第49回日本女子ソフトボールリーグ個人表彰式 |
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12月9日(金)、大阪・ヒルトン大阪において「第49回(平成28年度)日本女子ソフトボールリーグ個人表彰式」が開催された。
表彰式には、今シーズンの日本女子ソフトボールリーグ1部・2部の個人表彰選手がそれぞれ出席。公益財団法人日本ソフトボール協会から、1部・2部リーグの最高殊勲選手賞、1部リーグの投手部門、打撃部門の各賞が、日本女子ソフトボールリーグの後援を行っているスポーツニッポン新聞社からは、1部リーグのベストナイン賞、新人賞、2部リーグの優秀選手賞の各賞が贈呈され、各部門で「トップ」に輝いた選手たちが表彰された。
1部リーグの最高殊勲選手賞は、太陽誘電 ソルフィーユの藤田倭が受賞。投げては最多勝(14勝4敗)、打っては本塁打王(8本塁打)、打点王(20打点)の投打の「三冠」に輝く大車輪の働きが高く評価され、初めて優勝チーム以外からMVPが誕生した。
首位打者には、今シーズン4割5分2厘のハイアベレージを残した「世界一のリードオフマン」トヨタ自動車 レッドテリアーズのナターシャ・ワトリーが輝き、昨シーズン、投手部門」の新人賞に輝いたビックカメラ高崎 BEE QUEEN・濱村ゆかりが防御率0.54で最優秀投手賞を獲得。確実な「成長」の跡を見せれば、Honda Revertaの島崎望が3年連続で盗塁王のタイトルを手にする等、「実力者」たちがそれにふさわしい活躍を見せ、個人タイトルを獲得した。
ベストナインは、二塁手部門で坂元令奈、三塁手部門で鈴木鮎美、遊撃手部門で渥美万奈、外野手部門で長崎望未、山崎早紀、DP(指名選手)でナターシャ・ワトリーと、2年ぶり9度目の優勝を飾ったトヨタ自動車 レッドテリアーズのメンバーが6つのポジションを「独占」。ここでも「優勝チーム」の「強さ」を証明する形となった。
新人賞でも、投手部門でトヨタ自動車 レッドテリアーズの左腕・田内愛絵里が受賞。ここでも「トヨタ自動車 レッドテリアーズ強し!」の印象を残した。
なお、2部リーグでは、優勝した日本精工の「エース」藤嶋涼菜が、9勝0敗、防御率0.26の活躍を評価され、最高殊勲選手賞を受賞。また、プラチナセクションの優秀選手賞に日本精工の選手5名(捕手部門・馬場未波、DP部門・村井彩乃、野手部門・中村白、安井聖梨奈、杉山まれい)が名を連ねる等、今シーズン「全勝」で2部リーグを駆け抜け、1994年以来となる「1部リーグ復帰」を果たした日本精工勢がチーム成績を反映させるかのように、個人賞でも多数を占める結果となった。
最後に、今シーズン、「前人未踏の大記録」日本リーグ通算200勝、通算2000奪三振を達成したビックカメラ高崎 BEE QUEENの上野由岐子が「リーグ特別表彰」を受け、その「偉大な記録」が表彰され、表彰式を締めくくった。
表彰式に出席した選手たちは、普段のグラウンド上で見せるユニフォーム姿とは違う「華やかな装い」で勢揃い。それぞれが受賞の喜びを噛みしめるとともに、来シーズンに向けた決意を新たにしていた。
表彰式の後には、日本女子ソフトボールリーグ1部・2部に所属するチームの監督、キャプテン、また関係者らが一堂に会し、懇親会を開催。
投打で「三冠」に輝き、MVPを受賞しながら、ケガの治療のため、この表彰式への出席が叶わなかった太陽誘電 ソルフィーユの藤田倭の「喜びのメッセージ」が会場で代読され、 檀上では1部リーグで王座を奪取したトヨタ自動車 レッドテリアーズの「キャプテン」であり。ベストナインに輝いた坂元令奈、同じくベストナインに輝いた長崎望未、日本リーグ通算200勝、通算2000奪三振の大記録を達成し、リーグ特別表彰を受けた上野由岐子へのインタビューも行われた。
表彰式の冒頭、(公財)日本ソフトボール協会・徳田寬会長のメッセージにもあった通り、ここに集う選手たちは、それぞれの分野(ポジション)で「日本一」であることに誇りを持ち、ただ「強い」だけではなく、そこに「美しさ」や「カッコよさ」をプラスさせてもらいたいと切に願う。
勝つことにより、自分たちが喜ぶだけではなく、そのプレーが観る者の心を震わせ、感動を呼び、多くの人に喜んでもらうことを「目標」とし、ソフトボールという競技の面白さ、楽しさを体現するプレーヤーであり続けてもらいたいものである。
もちろん、常にひたむきに、全力で、プレーすることがその「大前提」であることを忘れてはならないが、そろそろ「魅せるプレー」「魅せる試合」をもっともっと意識してもいいのではないだろうか。そして、「美しく」「気高く」プレーし、観る人々を魅了していくことをめざしていいのではないだろうか。
来年、50回の節目を迎える日本女子ソフトボールリーグが、さらに「魅力あるリーグ」となり、ソフトボール界全体をリードし、盛り上げていってくれることを期待したい。
1部リーグ個人表彰選手一覧
賞 |
選手名 |
チーム名 |
成績 |
最高殊勲選手賞 |
藤田 倭 |
太陽誘電 ソルフィーユ |
14勝4敗
8本塁打、20打点 |
最優秀投手賞 |
濱村 ゆかり |
ビックカメラ高崎 BEE QUEEN |
防御率 |
0.54 |
最多勝利投手賞 |
藤田 倭 |
太陽誘電 ソルフィーユ |
14勝4敗 |
首位打者賞 |
ナターシャ・ワトリー |
トヨタ自動車 レッドテリアーズ |
打撃率 |
0.452 |
本塁打王 |
藤田 倭 |
太陽誘電 ソルフィーユ |
8本 |
打 点 王 |
藤田 倭 |
太陽誘電 ソルフィーユ |
20打点 |
盗 塁 王 |
島崎 望 |
Honda Reverta |
11盗塁 |
ベストナイン賞 |
投 手 |
濱村 ゆかり |
ビックカメラ高崎 BEE QUEEN |
防御率 |
0.54 |
捕 手 |
ケイリン・キャスティーヨ |
豊田自動織機 シャイニングベガ |
打撃率 |
0.346 |
一塁手 |
ステーシー・ポーター |
SGホールディングス
ギャラクシースターズ |
打撃率 |
0.396 |
二塁手 |
坂元 令奈 |
トヨタ自動車 レッドテリアーズ |
打撃率 |
0.304 |
三塁手 |
鈴木 鮎美 |
トヨタ自動車 レッドテリアーズ |
打撃率 |
0.342 |
遊撃手 |
渥美 万奈 |
トヨタ自動車 レッドテリアーズ |
打撃率 |
0.368 |
外野手 |
長崎 望未 |
トヨタ自動車 レッドテリアーズ |
打撃率 |
0.406 |
山崎 早紀 |
トヨタ自動車 レッドテリアーズ |
打撃率 |
0.390 |
メーガン・ウィギンズ |
ビックカメラ高崎 BEE QUEEN |
打撃率 |
0.351 |
指名選手 |
ナターシャ・ワトリー |
トヨタ自動車 レッドテリアーズ |
打撃率 |
0.452 |
新 人 賞 |
投手 |
田内 愛絵里 |
トヨタ自動車 レッドテリアーズ |
防御率 3.44、3勝1敗 |
野手 |
長谷川 優理 |
戸田中央総合病院 Medics |
打撃率 |
0.204 |
※リーグ特別表彰:ビックカメラ高崎 BEE QUEEN・上野由岐子
プラチナ個人表彰選手一覧
賞 |
選手名 |
チーム名 |
成績 |
最高殊勲選手賞 |
藤嶋 涼菜 |
日本精工 |
打撃率 |
防御率0.26、9勝0敗 |
優秀選手賞 |
投 手(A) |
大塚 巳那子 |
厚木SC |
防御率 |
1.42 |
投 手(H) |
山田 麻未 |
大垣ミナモソフトボールクラブ |
防御率 |
1.79 |
捕 手(A) |
馬場 未波 |
日本精工 |
打撃率 |
0.333 |
捕 手(H) |
増田 愛 |
YKK |
打撃率 |
0.333 |
D P(A) |
村井 彩乃 |
日本精工 |
打撃率 |
0.438 |
D P(H) |
鹿目 真実 |
靜甲 |
打撃率 |
0.382 |
野 手(A) |
中村 白 |
日本精工 |
打撃率 |
0.435 |
野 手(A) |
松本 早紀 |
厚木SC |
打撃率 |
0.433 |
野 手(A) |
安井 聖梨奈 |
日本精工 |
打撃率 |
0.423 |
野 手(A) |
福井 実咲 |
平林金属 |
打撃率 |
0.417 |
野 手(A) |
杉山 まれい |
日本精工 |
打撃率 |
0.400 |
野 手(H) |
曽根 早織 |
日本ウェルネススポーツ大学 |
打撃率 |
0.485 |
野 手(H) |
粕谷 朋世 |
大垣ミナモソフトボールクラブ |
打撃率 |
0.462 |
野 手(H) |
新井 賢紗 |
大垣ミナモソフトボールクラブ |
打撃率 |
0.400 |
野 手(H) |
百瀬 篠 |
東海理化 |
打撃率 |
0.394 |
野 手(H) |
森光 眞子 |
Dream Citrine |
打撃率 |
0.364 |
(A):プラチナセクション (H):サファイアセクション |
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毎年恒例の「日本女子ソフトボールリーグ個人表彰式」が開催された
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日本リーグのタイトルホルダーがドレスアップした装いで勢揃い!
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最優秀投手賞とベストナインに輝いたビックカメラ高崎 BEE QUEEN・濱村ゆかり
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1部・2部を代表する選手たちが次々と表彰を受けた
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日本リーグ通算200勝、通算2000奪三振の大記録を達成した
ビックカメラ高崎 BEE QUEEN・上野由岐子は「リーグ特別表彰」
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「強い」だけではなく、「美しく」「魅せる」プレーを!
誰もが憧れるような選手・プレーをめざして……
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