プラチナ 20230519日()大和電機工業 VS 厚木SC

RESULTREPORT
責任投手 / 打撃成績
勝利投手【厚木SC】中澤萌
敗戦投手【大和電機】古川歩佳
打撃成績 【厚木SC】 
【大和電機】《二》長尾明奈
バッテリー
厚木SC○中澤萌-後藤菜緒子
大和電機斉藤未来、●古川歩佳、斉藤未来、大串都未希-堀あかね

《本》:本塁打 《三》:三塁打 《二》:二塁打

 「第56回日本女子ソフトボールリーグ」プラチナセクション第2節は、神奈川県厚木市・及川球技場で行われた。
 大会初日(5月19日/金)は、午後から天気が下り坂との予報。空はどんよりとした雲に覆われ、ヒンヤリとした強い風が常にグラウンドに吹きつけた。
 第1試合は、第1節、1勝1敗で「同率3位」の大和電機工業と開幕からまだ勝ち星のない厚木SCが対戦した。ここまで1勝1敗の大和電気工業にとっては、上位に食らいつくために勝ち星を積み上げたいところ。一方の厚木SCは、第1節で2連敗からのスタートになってしまっただけに「ホーム」で今季シーズン初勝利を飾るべく意気盛ん!
 
 先攻の厚木SCは初回、簡単に二死を取られたものの、3番・薦田未蘭が粘りを見せ、レフト前ヒットで出塁すると、4番・後藤菜緒子は死球。二死ながら一・二塁のチャンスを作り、5番・柚原菜々穂がセンター前タイムリーを放った。なお走者が一・三塁と走者が残り、6番・辻あさひの打席でカウント・ツーボールとなった後の3球目、ダブルスチールを敢行。これが見事に決まって2点を先制した。
 
 大和電機工業は、その裏すぐに1点を返すと、続く2回裏、6番・宮崎遥希のライト前、7番・矢崎月菜のセンター前への連打で無死一・二塁。ここでダブルスチールを成功させて、二・三塁へとチャンスを広げ、9番・車亜紀子がレフト前へ運び、三塁走者が還り、2-2の同点に追いついた。
(※大和電機工業は2回裏、車亜紀子のタイムリーで2-2の同点に追いつく)
 
 試合途中からポツリポツリと雨が降り出す。風も強いままでコンディションは良くなかったが、両チームともに守備でファインプレーを連発。ヒット性の打球をダイビングキャッチで防いだり、無駄のない中継からホームで間一髪タッチアウトとしたり……バックから投手陣を盛り立て、1点を争う引き締まったゲームが展開された。
 
 いつ本格的に降り出すか……。雲行きも気になる中、勝ち越し点は、厚木SCがもぎ取った。4回表、一死から9番・大場彩香が四球を選び、出塁すると、すかさずスチールを成功させ、二塁へ進塁。得点圏に走者を進め、ここで1番・小山優理がライト前へタイムリー。これが決勝点になった。
(※4回表、厚木SCは小山優理のタイムリーで二塁走者・大場彩香が還り、決勝点を挙げる!)
 
 大和電機工業が細かく3投手を継投したのとは対照的に、厚木SCは中澤萌が一人で投げ切った。ヒットは打たれても、要所でうまくかわして失点を防ぎ、球数も82球で完投の省エネピッチング。こういう粘りを見せていけば、昨年以上の勝ち星をつかみ取れるはずだ。
 
 勝った厚木SCは「ホーム」で嬉しい今シーズン初勝利! 通算成績1勝2敗とし、今後に期待を抱かせる「大きな1勝」を挙げた。
 
 昨シーズンの「覇者」大和電機工業も同じく1勝2敗。「ノーマーク」のところで無敗の快進撃を続けた昨シーズンと違い、「王者」となった今シーズンは当然相手チームのマークはキツくなり、「標的」にされる。「王座」は「奪う」より「守る」ことの方が難しいとよくいわれる。追われる者のツラさ……「王者」大和電機工業の「真価」が問われる戦いが続く。

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