」を「現実」のものとできるか、大きな「分岐点」となるだろう。 「第1節」では、初戦で昨シーズン11位のルネス紅葉スポーツ柔整専門学校、2戦目で昨シーズン5位・Citrine Ichinomiyaとの対戦が組まれた。 初戦の相手・ルネス紅葉スポーツ柔整専門学校は、昨シーズンはレギュラーシーズンで勝利を挙げることができず、最終順位を決める「順位決定節」Cブロックでもリーグ戦は3連敗。開幕から勝ち星なしの16連敗で迎えたシーズン17試合目、最終戦となる「11位決定戦」でペヤングを破り、シーズン初勝利を挙げ、11位の座を確定させたチーム。苦しい試合が続く中でも、1シーズン経験を積んだ小林美紅、小田澤理乃の投手陣が確実・着実な「成長」を遂げており、昨シーズンと「同じチーム」とは思わず、開幕初戦に「一戦必勝」の気構えで臨みたいところだ。 続くCitrine Ichinomiya戦にも勝利し、開幕「連勝」スタートを切り、「優勝候補」の前評判に偽りなし……の「実力」を証明してほしいものである。 「第1節」 花王コスメ小田原 フェニックス 試合予定 4月19日(土) 対 ルネス紅葉スポーツ柔整専門学校(前年度11位)※12:30試合開始予定 4月20日(日) 対 Citrine Ichinomiya(前年度5位)※12:30試合開始予定 |
![]() 2024シーズン7位・花王コスメ小田原 フェニックス。今シーズンは「優勝候補」に挙げる声も…… |
前年度9位:靜甲
2024 レギュラーシーズン(プラチナセクション)チーム成績
チーム防御率:2.61(4位)
奪三振:65(2位)
総失点:43(3位)
チーム打率:2割4分(4位)
総得点:38(4位)
総本塁打:3(4位)
総失策:11(6位)
守備率:0.972(6位)
※( )内数字は2024シーズン「プラチナセクション」6チームでの順位を示す
奪三振:65(2位)
総失点:43(3位)
チーム打率:2割4分(4位)
総得点:38(4位)
総本塁打:3(4位)
総失策:11(6位)
守備率:0.972(6位)
※( )内数字は2024シーズン「プラチナセクション」6チームでの順位を示す
昨シーズン「連覇」を狙った靜甲は、開幕連敗とスタートで躓き、チームを立て直せないまま、通算成績5勝8敗。「プラチナセクション」5位で「順位決定節」Cブロックに回るという「予想外」の展開のまま、レギュラーシーズンを終えることになった。昨年9月14日(土)~16日(月・祝)、滋賀県守山市・草津市・東近江市・高島市で開催された「皇后盃 第76回全日本総合女子選手権大会」ではJD.リーグのチームを次々撃破(シオノギ レインボーストークス兵庫に3-1で競り勝ち、タカギ北九州 ウォーターウェーブに2-0の完封勝ち)し、ベスト8進出を果たす快進撃。日本リーグ勢の「意地」を見せ、日本リーグ「覇者」の威厳と誇りを示してくれたが……日本リーグでは「連覇」どころか、「順位決定節」Cブロックでの戦いとなってしまった。 両セクション5位・6位のチームにより9位~12位を争う「順位決定節」Cブロックでは、さすがに「格の違い」を見せつけ、初戦の「サファイアセクション」6位・ルネス紅葉スポーツ柔整専門学校戦こそ延長タイブレークにもつれ込む「苦戦」を強いられたが、1-0の完封勝利。続く「サファイアセクション」5位・小泉病院 Blue Arrowsには9-0で大勝。最終戦の「プラチナセクション」6位・ペヤングとの対戦も2-0と3試合連続の完封勝ち。リーグ戦3戦全勝で「9位決定戦」に駒を進めた。 「9位決定戦」も小泉病院 Blue Arrowsに11安打・6得点で6-0と圧勝。「順位決定節」Cブロック「最上位」の9位となった。 昨シーズンは2023「日本リーグ優勝」の立役者となった山本すみれ(JD.リーグ・NECプラットフォームズ レッドファルコンズに移籍。21試合・投球回数83回・6勝7敗・防御率2.70・奪三振53の活躍)の移籍の影響もあり、投手陣に規定投球回数に達した投手がおらず(小井沼美月/8試合・27回1/3を投げ、2勝4敗・防御率3.59・奪三振32、望月ひより/9試合・25回1/3を投げ、3勝1敗・防御率0.55・奪三振13と2人の「ルーキー」を中心に投手起用)、2年目を迎える小井沼美月、望月ひより、長くチームを支える豊田彩乃、「投打二刀流」の伊藤茉奈の中から「エース」と呼べるだけの存在が出てきてくれるといいのだが……。 打線では2023「MVP」、打率3割4分8厘・本塁打1・打点4の好成績で2023シーズンに続き、2024シーズンも「優秀選手」に輝いた井上葉菜、「キャプテン」としてチームを引っ張り、打率3割2分6厘・本塁打1・打点7の活躍で2024「優秀選手」を受賞した半田由佳が中心となり、巻き返しを図り、「王座奪還」をめざす。 「第1節」では、初戦で昨シーズン3位・大和電機 Blue Lakers、第2戦で昨シーズン11位・ルネス紅葉スポーツ柔整専門学校と対戦する。 初戦の大和電機 Blue Lakersは「強力打線」を売り物にするチーム。誰を先発に起用し、どこまで投手陣が踏ん張れるか、これがこの試合の「焦点」となる。先手を取るような試合展開に持ち込めれば……面白くなるのだが。 初戦に勝って、続くルネス紅葉スポーツ柔整専門学校戦に臨めれば、開幕「連勝」スタートの可能性が高まる。「王座奪還」を果たすために……靜甲の「挑戦」が始まる! 「第1節」 靜甲 試合予定 4月19日(土) 対 大和電機 Blue Lakers(前年度3位)※10:00試合開始予定 4月20日(日) 対 ルネス紅葉スポーツ柔整専門学校(前年度11位)※10:00試合開始予定 |
![]() 2024シーズン・9位の靜甲。「王座奪還」をめざすシーズンとなる |
前年度11位:ルネス紅葉スポーツ柔整専門学校
2024 レギュラーシーズン(サファイアセクション)チーム成績
チーム防御率:7.82(6位)
奪三振:19(6位)
総失点:110(6位)
チーム打率:2割1分1厘(6位)
総得点:36(6位)
総本塁打:7(1位)
総失策:17(6位)
守備率:0.956(6位)
※( )内数字は2024シーズン「サファイアセクション」6チームでの順位を示す
奪三振:19(6位)
総失点:110(6位)
チーム打率:2割1分1厘(6位)
総得点:36(6位)
総本塁打:7(1位)
総失策:17(6位)
守備率:0.956(6位)
※( )内数字は2024シーズン「サファイアセクション」6チームでの順位を示す
ルネス紅葉スポーツ柔整専門学校は昨シーズン開幕から13連敗。レギュラーシーズン勝ち星なしで終わり、「サファイアセクション」6位で「順位決定節」Cブロックに回った。 両セクション5位・6位により9位~12位を決める「順位決定節」Cブロックでは、初戦「プラチナセクション」5位・靜甲と息詰まる投手戦を展開。延長9回タイブレークの末、0-1で敗れたが「確かな手応え」をつかんだ試合となった。続く「プラチナセクション」6位・ペヤングとの対戦は0-4と完敗を喫したものの、最終戦の「サファイアセクション」5位・小泉病院 Blue Arrows戦は4回表に2点を先制しながら惜しくも2-3の逆転負け。リーグ戦3連敗ではあったものの、シーズン「初勝利」を予感させる試合内容を見せていた。 ペヤングとの「11位決定戦」は、0-0で迎えた6回表、松永栞のタイムリーで2点を先制。勝利目前の最終回、無失点の好投を見せていた小林美紅が突然コントロールを乱し、二死満塁から二者連続の押し出し四球で同点に……。なお二死満塁の「一打サヨナラ」のピンチが続いたが、リリーフした小田澤理乃がこの「絶体絶命」のピンチを脱し、延長タイブレークに入った8回表、タイブレークの走者を犠打で三塁へ進め、木下奈津がヒットエンドランを決め、3-2と勝ち越し。その裏、ペヤング必死の反撃を小田澤理乃が断ち切り、シーズン17試合目で「初勝利」を挙げるとともに、2022年に現行の試合方式が採用されて以来、初めて「最下位」を脱出。11位の座を手にした。 投手陣では小林美紅がレギュラーシーズン13試合中12試合に登板し、38回1/3を投げ、規定投球回数に到達。0勝8敗・防御率9.50・奪三振9の成績ながら、前述の通り、「順位決定節」では見違えるようなピッチングを披露。小田澤理乃も勝ち星こそ挙げられなかったものの、8試合・20回1/3を投げ、0勝2敗・防御率3.44・奪三振8と好投しており、「順位決定節」でも「勝負どころ」で好リリーフを見せ、チームの「最下位脱出」に貢献した。 打線では打率3割5分3厘・本塁打2・打点8と奮闘した堤万己が小泉病院 Blue Arrowsに移籍。「打線の中心」が抜けた穴は大きいが、新たに「キャプテン」に就任した松永栞(打率2割6分7厘・本塁打1・打点6)、「パワーヒッター」樋口柚妃(打率2割2分9厘・本塁打2・打点5)らを中心に、総本塁打7と昨シーズン「サファイアセクション」トップの数字を叩き出した打線が投手陣を援護できれば、今シーズンは「さらに上」が狙えるはず。 「第1節」では、昨シーズン7位・花王コスメ小田原 フェニックスと昨シーズン9位・靜甲との対戦が組まれた。まずは投手陣が踏ん張り、昨シーズンの「順位決定節」のようなロースコアでの競り合いに持ち込めれば……開幕「第1節」でいきなり勝利を挙げるシーンも見られるかも!? ルネス紅葉スポーツ柔整専門学校の戦いに注目しよう!!! 「第1節」 ルネス紅葉スポーツ柔整専門学校 試合予定 4月19日(土) 対 花王コスメ小田原 フェニックス(前年度7位)※12:30試合開始予定 4月20日(日) 対 靜甲(前年度9位)※10:00試合開始予定 |
![]() 2024シーズン11位・ルネス紅葉スポーツ柔整専門学校。今シーズンは「さらに上」をめざす! |