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[2025年09月01日] 「第58回日本女子ソフトボールリーグ」サファイアセクション 交流節総括・第3節展望

 「第58回日本女子ソフトボールリーグ」サファイアセクションは「交流節」を終了し、通算成績6勝2敗でVONDS市原 Emerald Green、YKKが「同率首位」で並び、3位は5勝3敗の小泉病院 Blue Arrows、4位は3勝5敗の平林金属 Peachblossoms、5位は1勝7敗の厚木SC、ペヤングが「同率」で並ぶ状態となっている。

 ここでは、「交流節」での戦いを振り返り、サファイアセクション「第3節」の行方を展望してみたい。



 6勝2敗 同率首位:VONDS市原 Emerald Green
 
交流節終了時点チーム成績
チーム防御率:2.46(3位)
奪三振:50(1位)
総失点:24(2位)
チーム打率:2割4分9厘(4位)
総得点:31(4位)
総本塁打:4(3位)
総失策:8(5位)
守備率:0.961(6位)
※( )内数字は「サファイアセクション」6チームでの順位を示す

 昨シーズン準優勝のVONDS市原 Emerald Greenは「第1節」1勝1敗のスタートとなり、「第2節」で3連勝! 通算成績4勝1敗とし、YKKと「同率首位」に並んだが、「第1節」での「直接対決」で敗れたことが響き、2位で「交流節」を迎えることになった。

 「交流節」では、初戦、プラチナセクション「1位」靜甲と対戦。4回裏に「エース」渡邉双葉がソロホ―ムランを浴び、先制を許す試合展開となったが、終盤6回表、二死走者なしから3本の長短打を集中し、一挙4点を奪い、4-1の逆転勝ち。続くプラチナセクション「5位」のCitrine Ichinomiyaには4-0の完封で勝利を収め、「交流節」も3連勝を狙ったが、最終戦のプラチナセクション「3位」MORI ALL WAVE KANOYA戦は終盤、石井麻菜、島田彩那の本塁打で追いすがったが3-7と打ち負け、3連勝はならず……。「交流節」2勝1敗で通算成績6勝2敗。YKKと並んで「同率首位」となった。

 投手陣は、「エース」渡邉双葉が7試合・39回2/3に登板し、5勝2敗・防御率3.00。「フル回転」でチームを支えてきたが、7月26日(土)・27日(日)、京都府福知山市で開催された「第65回全日本実業団女子選手権大会」では2年目を迎えた西音華が覚醒。決勝戦で完封勝利を収め、チームの「初優勝」に大きく貢献し、「大会MVP」を獲得する活躍を見せてくれた。リーグでも4試合・14回1/3を投げ、1勝0敗・防御率0.98。規定投球回数には達していないが着実な成長を感じさせる投球内容を見せており、後半戦は渡邉双葉とともにチームを支える存在となりそうだ。
 打線ではトップバッター、あるいは3番打者としてチームを引っ張る塚本楓花が打率3割9分1厘・本塁打2・打点4と当たっている。同じく「右のスラッガー」島田彩那も打率3割3分3厘・本塁打1・打点2、現時点では打席数こそ少ないが(8打数3安打)、打率3割7分5厘・本塁打1・打点3の数字を残している石井麻菜も今後出場機会が増えそうだ。

 「第3節」では初戦で6勝2敗「同率首位」に並ぶYKKとの「首位攻防戦」が組まれ、2戦目で1勝7敗で「同率5位」厚木SCと対戦する。
 初戦の相手・YKKは「強力打線」を売り物にするチーム。チーム打率3割4分4厘・総得点52・総本塁打8はいずれもサファイアセクション「1位」の数字。「第1節」での対戦では投手陣がYKKの「強力打線」につかまってしまい、2本の本塁打を浴びる等、9失点。0-9の大敗を喫している。投手陣の踏ん張りと、成長著しい西音華をどんな形で起用するかにも注目が集まる。
 2戦目の対戦相手・厚木SCは「第1節」の対戦で6-1と圧勝している。「エース不在」で投手陣のやりくりに課題を残すチームだけに、まずは「先手」を取って自分たちのペースで試合を進めることができれば自ずと「勝利」が見えてくる。

 「悲願」「念願」の日本リーグ「優勝」を果たすには、この「第3節」のYKKとの「首位決戦」に勝利し、有利な立場でレギュラーシーズン「最終節」となる「第4節」を迎えたいところだ。今夏の「第65回全日本実業団女子選手権大会」を制し、「初」の栄冠を手にしているだけに、今度はそれを「日本リーグ」の舞台で「再現」すべく戦うことになる。

「第3節」 VONDS市原 Emerald Green 試合予定
9月6日(土)
対 YKK(6勝2敗/同率首位)※15:00試合開始予定
9月7日(日)
対 厚木SC(1勝7敗/同率5位)※15:00試合開始予定

 

後半戦では成長著しい西音華の存在がカギを握る


打線が投手陣を援護できれば……「悲願」の日本リーグ制覇が近づく!


チーム一丸! 「日本リーグ優勝」へ向け、突っ走れ!!



 6勝2敗 同率首位:YKK
 
交流節終了時点チーム成績 チーム防御率:2.33(1位)
奪三振:40(2位)
総失点:19(1位)
チーム打率:3割4分4厘(1位)
総得点:52(1位)
総本塁打:8(1位)
総失策:3(1位)
守備率:0.986(1位)
※( )内数字は「サファイアセクション」6チームでの順位を示す

 開幕連勝の好スタートを切ったYKKは「第2節」を2勝1敗で乗り切り、通算成績4勝1敗。VONDS市原 Emerald Greenと「同率首位」に並んだものの、「第1節」での「直接対決」で勝利していたことがモノをいい、サファイアセクション「1位」で「ホーム」開催となる「交流節」を迎えた。

 「交流節」では、初戦でプラチナセクション「6位」のルネス紅葉スポーツ柔整専門学校と対戦し、思わぬ大苦戦。最終回までリードを奪われる展開となったが、最後は前田あみがサヨナラ安打を放ち、土壇場で3-2の逆転勝ち。苦しみながらも初戦を勝利で飾ると、続くプラチナセクション「4位」花王コスメ小田原 フェニックス戦は9安打・4得点で4-2と競り勝ち、連勝。「ホーム」で3連勝を狙ったが、最終戦のプラチナセクション「2位」大和電機 Blue Lakers戦は投手陣が打ち込まれ、「自慢」の強力打線も宮坂佑希のソロホームランで1点を返し、完封を免れるのが精一杯。1-5で完敗し、「交流節」2勝1敗。通算成績6勝2敗でVONDS市原 Emerald Greenと「同率首位」に並び、後半戦の再開を迎えることになった。

 投手陣は「日本一投球間隔が短くテンポの速い投手」畑中萌が6試合・22回2/3を投げ、3勝1敗・防御率1.54。投球回数とほぼ同じの23三振を奪う力投で「サファイアセクション」投手ランキングトップに立つ活躍を見せている。
 また、まったくタイプの異なる木澤愛梨もどっしりと構え、落ち着いたピッチングで持ち味を発揮。こちらは左腕・畑中萌を上回る7試合・25回1/3を投げ、3勝1敗・防御率3.32と安定したピッチングを続けており、タイプの異なる左右の「二枚看板」が「同率首位」に並ぶチームを支えている。
 打線も宮坂佑希が打率5割3分8厘・本塁打3・打点8、大内麻里奈が打率4割9厘・本塁打3・打点8と好調! この二人が「3番」「4番」に並ぶ打線の破壊力は抜群で、その後を打つ前田あみも打率4割1分7厘・打点6、「チャンスメイク」を担当する東郷佑実が打率3割6分・本塁打1・打点8、「監督兼任」の青木千秋が打率3割5分・打点5、「キャプテン」剣田あかねが打率3割3分3厘・打点2と強打者揃いの打線でチーム打率3割4分4厘・総得点52・総本塁打8といずれもサファイアセクション「No.1」の数字を叩き出している。

 「第3節」では、初戦で6勝2敗「同率首位」に並ぶYKKとの「首位決戦」が組まれ、第2戦で3勝5敗「4位」平林金属 Peachblossomsと対戦する。
 初戦のVONDS市原 Emerald Green戦がYKKにとっても、サファイアセクション全体にとっても、首位争いの行方を争う「大一番」となる。VONDS市原 Emerald Greenは「エース」渡邉双葉に加え、西音華が成長し、投手陣が充実。YKKの「強力打線」がその投手陣をいかに攻略するかが、この試合の大きなポイントとなる。「第1節」での対戦ではYKK打線がVONDS市原 Emerald Green投手陣を打ち崩し、宮坂佑希、東郷佑実に効果的なホームランが飛び出す等、9-0と大勝している。ただ、VONDS市原 Emerald Greenは7月26日(土)・27日(日)、京都府福知山市で開催された「第65回全日本実業団女子選手権大会」で初優勝を飾る等、調子を上げている。「第1節」のような一方的な展開になることは考えづらく、僅差の接戦となることが予想され、YKKがこの試合をモノにすれば、対戦成績の上でも大きく優位に立つ(※同率の場合、直接対決での勝敗で順位が決定されるため)。まずは「初戦」に全力を注ぐことになる。
 次戦の対戦相手・平林金属 Peachblossomsは投手陣に決め手を欠いている。「第1節」での対戦では5-0で完勝しており、この試合でも「先制」「中押し」「ダメ押し」の理想的な試合展開に持ち込みたいところだ。ただ……「第65回全日本実業団女子選手権大会」では初戦で対戦し、初回に不運な「太陽安打」もあり、4失点。懸命の追撃及ばず、4-5で敗れるという「不覚」を取っている。初戦の「大一番」に力を傾注するあまり、その後の試合で精神的な「エアポケット」に陥ることのないよう細心が必要だ。

「第3節」 YKK 試合予定
9月6日(土)
対 VONDS市原 Emerald Green(6勝2敗/同率首位)※15:00試合開始予定
9月7日(日)
対 平林金属 Peachblossoms(3勝5敗/4位)※12:30試合開始予定

 

「左右の二枚看板」が揃う投手陣は強力! 相手チームにとっては脅威だ


サファイアセクション「No.1」の強力打線が火を噴くか!?


「単独首位」に立つことができるか!? 「第3節」の初戦に注目!



 5勝3敗 3位:小泉病院 Blue Arrows
 
交流節終了時点チーム成績
チーム防御率:2.45(2位)
奪三振:14(6位)
総失点:25(3位)
チーム打率:3割(2位)
総得点:45(2位)
総本塁打:2(4位)
総失策:9(6位)
守備率:0.965(4位)
※( )内数字は「サファイアセクション」6チームでの順位を示す

 小泉病院 Blue Arrowsは開幕連勝のスタート! 開幕ダッシュに成功し、迎えた「第2節」1勝2敗と痛恨の負け越し。通算成績3勝2敗の3位で「交流節」に臨んだ。

 「交流節」では、初戦でプラチナセクション「2位」の大和電機 Blue Lakersと対戦。6-1で快勝し、続くプラチナセクション「4位」の花王コスメ小田原 フェニックスとの対戦は、初回に2点を先制しながら2-3の逆転負け。プラチナセクション「6位」ルネス紅葉スポーツ柔整専門学校との最終戦は6-2で快勝し、「交流節」2勝1敗で通算成績5勝3敗の「3位」と、ギリギリのところで上位争いに踏み止まっている。

 投手陣では左腕・玉田彩音、杉本詩菜の二人が「規定投球回数」をクリア。左腕・玉田彩音が7試合・21回2/3を投げ、1勝1敗・防御率1.62。杉本詩菜が6試合・17回1/3を投げ、2勝1敗・防御率2.02の成績を残している。
 打線は好調。打率6割6分7厘・打点2のハイアベレージでサファイアセクションの打撃ランキングトップに立つ立川夏波を筆頭に、「キャプテン」としてチームを引っ張る佐々木彩葉も打率3割1分6厘・打点4と好調。打率3割3分3厘・打点7の上田爽樺、打率3割4厘・本塁打1・打点8の守時瑞希がチームの「得点源」となっている。

 「第3節」では、初戦で1勝7敗の「同率5位」厚木SC、第2戦で同じく1勝7敗「同率5位」のペヤングとの対戦が組まれた。
 厚木SC、ペヤングとは「第1節」で対戦し、16-6、5-1で大勝している。この試合内容・結果を見る限り、「第3節」での「連勝」の可能性は高いが、逆にいえば、ここで星を落とすようだと「上位争い」から完全に脱落してしまうことになる。しっかりと「連勝」を飾り、レギュラーシーズン「最終節」となる「第4節」へ「順位逆転」の可能性を残し、望みをつなぎたいところだ。

 小泉病院 Blue Arrowsが上位争いに生き残るためには、この「第3節」は「連勝」が絶対条件。この「第3節」での戦いがシーズン最終盤へ向け、大きな「意味」を持つことになる。

「第3節」 小泉病院 Blue Arrows 試合予定
9月6日(土)
対 厚木SC(1勝7敗/同率5位)※10:00試合開始予定
9月7日(日)
対 ペヤング(1勝7敗/同率5位)※10:00試合開始予定

 

投手陣は安定感を増し、十分「戦える」陣容が整った


打線は好調! 投手陣をしっかりと援護し、「連勝」を狙う


「上位進出」に生き残るために……この「第3節」は「連勝」が絶対条件!



 3勝5敗 4位:平林金属 Peachblossoms
 
交流節終了時点チーム成績
チーム防御率:5.22(4位)
奪三振:18(4位)
総失点:47(4位)
チーム打率:2割8分3厘(3位)
総得点:38(3位)
総本塁打:5(2位)
総失策:6(3位)
守備率:0.975(3位)
※( )内数字は「サファイアセクション」6チームでの順位を示す

 平林金属 Peachblossomsは「第1節」で開幕連敗のスタート。出足で躓いてしまったが、「第2節」は2勝1敗で乗り切り、通算2勝3敗の4位で「交流節」を迎えた。

 「交流節」では、初戦でプラチナセクション「1位」の靜甲と対戦。序盤から激しい点の奪い合いとなり、試合途中までは「互角」の試合を演じていたものの、後半投手陣が踏ん張れず、12安打を浴び、9失点。4-9で逆転負けを喫した。続くプラチナセクション「3位」MORI ALL WAVE KANOYA戦も投手陣が打ち込まれ、14安打・12失点。2-12と大敗し、連敗。最終戦はプラチナセクション「5位」Citrine Ichinomiyaを相手に、それまでの「鬱憤」を晴らすかのように17安打と打ちまくり、12-5で大勝。「交流節」1勝2敗、通算成績3勝5敗で5位となった。

 投手陣では、伊藝優良が5試合・19イニングを投げ、2勝1敗・防御率3.68。「投打二刀流」の橋口紫織が7試合・17イニングを投げ、0勝3敗・防御率9.06といずれも「エース」と呼べるだけの「成績」「結果」は残せていない。
 打線では岡田望が好調。打率4割2分1厘・本塁打1・打点6と気を吐いている。「投打二刀流」の行武唯華が打率3割6分・本塁打1・打点6の活躍。「投手」としても規程投球回数(16回以上)にわずかに足りないものの、5試合・15回1/3に登板。1勝1敗・防御率1.83と投手陣の「救世主」的存在となる可能性も……。
 大山秋歩も打率3割4分5厘・打点4と当たっており、「キャプテン」森香央理も打率3割3分3厘・打点1と打率を3割台に乗せ、調子を上げてきている。「投手」としての成績の振るわない橋口紫織も「打者」としては打率3割ちょうど、本塁打1・打点4と「頼りになる」ところを見せている。

 「第3節」では初戦で1勝7敗「同率5位」ペヤング、第2戦で6勝2敗「同率首位」に立つYKKとの対戦が組まれた。
 ペヤングとは「第1節」で対戦し、延長タイブレークの末、1-2で敗れ、ペヤングに今シーズン「初勝利」を献上してしまっている。ペヤングは「打撃不振」「得点力不足」に悩むチーム状況にあるが、ロースコアでの競り合いに持ち込まれると「第1節」の再現になりかねない。打線が奮起し、序盤から得点を重ねていくような試合展開にできれば理想的なのだが……。
 第2戦では「首位争い」を演じるYKKとの対戦となる。プラチナセクション「No.1」のチーム打率・総得点・総本塁打を誇るチームだけに、投手陣がよほど頑張らないと「厳しい試合」になることは避けられそうにない。
 ただ……「第65回全日本実業団女子選手権大会」(7月26日(土)・27日(日)/京都府福知山市で開催)では、初戦でYKKと対戦し、「運」に恵まれた面もあったが、5-4で競り勝っている。それだけにこの「第3節」でも「首位争い」を掻き回す「金星」を期待したいところだ。

「第3節」 平林金属 Peachblossoms 試合予定
9月6日(土)
対 ペヤング(1勝7敗/同率5位)※12:30試合開始予定
9月7日(日)
対 YKK(6勝2敗/同率首位)※12:30試合開始予定

 

「投打二刀流」行武唯華が投・打に活躍!


打撃好調の岡田望。打線の「中軸」としてチームを牽引


「サファイアセクション」の順位争いをかき乱せ!



 1勝7敗 同率5位:厚木SC
 
交流節終了時点チーム成績
チーム防御率:7.96(6位)
奪三振:19(3位)
総失点:60(6位)
チーム打率:2割3分4厘(5位)
総得点:22(5位)
総本塁打:2(4位)
総失策:4(2位)
守備率:0.982(2位)
※( )内数字は「サファイアセクション」6チームでの順位を示す

 厚木SCは開幕連敗のスタートとなったが、「第2節」初戦のペヤング戦で今シーズン「初勝利」を挙げ、「第2節」1勝2敗。通算成績1勝4敗とし、ペヤングと「同率」で並ぶ結果となったが、「第2節」初戦での「直接対決」での勝利がモノをいい、5位で「交流節」に臨んだ。

 「交流節」では、初戦でプラチナセクション「4位」花王コスメ小田原 フェニックスと対戦。1-2で惜敗し、続くプラチナセクション「2位」大和電機 Blue Lakers戦は投手陣が打ち込まれ、3本塁打を含む15安打を浴び、0-11で大敗。最終戦のプラチナセクション「6位」ルネス紅葉スポーツ柔整専門学校戦でも2本の本塁打を含む9安打で6失点。2―6で敗れ、ルネス紅葉スポーツ柔整専門学校に今シーズン「初勝利」をプレゼントする役回りを演じることに……。「交流節」を終え、1勝7敗の「同率5位」と苦しい状況が続いている。

 やはり「課題」は投手陣。古本緋里、鈴木心菜の二人が「規定投球回数」をクリアしているが、古本緋里は8試合すべてに登板。24回1/3を投げ、1勝2敗・防御率5.18。鈴木心菜も8試合すべてに登板しているが、20イニングを投げ、0勝4敗・防御率10.85と少しずつ数字は上向いてきているものの……まだまだ「勝機」を見出すには厳しい数字が並んでいる。
 打線では、ルネス紅葉スポーツ柔整専門学校から「移籍加入」した木下奈津が打率4割1分7厘・打点3と開幕から好調を持続。小山優理も3割8厘・打点2の成績を残しているが、3割以上のアベレージを残しているのはこの二人のみ。不安の残る投手陣を打線をカバーするにはさらなる「打線の奮起」が必要となる。

 「第3節」では、初戦で5勝3敗「3位」の小泉病院 Blue Arrows、次戦で6勝2敗「同率首位」を走るVONDS市原 Emerald Greenと対戦する。
 いずれも上位チームとの対戦となり、投手陣がどこまで踏ん張れるかがポイントとなる。小泉病院 Blue Arrowsとは「第1節」で6-16、VONDS市原 Emerald Greenも同様に「第1節」で対戦し、1-6で敗れている。この結果から見ても、やはり投手陣の踏ん張りがポイントであることは「明白」である。

 投・打の数字は厳しい数字が並んでいるが……投手陣に立て直しの「兆し」が少しずつではあるものの、見えてきており、「第46回全日本クラブ女子選手権大会」(7月19日(土)~21日(月・祝)/北海道俱知安町で開催)では準決勝に進出。Citrine Ichinomiyaに1-2のサヨナラ負けを喫し、2年連続の決勝進出はならなかったが、徐々に厚木SC「らしさ」を取り戻しつつある。後半戦では「数字」だけでは語ることのできない、計ることのできない「ソフトボールの魅力」の詰まった試合を見せてほしいものである。

「第3節」 厚木SC 試合予定
9月6日(土)
対 小泉病院 Blue Arrows(5勝3敗/3位)※10:00試合開始予定
9月7日(日)
対 VONDS市原 Emerald Green(6勝2敗/同率首位)※15:00試合開始予定

 

投手陣に「軸」となる存在が必要だが……


投手陣に「不安」がある以上、「打ち勝つ」試合展開に持ち込みたい


厚木SC「らしさ」を取り戻し、後半戦で「旋風」を巻き起こせ!



 1勝7敗 同率5位:ペヤング
 
交流節終了時点チーム成績
チーム防御率:5.44(5位)
奪三振:17(5位)
総失点:48(5位)
チーム打率:2割1分2厘(6位)
総得点:7(6位)
総本塁打:0(6位)
総失策:7(4位)
守備率:0.969(5位)
※( )内数字は「サファイアセクション」6チームでの順位を示す

 ペヤングは昨シーズン開幕から勝ち星なしの12連敗。開幕から13試合目、レギュラーシーズン最終戦でようやく初勝利を挙げたが、今シーズンは「開幕」となる「第1節」で早くも「1勝」を挙げ、1勝1敗。開幕から連敗の続く「いつものパターン」から脱却したかに見えたが……。「第2節」では無念の3連敗を喫し、通算成績1勝4敗。厚木SCと「同率」に並んだが、「第2節」初戦、厚木SCとの「直接対決」を落としたことが響き、6位で「交流節」を迎えることになった。

 「交流節」初戦は、プラチナセクション「3位」MORI ALL WAVE KANOYAと対戦。投打に元気なく、0-6で完敗を喫すると、続くプラチナセクション「5位」Citrine Ichinomiyaとの対戦も0-3の完封負け。最終戦、プラチナセクション「1位」靜甲との対戦も1-6で敗れ、「交流節」勝ち星なしの3連敗。3試合で得点「1」では勝機は遠かった。

 投手陣は「エース」平山綾乃が8試合すべてに登板し、35イニングを投げ、1勝4敗・防御率5.80。その他、齋藤南美が4試合・9回1/3を投げ、0勝1敗・防御率1.50。上田弓月が3試合・8回1/3を投げ、0勝2敗・防御率9.24とあっては、「エース」平山綾乃の出来が試合の結果を左右し、チームの「命運」が託されている……といった状況に変わりはない。
 打線では「キャプテン」釣春香が打率3割6分8厘・打点1と好調を持続。チームを引っ張り、鼓舞しているが、それに続く「3割打者」がいない状態。チーム打率2割1分2厘・総得点7・総本塁打0はいずれもサファイアセクション「最下位」の数字であり、ここまで8試合を終え、チームの総得点が「7」。1試合平均の得点が「1点」にも届かないでは……なかなか打つ手がないのが実状だ。

 「第3節」では、初戦で3勝5敗「4位」の平林金属 Peachblossoms、第2戦で5勝3敗「3位」小泉病院 Blue Arrowsと対戦する。
 初戦の対戦相手・平林金属 Peachblossomsとは「第1節」で対戦し、延長タイブレークの末、2-1で競り勝ち、今シーズン「初勝利」を挙げている。現時点では、このような試合展開以外、「勝つ」ことはイメージできないが……投手陣の踏ん張りと打線の奮起がカギとなる。
 小泉病院 Blue Arrowsとも「第1節」で対戦し、こちらは1-5で敗れている。この試合でも試合途中、1点差に追い上げる場面もあっただけに……ロースコアでの競り合いに持ち込むことができれば「勝機」も出てくるはず。「ロースコアでの競り合い」以外に「勝利」するイメージが持てない、ゲームプランが描けない……というのも寂しい限りだが、とにかく最後まで諦めず粘り強い戦うこと。チーム一丸となって耐え忍び、粘りに粘り、数少ないチャンスを確実にモノにする……そんな試合を期待したい。

「第3節」 ペヤング 試合予定
9月6日(土)
対 平林金属 Peachblossoms(3勝5敗/4位)※12:30試合開始予定
9月7日(土)
対 小泉病院 Blue Arrows(5勝3敗/3位)※10:00試合開始予定

 

「エース」平山綾乃が踏ん張れば……勝機は見えてくる!


打撃不振は深刻……「得点力不足」を解消し、2勝目をめざす


後半戦再開! 気分一新、心機一転、新たな気持ちでスタートを!!


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