「第55回日本女子ソフトボールリーグ」
第４節プラチナセクション展望

　来る９月30日（金）～10月２日（日）、「第55回日本女子ソフトボールリーグ」第４節プラチナセクションは三重県熊野市・山崎運動公園くまのスタジアムで開催される。
　ここでは、プラチナセクション「最終節」となる「第４節」の戦いを展望してみたい。


　１位　MORI ALL WAVE KANOYA（８勝１敗）

「ホーム」開催となった「第３節」初戦に組まれていたＶＯＮＤＳ市原戦が台風の影響による悪天候で中止・順延となり、「予備節」（10月18日（火）／静岡県伊豆市・天城ふるさと広場野球場※雨天時：天城ドーム）で実施。２日目のルネス紅葉スポーツ柔整専門学校戦は１－０の完封勝利を収め、８勝目を挙げた。この勝利で「第３節」まで「全勝」で首位を走ってきた大和電機工業が新型コロナウイルスの全国的な広がりと台風11号接近に伴う移動等の危険を考慮し、「出場辞退」したことで「第３節」の２試合が「不戦敗」となったこともあり、「勝率」の差でかわし、「単独首位」に立った。 　「首位」で迎える「第４節」では、その初戦でいきなり大和電機工業との「首位攻防戦」を迎える。「第２節」での対戦では、「エース」中野花菜が、大和電機工業「躍進」の象徴であり、原動力でもある新海雪奈に手痛いスリーランを浴びる等、０－５と完敗。それが今シーズン「唯一」の黒星となっている。 　ただ……「第43回全日本クラブ女子選手権大会」（７月23日（土）～25日（月）／兵庫県たつの市・相生市）では、ベテラン・谷川まきの劇的な「サヨナラ満塁ホームラン」で「初優勝」の栄冠を手にしており、地元・鹿児島で開催された「第74回全日本総合女子選手権大会」（９月23日（金・祝）～25日（日）／鹿児島県南九州市）でも、「JD.LEAGUE」勢を撃破し、ベスト８進出を果たす等、「明るい材料」は多く、特に投手陣に安定感があるだけに、大和電機工業の「快進撃」を支えてきた「強力打線」を封じることができるかが大きな焦点となりそうだ。 　この試合を乗り切れば、「第４節」での３連勝が見えてくる。「首位」の座を保ったまま、上位争いを演じるＶＯＮＤＳ市原との予備節での対戦を迎えたいところだ。ＶＯＮＤＳ市原との対戦は「第１節」では４－０と「完勝」しているものの、初優勝を飾った「第43回全日本クラブ女子選手権大会」の決勝では延長タイブレークにもつれ込む「苦戦」を強いられている。谷川まきの「サヨナラ満塁ホームラン」で４－０の勝利を収め、スコア・試合結果は「第１節」と同じだが、その「試合内容」には大きな変化が生じており、決して楽観できる相手ではない。最後の最後まで目の話すことのできない「首位争い」「上位争い」が続くことになる。 第４節試合予定（三重県熊野市・山崎運動公園くまのスタジアム） ・９月30日（金）　vs 大和電機工業 ・10月１日（土）　vs ペヤング ・10月２日（日）　vs ＹＫＫ 予備節試合予定（静岡県伊豆市・天城ふるさと広場野球場※雨天時：天城ドーム） ・10月18日（火） vs ＶＯＮＤＳ市原

「プラチナセクション」首位に立つMORI ALL WAVE KANOYA

　２位　大和電機工業（８勝２敗）

「交流節」を終え、８戦全勝で「プラチナセクション」の首位を快走していた大和電機工業だが、「第３節」は大会直前になって新型コロナウイルスの全国的な広がりと台風11号接近に伴う移動等の危険を考慮し、「出場辞退」を決断。「第３節」予定されていた２試合は「不戦敗」となり、これまで「全勝」で「首位」を守り、快進撃を続けてきたチームに思わぬ形でストップがかかり、MORI ALL WAVE KANOYAに「勝率」の差でかわされ、「首位」の座を明け渡す結果となった。 　それでも……この「第４節」での「逆転」の可能性は残されており、特に「首位」を争うMORI ALL WAVE KANOYAに「第２節」での「直接対決」で５－０と圧勝しているのは大きな「アドバンテージ」となる。それだけにこの「第４節」の初戦に組まれたMORI ALL WAVE KANOYAとの「直接対決」は、まさに「大一番」であり、「プラチナセクション」の行方が決まる「重要な一戦」となる。この試合に勝って「同率」に並びさえすれば「直接対決」での「対戦成績」で順位を上回ることができる。 　「首位」MORI ALL WAVE KANOYA、「３位」ＶＯＮＤＳ市原との「直接対決」が組まれた「第４節」は大和電機工業にとって、まさに「正念場」であり、「真価」が問われる戦いとなる。どちらにしても「プラチナセクション」の上位争いは最後までもつれる可能性が高く、目の離せない「激闘」「死闘」となることは間違いない。まずは「初戦」に勝利し、「首位奪還」を果たした「勢い」で最終戦まで３連勝で突っ走りたいところだ。 　「首位躍進」の原動力となってきた「強力打線」が好調を維持できているのか、「第３節」欠場による「影響」はないのか……その戦いに注目が集まる。 第４節試合予定（三重県熊野市・山崎運動公園くまのスタジアム） ・９月30日（金）　vs MORI ALL WAVE KANOYA ・10月１日（土）　vs ＹＫＫ ・10月２日（日）　vs ＶＯＮＤＳ市原

「プラチナセクション」８勝２敗で２位の大和電機工業

　３位　ＶＯＮＤＳ市原（７勝２敗）

「交流節」３連勝を飾り、上位争いから離されることなく、３位の好位置につけ、「第３節」２日目に予定されていたＹＫＫ戦が「不戦勝」となったこともあり、通算成績７勝２敗で３位をキープ。一方、「第３節」初日に予定されていたMORI ALL WAVE KANOYAとの一戦が、台風11号の影響で雨天順延となり、この「第４節」を終えた後、「予備節」（10月18日（火）／静岡県伊豆市・天城ふるさと広場野球場（※雨天時：天城ドーム）で実施）で対戦するスケジュールが組まれた。 　「第４節」は初戦がペヤング、第２戦がルネス紅葉スポーツ柔整専門学校との対戦が組まれ、最終戦で「上位争い」のライバルである大和電機工業と対戦することになる。まずは初戦、２戦目を確実に連勝し、「首位」MORI ALL WAVE KANOYA、２位・大和電機工業の動向を確かめながら、最終戦に向け、万全の態勢を整えたいところだ。 　また、「予備節」でのMORI ALL WAVE KANOYA戦も重要な意味を持つ。「リーグ優勝」を狙うには「プラチナセクション」２位以上が「前提条件」となるだけに、最後まで「逆転」の可能性を残すべく、まずはこの「第４節」での「３連勝」が「絶対条件」となる。「首位」MORI ALL WAVE KANOYA、２位・大和電機工業との「直接対決」で敗れていることを考えても「絶対に負けられない！」戦いが続くことになる。「予備節」が単なる「消化試合」になってしまうようなことだけは絶対に避けなければならない。 第４節試合予定（三重県熊野市・山崎運動公園くまのスタジアム） ・９月30日（金）　vs ペヤング ・10月１日（土）　vs ルネス紅葉スポーツ柔整専門学校 ・10月２日（日）　vs 大和電機工業 予備節試合予定（静岡県伊豆市・天城ふるさと広場野球場※雨天時：天城ドーム） ・10月18日（火） vs MORI ALL WAVE KANOYA

「プラチナセクション」７勝２敗で３位でＶＯＮＤＳ市原

　同率４位　ＹＫＫ（３勝７敗）

「交流節」を終え、３勝５敗で４位につけていたＹＫＫだが、「第３節」を前に新型コロナウイルス陽性者が確認されたため、出場を見合わせることになり、「第３節」で予定されていた２試合は「不戦敗」となったため、大きく黒星が先行する形となってしまったが、この「第４節」でどこまで巻き返せるか……注目が集まる。 　「第４節」は第２戦で大和電機工業、第３戦でMORI ALL WAVE KANOYAと「上位争い」を演じるチームとの対戦が組まれている。その意味ではＹＫＫが「どんな戦いを見せるか」によって、「プラチナセクション」の上位争いの行方が左右されることになる。最後まで「プラチナセクション」を盛り上げ、上位争いをかき回すような戦いを見せてくれることを期待したいところだ。 第４節試合予定（三重県熊野市・山崎運動公園くまのスタジアム） ・９月30日（金）　vs ルネス紅葉スポーツ柔整専門学校 ・10月１日（土）　vs 大和電機工業 ・10月２日（日）　vs MORI ALL WAVE KANOYA

「プラチナセクション」３勝７敗で同率４位のＹＫＫ

　同率４位　ペヤング（３勝７敗）

「第３節」に予定されていたＹＫＫ戦、大和電機工業戦がいずれも「不戦勝」となったため、思わぬ形で「２勝」がプラスされ、通算成績３勝７敗の「同率４位」となり、「第４節」を迎えることになったペヤング。 　「第４節」ではＶＯＮＤＳ市原、MORI ALL WAVE KANOYAと「上位争い」「首位争い」を演じるチームとの対戦が続く。その結果によって「プラチナセクション」の上位争いの行方が左右されることになり、ペヤングの戦い、試合結果が「カギ」を握ることになる。 　「第３節」では「幸運」な形で２勝を手にしたが、自らの手で「勝利」を勝ち獲ってこそ意味がある。この「第４節」では「ジャイアントキリング」を演じ、ペヤングというチームの「存在意義」を示すと同時に、この日本リーグを盛り上げてほしい。上位チームとの対戦だからと最初から諦めてしまうようなことなく、強い相手だからこそ「闘志」を燃やし、挑みかかる姿勢と心意気を是非とも見せてほしいところだ。 第４節試合予定（三重県熊野市・山崎運動公園くまのスタジアム） ・９月30日（金）　vs ＶＯＮＤＳ市原 ・10月１日（土）　vs ＭORI ALL WAVE KANOYA ・10月２日（日）　vs ルネス紅葉スポーツ柔整専門学校

「プラチナセクション」３勝７敗で同率４位に並ぶペヤング

　６位　ルネス紅葉スポーツ柔整専門学校（１勝９敗）

「交流節」はチーム内で新型コロナウイルス陽性者が出てしまったことで出場を見合わせ、３試合が「不戦敗」扱いとなり、開幕から勝ち星なしの８連敗と苦しい状況が続いていたルネス紅葉スポーツ柔整専門学校は「戦列復帰」を果たした「第３節」で、初日に予定されていた首位・大和電機工業戦が「不戦勝」扱いとなったことで「今シーズン初勝利」が転がり込んできた。 　「第３節」２日目は「ホーム」開催のMORI ALL WAVE KANOYAと対戦。台風11号の影響で試合の実施が危ぶまれたが、試合開始時間を１時間半遅らせて行われた試合は、「首位進出」を狙うチームを相手に「大健闘」。先発・我妻美思が５回2/3を投げ、被安打５・１失点と好投し、緊迫の投手戦を繰り広げた。結局、打線がMORI ALL WAVE KANOYAの強力投手陣にわずか３安打・11三振と抑え込まれ、０－１の完封負け。「大金星」を逃がしてしまったが、首位争いを演じるチーム相手に、これだけの試合ができたことは「第４節」に向け、「明るい材料」といえよう。 　「第４節」ではＹＫＫ、ＶＯＮＤＳ市原、ペヤングとの対戦が組まれている。「第２節」でＹＫＫには１－11、ＶＯＮＤＳ市原には０－４といずれも「完敗」を喫しているが、ペヤングとは１－２と大接戦を演じている。「第４節」では「自力」で「１勝」を挙げ、チーム全員で勝利の喜びを分かち合えるよう、チーム一丸、「全力」の戦いを見せてくれることを期待したい。「第３節」で見せてくれたように、たとえ「首位」を争うチームが相手であっても、怯むことなく戦いを挑み、観る者の心を震わすような試合を見せてくれれば……日本リーグはもっともっと盛り上がる！ 第４節試合予定（三重県熊野市・山崎運動公園くまのスタジアム） ・９月30日（金）　vs ＹＫＫ ・10月１日（土）　vs ＶＯＮＤＳ市原 ・10月２日（日）　vs ペヤング

「プラチナセクション」１勝９敗で最下位のルネス紅葉スポーツ柔整専門学校