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[2022年09月28日] 「第55回日本女子ソフトボールリーグ」 第4節サファイアセクション展望

「第55回日本女子ソフトボールリーグ」
第4節サファイアセクション展望


 来る9月30日(金)~10月2日(日)、「第55回日本女子ソフトボールリーグ」第4節サファイアセクションは岡山県新見市・憩いとふれあいの公園野球場で開催される。
 ここでは、サファイアセクションの「最終節」となる「第4節」の戦いを展望してみたい。


 1位 靜甲(8勝2敗)
 「第3節」終了時点で8勝2敗と「サファイアセクション」首位を走る靜甲は、「大混戦」の2位争いを横目に見ながら、頭一つ抜け出し、「首位独走」の状況にある。
 とはいえ、「最終目標」は「サファイアセクション」1位ではなく、「リーグ優勝」である。この「第4節」でしっかりと「内容」の伴った「結果」を出し、「サファイアセクション」首位で「リーグ優勝」をかけた「順位決定節」に乗り込みたいところだ。
 豊田彩乃、山本すみれの「Wエース」が健在で「安定感」があり、「計算できる」投手陣を擁しているだけに、大崩れするようなことはない……と思われるが、「サファイアセクション」での戦いだけでなく、「その先」を見据えた戦いをし、「強さ」を見せつけるような試合内容・結果を期待したいところだ。
 「第62回全日本実業団女子選手権大会」(7月23日(土)・24日(日)/埼玉県毛呂山町)では「交流節」でも実現しなかった「プラチナセクション」「サファイアセクション」の「首位対決」(※交流節終了時点)となった大和電機工業との「決勝」を9-0の6回得点差コールド勝ちという一方的な試合展開で勝利を収め、4年ぶり5回目となる「栄冠」を手にし、「頂点」に立った。
 「第74回全日本総合女子選手権大会」(9月23日(金・祝)~25日(日)/鹿児島県南九州市)では、1回戦で敗れたものの、「JD.LEAGUE」の「東地区」でプレーオフ進出をかけた「ワイルドカード」争いを演じている太陽誘電 ソルフィーユを相手に5回まで0-0と緊迫の投手戦を展開。終盤6回裏、好投の山本すみれが本塁打「一発」に泣き、0-1で敗れはしたが、この大会で「準優勝」したチーム相手に互角の試合を繰り広げたことは、敗れたとはいえ、大きな「自信」を得た一戦になったのではないだろうか。
 この「第4節」3試合を「良い形」で乗り切り、「順位決定節」へとつなぎ、「日本リーグ制覇」を実現させるべく、怠りなく「準備」を進めてほしいところだ。

第4節試合予定(岡山県新見市・憩いとふれあいの公園野球場)
・9月30日(金) vs 花王コスメ小田原 フェニックス
・10月1日(土) vs 平林金属 Peachblossoms
・10月2日(日) vs Citrine Ichinomiya

「サファイアセクション」首位独走の靜甲


 同率2位 小泉病院 Blue Arrows(5勝5敗)
 「交流節」終了時点で5勝3敗。「2位」の好位置につけていた小泉病院 Blue Arrowsは新型コロナウイルス陽性者が確認されたため、「第3節」への出場を見合わせることになり、予定されていた2試合は「無念」の「不戦敗」となり、「首位争い」からは大きく後退。「日本リーグ優勝」の可能性を残す「2位争い」にシフトチェンジし、「2位の座の確保」に照準を絞らざるを得なくなった。
 「第3節」の不戦敗による「2敗」は大きく、手痛いものであったが、それでも他チームの動向次第では、リーグ優勝の可能性の残る「サファイアセクション」2位以上となる可能性は残されている。
 現時点で「同率2位」に並ぶ花王コスメ小田原 フェニックス戦が「不戦敗」(0-7)となったことで対戦成績の上では不利(直接対決での対戦成績は1勝1敗だが、得失点差が2-1、0-7で-6となり、同率に並んだ場合、順位は下となってしまう)な状況にあるが、花王コスメ小田原 フェニックスは「首位」靜甲との対戦を残しており、同じく同率で並ぶCitrine Ichinomiyaには「第2節」の対戦で1-0の完封勝利を収めている。こちらも「首位」靜甲との対戦が残る状況で、こちらは「直接対決」で叩く機会も残されている。「第3節」2試合の「不戦敗」という「不運」を乗り越え、「サファイアセクション」2位以上を確保できるのか……小泉病院 Blue Arrowsの戦いに注目が集まる。
 「第74回全日本総合女子選手権大会」(9月23日(金・祝)~25日(日)/鹿児島県南九州市)では、1回戦で「JD.LEAGUE」東地区で「首位」を走り、同大会「連覇」を狙う強豪・ビックカメラ高崎 ビークイーンと対戦。投手陣が3本の本塁打を浴びる等、0-9の5回コールド負けを喫したが、こういった強豪チームとの対戦も得難い「経験」となったはず。この「経験」をどう今後につなげていくのかにも注目したいところだ。

第4節試合予定(岡山県新見市・憩いとふれあいの公園野球場)
・9月30日(金) vs Citrine Ichinomiya
・10月1日(土) vs 厚木SC
・10月2日(日) vs 平林金属 Peachblossoms

「サファイアセクション」5勝5敗の「同率2位」につける小泉病院 Blue Arrows


 同率2位 Citrine Ichinomiya(5勝5敗)
 通算成績5勝5敗の「同率2位」のCitrine Ichinomiyaは、この「第4節」がまざに「正念場」となる。
 「エース」松本菜摘に安定感があり、「第3節」でチームの窮地を救う好リリーフを見せた「ルーキー」山下紗季ら投手陣には安定感がある。
 また、これまで「不振」だった打線も「第3節」ではしっかりと好投の投手陣を援護し、「連勝」を飾っており、「第3節」の調子を持続できているのであれば「第4節」での戦いにも大いに期待が持てる。
 「第4節」は「同率2位」に並ぶ小泉病院 Blue Arrows、花王コスメ小田原 フェニックスとの「直接対決」が組まれ、「首位」を走る靜甲との対戦も残されている。「第3節」での「連勝」が「本物」だったのかどうか……Citrine Ichinomiyaの「真価」が問われる戦いとなる。
 まずは「同率2位」で並ぶ小泉病院 Blue Arrowsとの「直接対決」に臨むことになるが、「第2節」での対戦では0-1の完封負けを喫している。「大混戦」の2位争いの渦中にあることを考えると、今後また「同率」で並ぶような状況も想定されるだけに、この試合に勝って対戦成績を1勝1敗のタイに持ち込み、できれば2点差以上で勝利し、「直接対決」での「得失点差」でも有利に立ちたいところ。続く花王コスメ小田原 フェニックス戦も同様に「第2節」の対戦では0-1で完封負けしており、こちらもまずは「勝利」すること、できることなら「2点差以上の勝利」を手にしたいという状況にある。そんな展開になれば「サファイアセクション」2位の座がグッと近づく。最終戦の「首位」靜甲戦を「余裕」を持って迎えられるような状況を作り出すことができれば「理想的展開」となるのだが……。残された3試合を「厳しい組み合わせ」ととらえるか、「直接対決」で叩き、自らの手で「リーグ優勝」の可能性を残す「チャンス」ととらえるか……その「気持ち」「姿勢」の持ち方でも「結果」は変わってくるはず。「守る」のではなく、アグレッシブに「挑戦者」として、残り3試合に全力を傾注してほしい。

第4節試合予定(岡山県新見市・憩いとふれあいの公園野球場)
・9月30日(金) vs 小泉病院 Blue Arrows
・10月1日(土) vs 花王コスメ小田原 フェニックス
・10月2日(日) vs 靜甲

「サファイアセクション」5勝5敗の「同率2位」に並ぶCitrine Ichinomiya


 同率2位 花王コスメ小田原 フェニックス(5勝5敗)
 花王コスメ小田原 フェニックスも「第3節」を終え、「同率2位」に並んでいる。3チーム並びの「同率2位」とはいえ、小泉病院 Blue Arrowsとの「直接対決」は、「第3節」で予定されていた対戦が「不戦勝」となったため、このまま「同率」で並ぶような状況になっても「得失点差」では有利な状況にあり、Citrine Ichinomiyaとの対戦でも「第2節」に1-0で勝利している。大混戦の「サファイアセクション」2位争いの中にあって、わずかながら「有利」な立場にはある。
 ただ、まだ「首位」靜甲との対戦も残っており、またそれが「第4節」の「初戦」に組まれたこともあって、ここでどんな試合を見せるか、期待と注目が集まる。
 2戦目がCitrine Ichinomiyaとの「直接対決」。「同率2位」に並ぶチーム同士の「生き残り」をかけた「潰し合い」になることは必至。このまま「有利」な状況を保ち、「サファイアセクション」2位の座を確保できるのか……最後の最後まで目の離せない「激戦」となることは間違いない。
 「第74回全日本総合女子選手権大会」(9月23日(金・祝)~25日(日)/鹿児島県南九州市)では、1回戦で「JD.LEAGUE」西地区で「首位」を走り、同大会で見事3年ぶり7回目の優勝を飾った強豪・トヨタ レッドテリアーズと対戦し、0-5の完封負けを喫したが、これもまた得難い「経験」。この「経験」を「第4節」につなげ、「大混戦」の2位争いを勝ち抜く「力」としてほしいところだ。

第4節試合予定(岡山県新見市・憩いとふれあいの公園野球場)
・9月30日(金) vs 靜甲
・10月1日(土) vs Citrine Ichinomiya
・10月2日(日) vs 厚木SC

「サファイアセクション」5勝5敗で「同率2位」の花王コスメ小田原 フェニックス


 5位 平林金属 Peachblossoms(4勝6敗)
 通算成績4勝6敗の5位、星の上では「同率2位」のチームと「1勝差」に過ぎないが、そこに3チームがひしめく状況とあって、「第4節」での「逆転」は決して容易なことではない。「リーグ優勝」の可能性を残す「2位以上」となるために……「ホーム」開催となる今節、地元・岡山で「奇跡」の大逆襲を目論む。。
 まずは「3連勝」が目標、その上で他チームの動向を見守ることになるが……第2戦で「首位」靜甲との対戦が組まれ、最終戦で「大混戦」の2位争いの渦中にある小泉病院 Blue Arrowsとの対戦が組まれている。最後の最後まで諦めず、チーム一丸、全力の戦いで「奇跡の逆転劇」を「ホーム」の大観衆の前で実現させたいところだ。
 「ホーム」の大応援団を喜ばせ、この「日本リーグ」を盛り上げていくために……平林金属 Peachblossomsが「意地」を見せ、「奇跡」を起こすことができるか、その戦いに期待と注目が集まる。

第4節試合予定(岡山県新見市・憩いとふれあいの公園野球場)
・9月30日(金) vs 厚木SC
・10月1日(土) vs 靜甲
・10月2日(日) vs 小泉病院 Blue Arrows

「サファイアセクション」4勝6敗で5位の平林金属 Peachblossoms


 6位 厚木SC(2勝8敗)
 通算成績2勝8敗で「サファイアセクション」最下位の厚木SC。毎試合のように好ゲームを展開し、試合内容も決して悪くはないのだが……勝利に結びつけられずにいる。少しばかりの「運」や「試合展開」に恵まれれば、その勝敗が逆になっていてもおかしくないほど「善戦」「健闘」はしている。だが……「あと一歩」のところで勝ち切れていない。
 この「第4節」では、「大混戦」の2位争いを演じる小泉病院 Blue Arrowsと花王コスメ小田原 フェニックスとの対戦が組まれている。厚木SCとの試合結果がその「行方」を左右することになるだけに、「大混戦」の2位争いをさらに混沌とさせ、かき回してほしいところだ。
 花王コスメ小田原 フェニックス、小泉病院 Blue Arrowsとは、ともに「第2節」で対戦し、0-1、6-7で敗れているが、勝機がなかったわけではない。特に小泉病院 Blue Arrows戦の延長9回裏、一死二・三塁から最後のプレーは「ダブルプレーで試合終了」となったが、本来なら厚木SCに「得点」が認められ、7-7の同点で「試合続行」となっていたケースだった。
 延長9回裏、厚木SCは一死二・三塁からヒットエンドランを敢行。三塁走者も二塁走者もスタートを切っており、セカンドライナーで戻れず、帰塁を諦めていたため、打球をダイレクトキャッチしたセカンドが二塁ベースカバーに入ったショートに送球し、ショートが二塁ベースを踏み、ダブルプレーで試合終了……となった。だが実は、その前に三塁走者が本塁を踏んでおり、本来ならこれは「タイムプレー」として扱われ、飛び出した二塁走者がアウトになる前に「三塁走者が本塁を踏んでいた」。よって「厚木SCの得点が認められる」ケースであった。
 そして、これを防ぐには、小泉病院 Blue Arrowsが「第3アウトの置き換え」を行う必要があり、このケースでいえば、二塁走者をアピールアウトにした後、球を三塁へ転送し、三塁走者のタッチアップの早過ぎをアピールする必要があったのである。それをしないと三塁走者の得点は認められてしまう(オフィシャル ソフトボール ルール 8―6項22〈効果〉21~24(4)参照)。この試合ではその「正しいルールの適用」に誰も気づかず、そのまま「試合終了」となってしまったが……これも「正しいルールへの理解」があれば防ぐことができたことである。あの試合、再び7-7の同点になっていたら……その後の展開も変わっていた可能性は十分にあり、勝敗・試合結果が「逆」になっていたとしてもおかしくはない。ある意味で今シーズンの厚木SCの「勝ち切れない」状況を象徴するようなシーンではなかっただろうか。
 結局、「小さなこと」「些細なこと」の積み重ねが「勝利」へとつながり、そのほんのちょっとの「差」が勝敗を分けることになる。「第4節」では「厚木SCらしい」試合を展開し、最後までリーグをかき回すような大暴れを期待したい。  

第4節試合予定(岡山県新見市・憩いとふれあいの公園野球場)
・9月30日(金) vs 平林金属 Peachblossoms
・10月1日(土) vs 小泉病院 Blue Arrows
・10月2日(日) vs 花王コスメ小田原 フェニックス

「サファイアセクション」2勝8敗で最下位の厚木SC


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