来る4月19日(土)・20日(日)の両日、石川県金沢市・金沢市営専光寺ソフトボール場を会場に「第58回日本女子ソフトボールリーグ」が開幕を迎える。リーグ「開幕」となる「第1節」はプラチナセクション・サファイアセクション合同開催となり、日本リーグ所属の全12チームが一堂に会し、熱戦を繰り広げることになる。
このサファイアセクションは、前年度準優勝・VONDS市原 Emerald Green、同4位・厚木SC、同6位・YKK、同8位・平林金属 Peachblossoms、同10位・小泉病院 Blue Arrows、同12位・ペヤングの6チームで構成され、セクション内で2回総当たりのリーグ戦を実施。プラチナセクションとの「交流節」3試合を含む全13試合の結果でレギュラーシーズンの順位を決定。その順位に基づき、「最終順位決定戦」となる「順位決定節」に臨むことになる。
ここでは、サファイアセクション「第1節」の行方を占うとともに、来るべきシーズンを展望してみたい。
(2025「第58回日本女子ソフトボールリーグ」第1節・サファイアセクション展望)
前年度準優勝:VONDS市原 Emerald Green
2024 レギュラーシーズン(プラチナセクション)チーム成績
前年度4位:厚木SC
2024 レギュラーシーズン(プラチナセクション)チーム成績
前年度6位:YKK
2024 レギュラーシーズン(プラチナセクション)チーム成績
前年度8位:平林金属 Peachblossoms
2024 レギュラーシーズン(プラチナセクション) チーム成績
前年度10位:小泉病院 Blue Arrows
2024 レギュラーシーズン(サファイアセクション)チーム成績
前年度12位:ペヤング
2024 レギュラーシーズン(プラチナセクション ) チーム成
このサファイアセクションは、前年度準優勝・VONDS市原 Emerald Green、同4位・厚木SC、同6位・YKK、同8位・平林金属 Peachblossoms、同10位・小泉病院 Blue Arrows、同12位・ペヤングの6チームで構成され、セクション内で2回総当たりのリーグ戦を実施。プラチナセクションとの「交流節」3試合を含む全13試合の結果でレギュラーシーズンの順位を決定。その順位に基づき、「最終順位決定戦」となる「順位決定節」に臨むことになる。
ここでは、サファイアセクション「第1節」の行方を占うとともに、来るべきシーズンを展望してみたい。
(2025「第58回日本女子ソフトボールリーグ」第1節・サファイアセクション展望)
前年度準優勝:VONDS市原 Emerald Green
2024 レギュラーシーズン(プラチナセクション)チーム成績
チーム防御率:1.08(1位)
奪三振:83(1位)
総失点:21(2位)
チーム打率:2割6分8厘(3位)
総得点:51(2位)
総本塁打:6(2位)
総失策:6(2位)
守備率:0.983(2位)
※( )内数字は2024シーズン「プラチナセクション」6チームでの順位を示す
奪三振:83(1位)
総失点:21(2位)
チーム打率:2割6分8厘(3位)
総得点:51(2位)
総本塁打:6(2位)
総失策:6(2位)
守備率:0.983(2位)
※( )内数字は2024シーズン「プラチナセクション」6チームでの順位を示す
昨シーズン準優勝のVONDS市原は、今シーズンからチーム名を「VONDS市原 Emerald Green」に改称。気分一新「新たなスタート」を切る。 昨シーズンは通算成績を10勝3敗、「プラチナセクション」1位で最終順位を決定する「順位決定節」Aブロック進出を決めた。 両セクション1位・2位チームにより日本リーグ「優勝」を争う「順位決定節」Aブロックでは、初戦で「サファイアセクション」2位の大和電機工業と対戦。試合終盤まで0-0の息詰まる投手戦を演じ、6回表、3連続四死球から二死満塁のチャンスをつかみ、吉田汐里が勝負を決める右越適時三塁打。満塁の走者を一掃し、3点を奪い、3-0の完封で白星発進。続く「サファイアセクション」1位・MORI ALL WAVE KANOYAとの「首位決戦」は初回に大量5点を失う「想定外」の試合展開となり、0-10で大敗。最終戦、「プラチナセクション」2位の厚木SCとの試合も0-0のまま、延長タイブレークにもつれ込む「熱戦」となったが、8回表に一挙6点を奪う猛攻を見せ、6-0で振り切り、リーグ戦2勝1敗で「優勝決定戦」進出。 「優勝決定戦」では、リーグ戦3戦全勝のMORI ALL WAVE KANOYAとの対戦となり、3回表、吉田汐里の右越二塁打から先制のチャンスをつかみ、犠打で走者を三塁まで進め、塚本楓花の「執念」の内野安打で1点を先取。試合終盤までリードを保ち、日本リーグ「優勝」は目前だったが……5回裏、好投の「エース」高田香が二死から四球の走者を出し、盗塁で同点の走者を二塁に背負うと、二者連続の適時二塁打を浴び、逆転……。惜しくも1-2で敗れ、日本リーグ「優勝」を逃してしまった。 投手陣は、準優勝の立役者であった「エース」高田香(レギュラーシーズン13試合すべてに登板し、66回2/3を投げ、8勝2敗・防御率0.42・奪三振59の堂々たる成績で2024「MVP」を受賞)が、JD.リーグ・太陽誘電 ソルフィーユに移籍。2023日本リーグ優勝投手・山本すみれに続き、今度は「MVP」がJD.リーグに移籍する……という事態となった。現行の制度では日本リーグで「優勝」しても、チームとしてJD.リーグに「昇格」する道はなく……例えば「日本代表」をめざし、「さらに上」のレベルでのプレーを希望するのであればJD.リーグチームへの「移籍」を選択するしかない状況にある。送り出すチームには少なからず「葛藤」や「抵抗」はあると思うが……このような制度が続く限り、選手の立場としては「やむを得ない」選択であるといえよう。 それだけに……今シーズンは「もう一人のエース」渡邉双葉の活躍に期待したいところ。昨シーズンの成績(7試合・22回2/3を投げ、2勝1敗・防御率2.78・奪三振23)を「倍増」させるぐらいでないと「日本リーグ優勝」は実現できない。「シンガポール出身」のゴー・ユンファン・シャーリーズ、西音華の登板機会も必然的に増えることになり、「エース」渡邉双葉の負担を軽くできるかも今シーズンを乗り切るカギとなりそうだ。 打線は、打率3割1分3厘・本塁打1・打点8の活躍で2024「優秀選手」に輝いた「リードオフマン」塚本楓花、打率3割・本塁打1・打点10の活躍でチームの「得点源」となった吉田汐里、打率3割4厘・打点3の「キャプテン」千葉春海、打率3割3厘・打点2の紺野穂乃香、打率2割5分7厘ながら本塁打2・打点6と長打力があり、2023「優秀選手」を受賞した小野寺萌らが健在。今シーズンは打線が投手陣を援護するような展開に持ち込みたい。 「第1節」では初戦で昨シーズン4位・厚木SC、2戦目に昨シーズン6位・YKKと対戦する。 初戦の相手・厚木SCは大幅に戦力を入れ替えており、安定感抜群だった「エース」古屋英恵が抜けただけに「打線爆発!」といきたいところだ。続くYKK戦は打撃戦になりそうな気配だが、「エース」として期待される渡邉双葉がYKKの強力打線を抑え込むようであれば、開幕「連勝」スタートの可能性が高まる。 「念願」の日本リーグ優勝を実現するためにも開幕から「勢い」に乗りたいところ。投打が噛み合い、開幕「連勝」のスタートを切れれば……その実現がグッと近づく。 「第1節」 VONDS市原 Emerald Green 試合予定 4月19日(土) 対 厚木SC(前年度4位)※12:30試合開始予定 4月20日(日) 対 YKK(前年度6位)※15:00試合開始予定 |
![]() 2024シーズン準優勝・VONDS市原 Emerald Green |
前年度4位:厚木SC
2024 レギュラーシーズン(プラチナセクション)チーム成績
チーム防御率:1.22(2位)
奪三振:58(4位)
総失点:20(1位)
チーム打率:2割8分5厘(1位)
総得点:33(5位)
総本塁打:2(5位)
総失策:8(4位)
守備率:0.976(3位)
※( )内数字は2024シーズン「プラチナセクション」6チームでの順位を示す
奪三振:58(4位)
総失点:20(1位)
チーム打率:2割8分5厘(1位)
総得点:33(5位)
総本塁打:2(5位)
総失策:8(4位)
守備率:0.976(3位)
※( )内数字は2024シーズン「プラチナセクション」6チームでの順位を示す
厚木SCは、昨シーズン通算成績9勝4敗、「予備節」での最終戦の勝利で「プラチナセクション」2位を確定させるという「劇的」な展開で、日本リーグ「優勝」を争う「順位決定節」Aブロック進出を決めた。 両セクション1位・2位により日本リーグ「優勝」を争う「順位決定節」Aブロックでは、初戦で「サファイアセクション」1位・MORI ALL WAVE KANOYAと対戦。1-6で敗れ初戦を落とすと、続く「サファイアセクション」2位・大和電機工業との対戦では、初回に先手を取ったものの、逆転を許し、終盤の猛追及ばず、4-6で敗戦。最終戦の「プラチナセクション」1位・VONDS市原との対戦も0-0で延長タイブレークにもつれ込む熱戦を演じながら、8回表に大量6点を失い、力尽き、0-6で敗れリーグ戦3連敗。「3位決定戦」に回り、大和電機工業に0-2の完封負けを喫し、勝負どころの「順位決定節」で1勝もできず、4位に終わった。 昨シーズン「躍進」の原動力となった「エース」古屋英恵(レギュラーシーズン13試合中12試合(1試合はペヤング戦の不戦勝)に登板し、「プラチナセクション」最多の81イニングを投げ、8勝2敗・防御率0.86・奪三振56)が抜け、昨シーズン「未勝利」の古本緋里(4試合・5イニングを投げ、0勝2敗・防御率7.00・奪三振2)、左腕・髙木優月(2試合・1/3回を投げ、0勝0敗・防御率0.00)に頼らざるを得ない状況に……。「ルーキー」鈴木心菜がどこまで戦力になれるかもチーム浮沈のカギを握りそうだ。 この投手陣をリードするキャッチャーに加藤花澄(打率2割・本塁打2・打点7)が移籍・加入。昨シーズン、VONDS市原を「準優勝」に押し上げた「経験」を活かし、投手個々の力を引き出してくれることを期待したい。 打線では、打率3割3分3厘・打点5の江口奈那、打率3割1分6厘・打点4の小山優理が中心か!? 昨シーズン、チーム打率2割8分5厘は「プラチナセクション」トップの数字だが、大幅に選手の顔ぶれが入れ替わっているだけに「未知数」な部分も多い。「移籍・加入」の加藤花澄、小川原結(JD.リーグ・NECプラットフォームズ レッドファルコンズから移籍・加入)ら、「新戦力」の活躍にも期待がかかる。 「第1節」では、初戦で昨シーズン準優勝・VONDS市原 Emerald Green、2戦目で昨シーズン10位の小泉病院 Blue Arrowsと対戦する。 投打ともに大幅に戦力が入れ替わり、現時点では「未知数」な部分が多い。それだけに「第1節」での開幕ダッシュが成功すれば「明るい兆し」が見えてくる。 「第1節」 厚木SC 試合予定 4月19日(土) 対 VONDS市原 Emerald Green(前年度準優勝)※12:30試合開始予定 4月20日(日) 対 小泉病院 Blue Arrows(前年度10位)※10:00試合開始予定 |
![]() 2024シーズン4位・厚木SC。大幅に戦力を入れ替え、新たなスタート! |
前年度6位:YKK
2024 レギュラーシーズン(プラチナセクション)チーム成績
チーム防御率:3.18(5位)
奪三振:60(3位)
総失点:48(6位)
チーム打率:2割7分4厘(2位)
総得点:57(1位)
総本塁打:9(1位)
総失策:5(1位)
守備率:0.987(1位)
※( )内数字は2024シーズン「プラチナセクション」6チームでの順位を示す
奪三振:60(3位)
総失点:48(6位)
チーム打率:2割7分4厘(2位)
総得点:57(1位)
総本塁打:9(1位)
総失策:5(1位)
守備率:0.987(1位)
※( )内数字は2024シーズン「プラチナセクション」6チームでの順位を示す
YKKは昨シーズン最後の最後まで日本リーグ「優勝」を争ったが……通算成績7勝6敗「プラチナセクション」4位でレギュラーシーズンを終えることになった。 両セクション3位・4位により5位~8位を争う「順位決定節」Bブロックでは、初戦で「サファイアセクション」3位・Citrine Ichinomiyaに5-1で快勝。続く「サファイアセクション」4位・花王コスメ小田原 フェニックスにも3-1で勝利を収め、最終戦の「プラチナセクション」4位・平林金属 Peachblossomsにも8-2で圧勝し、リーグ戦3連勝。「5位決定戦」に駒を進めた。 しかし……「5位決定戦」でCitrine Ichinomiyaに0-4の完封負け。最終順位6位に終わった。 昨シーズンは「日本一投球間隔が短く、テンポの速い投手」畑中萌が規定投球回数に到達(11試合・48イニングを投げ、3勝3敗・防御率2.77・奪三振49)、対照的に冷静に淡々と投げ込むピッチングスタイルの木澤愛梨(7試合・28回1/3を投げ、3勝2敗・防御率2.96・奪三振7)と2人の「ルーキー」が奮闘し、チームを支えた。 だが……チーム防御率3.18は「プラチナセクション」5位と振るわず、長年の「課題」であり、「問題点」である「投手力の向上」を完全に解消するまでには至らなかった。2年目を迎える左右それぞれにタイプの異なる畑中萌、木澤愛梨のさらなる「成長」が今シーズン「上位進出」なるか否かのカギを握る。 打線では、打率4割8分7厘・本塁打1・打点6の活躍で2024「優秀選手」に輝いた東郷佑実、打率3割4分3厘・本塁打3・打点7の好成績で2023・2024「2年連続」で「優秀選手」となった「実力者」宮坂佑希、打率2割2分9厘ながら本塁打4・打点17の数字を残した2022・2023「優秀選手」の大内麻里奈、「監督兼選手」として陣頭指揮に立ち、チームを引っ張る青木千秋(打率2割・打点6)が中軸を固める打線は強力。豪快に打ち勝つ「YKKらしい」試合が展開できれば、日本リーグ「優勝」も夢ではない。 「第1節」では、初戦で昨シーズン8位・平林金属 Peachblossoms、2戦目で昨シーズン準優勝のVONDS市原 Emerald Greenとの対戦が組まれた。 投手陣が踏ん張り、持前の「強力打線」が火を噴く試合展開になれば、勝利はグッと近づく。開幕「連勝」スタートということにでもなれば、念願の日本リーグ「制覇」も現実味を帯びてくる。開幕ダッシュを成功させ、「YKK旋風」を巻き起こしてくれることを期待したい。 「第1節」YKK 試合予定 4月19日(土) 対 平林金属 Peachblossoms(前年度8位)※15:00試合開始予定 4月20日(日) 対 VONDS市原 Emerald Green(前年度準優勝)※15:00試合開始予定 |
![]() 2024シーズン6位・YKK。強力打線の活躍で「旋風」を巻き起こせ! |
前年度8位:平林金属 Peachblossoms
2024 レギュラーシーズン(プラチナセクション) チーム成績
チーム防御率:2.42(3位)
奪三振:31(6位)
総失点:43(3位)
チーム打率:2割3分5厘(5位)
総得点:45(3位)
総本塁打:6(2位)
総失策:10(5位)
守備率:0.973(5位)
※( )内数字は2024シーズン「プラチナセクション」6チームでの順位を示す
奪三振:31(6位)
総失点:43(3位)
チーム打率:2割3分5厘(5位)
総得点:45(3位)
総本塁打:6(2位)
総失策:10(5位)
守備率:0.973(5位)
※( )内数字は2024シーズン「プラチナセクション」6チームでの順位を示す
平林金属 Peachblossomsも昨シーズン最後の最後まで日本リーグ「優勝」を争う「順位決定節」Aブロック進出を争ったが……通算成績8勝5敗で「プラチナセクション」3位に終わった。 昨シーズン「最後の詰め」を誤ったのは、懸念されていた「投手力」の差。「エース」橋口紫織を中心に奮闘したが、「順位決定節」Aブロック進出を決めたVONDS市原(チーム防御率1.08)、厚木SC(チーム防御率1.22)に比べると、チーム防御率2.42(プラチナセクション3位)・奪三振31(同6位)・総失点43(同3位)の数字は、「よく頑張った」「健闘した」といえる数字ではあるものの、上位2チームの数字に防御率・総失点とも倍近い差をつけられ、奪三振数に至ってはセクション「最下位」。相手打線を「力」で抑え込み、ねじ伏せていく「迫力」や「制圧力」に欠け、それが「勝負どころ」の後半戦での息切れ、失速につながってしまった。 昨シーズンまで「チームの顔」として活躍した「主砲」植村華(打率3割6分1厘・本塁打5・打点10で2024「優秀選手」を受賞)が打線から抜けたのは「大きな痛手」だが、打率3割1分8厘の活躍で2024「優秀選手」に輝いた「投打二刀流」の行武唯華のさらなる「成長」、昨シーズン序盤「神がかり」的な活躍を見せた「キャプテン」森香央理(打率2割6分3厘・打点10)、打率2割8分2厘・打点2の岡田望、規定打席未到達ながら打率3割6分1厘・打点1の野村映実、打率は低いものの(1割2分9厘)、6打点を挙げている木村樹里の活躍にも期待がかかる。 「第1節」では初戦で昨シーズン6位・YKK、2戦目で昨シーズン12位・ペヤングと対戦する。「強力打線」を売り物とするYKKとは打ち合い必至。打撃戦となることが予想されるが、「主砲」植村華が抜けた分、投手陣の踏ん張りに期待したいところ。この試合に勝ってペヤング戦に臨み、開幕「連勝」スタートで「勢い」に乗り、「上位進出」の足がかりをつかめれば……平林金属 Peachblossomsの戦いに注目しよう! 「第1節」 平林金属 Peachblossoms 試合予定 4月19日(土) 対 YKK(前年度6位)※12:30試合開始予定 4月20日(日) 対 ペヤング(前年度12位)※12:30試合開始予定 |
![]() 2024シーズン8位・平林金属 Peachblossoms |
前年度10位:小泉病院 Blue Arrows
2024 レギュラーシーズン(サファイアセクション)チーム成績
チーム防御率:4.16(5位)
奪三振:30(5位)
総失点:49(4位)
チーム打率:2割6分6厘(4位)
総得点:41(4位)
総本塁打:2(3位)
総失策:5(1位)
守備率:0.984(2位)
※( )内数字は2024シーズン「サファイアセクション」6チームでの順位を示す
奪三振:30(5位)
総失点:49(4位)
チーム打率:2割6分6厘(4位)
総得点:41(4位)
総本塁打:2(3位)
総失策:5(1位)
守備率:0.984(2位)
※( )内数字は2024シーズン「サファイアセクション」6チームでの順位を示す
小泉病院 Blue Arrowsは、昨シーズンは不運な「不戦敗」もあり、通算成績5勝8敗。「サファイアセクション」5位に終わってしまった。 両セクション5位・6位により9位~12位を決める「順位決定節」Cブロックでは、初戦で「プラチナセクション」6位・ペヤングと対戦。先手を奪いながら同点に追いつかれ、延長タイブレークの末、野脇瑠奈のサヨナラ安打で2-1と競り勝ち、「劇的」な幕切れで初戦白星を飾った。続く「プラチナセクション」5位・靜甲との対戦は完全に力負け。4回裏の7失点が響き、0-9で大敗。最終戦、「サファイアセクション」6位・ルネス紅葉スポーツ柔整専門学校戦は2点を先制される苦しい試合展開となりながらジリジリと反撃。2-2の同点に追いつき、迎えた最終回、一死満塁から内山千彩貴の犠牲フライで2試合連続のサヨナラ。3-2で勝利を収め、リーグ戦2勝1敗で「9位決定戦」に駒を進めた。 「9位決定戦」ではリーグ戦3戦全勝の靜甲と対戦。投打にいいところなく0-6で押し切られ、最終順位10位に終わった。 長年チームを支え続けた「エース」原田悠(レギュラーシーズン13試合中9試合・41回1/3に登板。3勝3敗・防御率3.39・奪三振17)が抜け、昨シーズン登板実績のある和田楓花(5試合・22回1/3に登板。1勝2敗・防御率5.01・奪三振5)、川村まつり(5試合・10回1/3に登板。1勝1敗・防御率5.42・奪三振8)と、ともに「1勝」は挙げてはいるものの、規定投球回数には達していない。また、チーム防御率4.16(5位)、奪三振30(5位)、総失点49(4位)といずれも「上位」を狙うには心もとない数字が並ぶ。むしろ積極的な「補強」を行い、今シーズン新加入する田中怜奈(広島商業高(広島)→IPU・環太平洋大)、中嶋雪乃(高崎商業高(群馬)→東京女子体育大)、杉本詩菜(笠田高(和歌山)→大阪大谷大)、仙波クリスタル紗良(奈良文化高(奈良)→金沢学院大)の「ルーキー」4名の中から「戦力」になるピッチャー、あるいは「エース」と呼ばれるような存在が出てきてくれれば……といったところか。 それを受けるキャッチャー2人も「ルーキー」とあって、バッテリーに関しては「未知数」な部分が多い。 打線でも打率4割5分8厘のハイアベレージを残し、2024「優秀選手」に輝いた福元果葉が抜けた。2年目を迎える内山千彩貴(打率3割6分7厘・本塁打1・打点4)、橋本奈津紀(打率3割8分7厘)の2人が打線の「中核」を担い、「キャプテン」佐々木彩葉(打率2割2分2厘・打点4)、立川夏波(打率2割5分・打点4)の2023「優秀選手」コンビが「本来の姿」を取り戻してくれれば、昨シーズンチーム打率2割6分6厘(4位)、総得点41(4位)、総本塁打2(3位)に終わった打線を立て直すことができるのでは。 また、ルネス紅葉スポーツ柔整専門学校から堤万己が移籍・加入。昨シーズン打率3割5分3厘・本塁打2・打点8の好成績を残した「スラッガー」が打線に加わるのは「明るい材料」。いきなり打線の「中軸」に座る可能性もある。 「第1節」では、初戦で昨シーズン12位・ペヤング、第2戦で昨シーズン4位・厚木SCと対戦する。 まずは投手陣で誰が「開幕投手」に指名され、誰を軸にローテーションを回していくのか……この「第1節」でチームの「方針」「方向性」が明らかになるだろう。 バッテリーが「未知数」なだけに「打線の援護」が重要になり、「先手」を奪う試合展開でリードを奪い、投手陣を楽に投げさせられる状況を作り出したいところだ。 現時点では計算できる戦力・実績のある投手が少なく、投手陣に関しては「やってみないとわからない」部分が多いだけに「第1節」の戦い、開幕で好スタートを切ることができるか否かが重要な意味を持つ。開幕で「勢い」に乗ることができれば、「未知数」な部分は「大きな可能性」へと変わり、「サファイアセクション」の台風の目となることもあり得る!? 「第1節」 小泉病院 Blue Arrows 試合予定 4月19日(土) 対 ペヤング(前年度12位)※10:00試合開始予定 4月20日(日) 対 厚木SC(前年度4位)※10:00試合開始予定 |
![]() 2024シーズン10位・小泉病院 Blue Arrows。「未知数」な部分も多いが、その分、大きな「可能性」も秘めている |
前年度12位:ペヤング
2024 レギュラーシーズン(プラチナセクション ) チーム成
チーム防御率:3.21(6位)
奪三振:36(5位)
総失点:46(5位)
チーム打率:1割8分7厘(6位)
総得点:18(6位)
総本塁打:2(5位)
総失策:7(3位)
守備率:0.976(3位)
※( )内数字は2024シーズン「プラチナセクション」6チームでの順位を示す
奪三振:36(5位)
総失点:46(5位)
チーム打率:1割8分7厘(6位)
総得点:18(6位)
総本塁打:2(5位)
総失策:7(3位)
守備率:0.976(3位)
※( )内数字は2024シーズン「プラチナセクション」6チームでの順位を示す
ペヤングは昨シーズン開幕から勝ち星なしの12連敗。開幕から13試合目、レギュラーシーズン最終戦でようやく初勝利を挙げ、「プラチナセクション」6位で「順位決定節」Cブロックに回ることに。 両セクション5位・6位により9位~12位が争われる「順位決定節」Cブロックでは、初戦で「サファイアセクション」5位・小泉病院 Blue Arrowsと対戦。先制を許しながら一度は同点に追いついたが……惜しくも1-2でサヨナラ負け。続く「サファイアセクション」6位・ルネス紅葉スポーツ柔整専門学校との一戦は4-0の完封で勝利を収め、最終戦「プラチナセクション」5位・靜甲との対戦は0-2の完封負け。リーグ戦1勝2敗で「11位決定戦」に回ることになった。 「11位決定戦」ではルネス紅葉スポーツ柔整専門学校と対戦。2点を先制される苦しい試合展開となりながら、最終回、同点に追いつく粘りを見せたのだが……延長タイブレークで力尽き、2-3で敗れ、現行制度になって初めて「最下位」に転落した。 投手陣では「エース」平山綾乃が健在。「不戦敗」2試合を除く、レギュラーシーズン11試合すべてに登板し、投球回数64回2/3・1勝9敗・防御率2.71・奪三振35の成績は勝ち星にこそ恵まれていないが、他チームの「エース」に比べても遜色のない数字が並ぶ。 「課題」は制球力。与四球34・与死球11はいずれも昨シーズンの「プラチナセクション」最多の数字。四死球から失点し、傷口を広げ、自滅していく……といったパターンが多々あるだけに、このあたりを改善することができれば……さらに勝ち星を積み上げていくことも可能になると考えられる。 打線では、「キャプテン」釣春香が打率3割3厘と唯一「打率3割」を超えたが、「3割打者」は1人だけ。チーム打率1割8分7厘・総得点36はいずれも昨シーズンの「プラチナセクション」最下位と攻撃力不足・得点力不足に泣いた。 全体的な数字・成績は他チームと遜色ないところまで改善・向上してきているだけに、今シーズン「さらに上」をめざすには、「エース」平山綾乃に次ぐ存在が出現することと、打線全体の底上げを図り、1点でも多く積み重ねていく……貪欲な姿勢がほしいところか。 今シーズン、「コーチ」から「監督」に昇格した河村達也新監督の手腕にも期待しよう! 「第1節」では、初戦で昨シーズン10位・小泉病院 Blue Arrows、2戦目で昨シーズン8位・平林金属 Peachblossomsとの対戦が組まれた。 初戦の対戦相手・小泉病院 Blue Arrowsは投手陣に「不安」を残しているだけに、「エース」平山綾乃の「出来次第」で十分に勝機はあるはず。 平林金属 Peachblossomsも投手力に「決め手」を欠いているだけに、先取点を奪う試合展開に持ち込めれば面白い。ペヤングが「第1節」で開幕「連勝」を成し遂げるようなことがあれば「サファイアセクション」全体の「勢力図」が塗り替えられることになる。そんな「下剋上」の実現を期待したいところだ。 「第1節」 ペヤング 試合予定 4月19日(土) 対 小泉病院 Blue Arrows(前年度10位)※10:00試合開始予定 4月20日(日) 対 平林金属 Peachblossoms(前年度8位)※12:30試合開始予定 |
![]() 2024シーズン12位・ペヤング。「サファイアセクション」の勢力図を塗り替える戦いを! |