プラチナ 第2節 20250519日()大和電機工業 VS 花王コスメ小田原

RESULTREPORT
責任投手 / 打撃成績
勝利投手【大和電機】斉藤 未来
敗戦投手【花王コスメ】星野 圭音
打撃成績 【花王コスメ】《三》荻野 真鈴《二》西 愛美
【大和電機】《本》新海 雪奈《三》堀川 美瑠瑠
バッテリー
花王コスメ●星野 圭音、栗原 ななみ-荻野 真鈴
大和電機○斉藤 未来-宮崎 遥希

《本》:本塁打 《三》:三塁打 《二》:二塁打

 「第58回日本女子ソフトボールリーグ」第2節・プラチナセクションは長野県下諏訪町・下諏訪スタジアムで開催され、全国的な悪天候の影響で雨天順延となった大会2日目(5月17日/土)の試合が予備日(5月19日/月)に順延され、実施された。
 予備日(大会4日目)第2試合は、前日(5月18日/日)、「全勝」で首位を走る靜甲に延長タイブレークの末、5-4で競り勝ち、「プラチナセクション」大混戦を演出した「立役者」花王コスメ小田原 フェニックスと、「ホーム」の大声援を受け、快調に勝ち星を重ねる大和電機 Blue Lakersが対戦。ともに3勝1敗で「同率首位」に並ぶチーム同士が「首位争い」生き残りをかけた「サバイバルゲーム」に臨んだ。

 後攻の大和電機 Blue Lakersは初回、花王コスメ小田原 フェニックスの先発・星野圭音の立ち上がりをとらえ、1番・原野柚瑠希がレフト前ヒットで出塁すると、2番・長尾明奈がスラップでピッチャー前に転がし、一塁アウトとなる間に一塁走者が二塁へ進塁。ワイルドピッチ、四球、一塁走者の盗塁で一死二・三塁とした後、4番・小川瑠菜のショートゴロで三塁走者が本塁突入。これがフィルダースチョイスを誘い、三塁走者が生還。初回に1点を先制した。

 大和電機 Blue Lakersは、続く2回裏にも6番・新海雪奈がセンター頭上を越えるソロホームランを放ち、2点目。「ホーム」の大応援団を喜ばせる新海雪奈「らしい」豪快な一発を放った。

(※2回裏、大和電機 Blue Lakers・新海雪奈が2点目となるソロホ―ムランを放つ!)

 3回裏には4番・小川瑠菜、5番・堀川美瑠瑠の長短打で3点目を挙げ、小刻みに加点し、着実にリードを広げた。

 守っては、先発の「左のエース」斉藤未来が安定感溢れるピッチングを見せ、花王コスメ小田原 フェニックス打線をわずか2安打に抑え込み、最後まで得点を許さず完封。「プラチナセクション」首位を争う「ライバル」を「直接対決」で叩き、通算成績4勝1敗。「ホーム」の熱い声援に応え、今節「3連勝」を飾り、第1試合で勝利した靜甲と並んで「同率首位」に立った。

 敗れた花王コスメ小田原 フェニックスは3勝2敗となり、「首位争い」から一歩後退。この試合、先発に星野圭音を起用し、「エース」栗原ななみの先発を回避。前日の靜甲戦の延長タイブレークにもつれ込む激闘の疲れがあったのかもしれないが……2回裏、2点のビハインドを背負い、無死一塁の状況で「エース」栗原ななみを投入。それ以降、「強打」の大和電機 Blue Lakers打線に5安打されながら1失点と踏みとどまったことを考えると、登板させることが可能な状態(登板できる状態)であったなら、勝てば「首位」という大事な試合でもあり、「エース」を先発させてもよかったのではないだろうか。今節初戦でも先発投手が大量失点した後に「エース」を投入し、その後、「無失点」に抑えたという試合もあっただけに何とも惜しい気がしてならない。「やりようによっては勝てたのでは……」という思いがどうしても残ってしまう。
 もちろん「前半戦終了時点の順位」で対戦相手の変わる「交流節」を見据えた「深謀遠慮」があるのかもしれないし、外からではわからない「チーム事情」があってのことかもしれないが……前日の試合が死闘・激闘、延長タイブレークにもつれ込んでの勝利だっただけに、しかも「勝負どころ」で「エース」が「エース」としての働きを見せ(もっとも4点のリードを追いつかれてしまったのも、その「エース」なのだが……)、上位争いの「ライバル」を叩いて貴重な勝利を挙げ、この試合に「勝てば首位」という状況を自らの力で作っていただけに、ここは連投となっても「エース」を「先発」でぶつけてほしかった。もちろんこれが「優勝」へと向かう「産みの苦しみ」なのかもしれないし、「優勝」を狙うからこそ、意識するからこそ、より慎重に戦い、より確実に「勝てる道」を模索しているのだろうが……。現在、「プラチナセクション」で上位争いを繰り広げているチームの中で日本リーグの「優勝経験」がないのは唯一、花王コスメ小田原 フェニックスだけである。その立ち位置は紛れもなく「挑戦者」であり、もっとガムシャラに、もっとアグレッシブに「勝利」を追い求める姿があっていいのでないだろうか。目先の星勘定にとらわれることなく、余力を残すことなど考えず、ただただ「全力」で戦う。それが「挑戦者」のあるべき姿ではないだろうか。

(※前半戦3勝2敗、「同率3位」となった花王コスメ小田原 フェニックス)

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