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[2014年11月19日] ビックカメラ女子ソフトボール高崎 創部記者会見

 
2014.11.18
ビックカメラ女子ソフトボール高崎
創部記者会見
 


 
「ビックカメラ女子ソフトボール高崎」創部 記者会見が高崎市役所で行われた
 
  記者会見には、ビックカメラ・宮嶋宏幸社長、湯本善之部長、
富岡賢治高崎市長、宇津木麗華監督、上野由岐子選手が出席
 

 
日本を代表するトップチームのチーム移管となり、たくさんの報道陣が詰めかけ、その「注目度」の大きさを感じさせた 
 
  「歴史と伝統のあるチームを承継し、責任を感じる」と宮嶋社長(右)(左は、今回のチーム移管の「橋渡し役」となった富岡賢治高崎市長) 
 
  チームからは宇津木麗華監督(右)と上野由岐子選手が出席。
「新たなスタート」に向けた「決意」と「意欲」を力強く語った
 
  「ビックカメラ女子ソフトボール高崎」が船出!
その前途に「期待」と「注目」が集まる!!
 


ビックカメラ女子ソフトボール高崎
創部記者会見

 11月18日(火)、15時から高崎市役所において、「ビックカメラ女子ソフトボール高崎」創部記者会見が実施された。
 これは、10月16日(木)、日本女子ソフトボールリーグ1部加盟チームである「ルネサスエレクトロニクス高崎」(ルネサスエレクトロニクス株式会社)と株式会社ビックカメラの両者間でチーム移管について基本合意に達したことを発表したことを受け、実施されたもので、「ルネサスエレクトロニクス高崎」のラストシーズン、レギュラーシーズンの第10節、決勝トーナメントが控えていたこともあり、「選手・監督がラストシーズンで悔いなく最高のパフォーマンスを発揮できるように」との配慮から先送りされていた。
 先週末(11月15日・16日)に「第47回日本女子ソフトボールリーグ1部決勝トーナメント」が開催され、今シーズンの全日程を終えたことから、週明け早々のこの日、「ビックカメラ女子ソフトボール高崎」創部記者会見を行う運びとなった。

 「ビックカメラ女子ソフトボール高崎」は、今シーズンまでの「ルネサスエレクトロニクス高崎」チームの選手・スタッフを受け入れ、群馬県高崎市を活動拠点とし、2015年1月1日より活動を開始する予定であり「ビックカメラ女子ソフトボール高崎」は、公益財団法人日本ソフトボール協会・日本リーグ規定に従い、今年度の「ルネサスエレクトロニクス高崎」チームのリーグ成績を引き継ぎ、日本女子ソフトボールリーグ1部で活動することが決まっている。

 この日の記者会見には、株式会社ビックカメラ・宮嶋宏幸代表取締役社長、湯本善之部長(取締役常務執行役員総務人事本部長兼総務部長)、宇津木麗華監督、選手を代表し、上野由岐子選手が出席し、「ルネサスエレクトロニクス高崎」と「ビックカメラ女子ソフトボール高崎」のチーム移管を実現させる「橋渡し役」となった富岡賢治高崎市長も会見に同席した。

 記者会見冒頭、まずビックカメラ・宮嶋宏幸社長が挨拶に立ち、「このチームは、高崎市のみならず、日本の『宝』というべきチームである。今回、高崎市を通じてお声掛けをいただき、このような歴史と伝統のあるチームを承継することになり、光栄であると同時に、その責任の重さも感じている。我が社の『創業の地』である高崎市とともに、このチームを承継し、さらに守り、育てていくのだという『決意』と『思い』を込め、チーム名も『ビックカメラ女子ソフトボール高崎』(略称:ビックカメラ高崎)と、「高崎」の二文字を入れさせていただきました」と、チーム受入の経緯と、今後へ向けての決意と意欲を語った。
 また、今年4月、創業以来「初」となる企業スポーツ部「ビックカメラ陸上部」を創部していることが紹介され、立教大学出身でインカレ4連覇の競歩・岡田久美子選手が所属選手として活躍。「日本を代表する選手」として、国内大会はもとより、「世界の舞台」を視野に入れ、活動をはじめていることにも触れ、「これに続き女子ソフトボール部を創部することになり、社内は大いに活気づいている。また、お店を訪れるお客様からも『よかった、よかった』と声をかけられることも多く、影響力の大きさを感じている」と述べた。

 続いて、今回のチーム移管の「橋渡し役」となった富岡賢治高崎市長は、「まず最初にルネサスエレクトロニクス高崎さんから『チームの受入先を探している』とのお話を聞いたときには、驚きを禁じ得なかった。このチームは高崎市はもとより、群馬県の『宝』ともいうべきチームであり、何とか高崎市に残すことはできないか、何とか高崎市で継続した活動ができないか……と、模索していたとき、ビックカメラさんにこのお話をすると、快く受け入れていただき、しかも、極めて迅速に対応をしていただいて……ただただ感謝しております」と、謝辞を述べた。

 宇津木麗華監督は、「とにかくこの話が決まって『ホッとした』というのが素直な気持ち。今後は、高崎市のチームとして、地域貢献、社会貢献していくことを忘れず、強く、誰からも愛されるチームを作りたいと思っています」と心境を語り、「まだまだ今後検討していかなければならない段階ですが、子どもたち、小学生などを対象に、『ビックカメラ』ジュニアチームを創設し、同じユニフォームを着て、一緒にプレーすることも考えています。ソフトボールの未来を考えれば、新たな競技人口、子どもたちを取り込んでいくことは大切なことですし、ソフトボールという競技は、強く、たくましい人間形成にも役立つスポーツだとも思っています。チームスポーツですから、チームワーク、仲間のことを思いやること、助け合うこと、競い合うこと、いろんな大事なことを学ぶことができるスポーツでもあると思いますので、ソフトボールを通じた地域貢献、社会貢献も考えていきたい」と、新たなスタートに、意欲を新たにしていた。

 上野由岐子選手は、「不安がなかったといったら嘘になりますが……。宇津木麗華監督が矢面に立ち、私たちを守り、防波堤となってくれたことで、様々な『雑音』に悩まされることなく、私たち選手はグラウンド上でのことだけに集中し、プレーすることができました。今は、またこの高崎を拠点にプレーできることを嬉しく思っています」と語り、「ご存じのように、高崎は夏は暑く、冬は空っ風で(笑)。ただ、ソフトボールに専念し、集中するには良い環境だと思っていますし、慣れ親しんだこの地で来シーズンもプレーできることを喜んでいます。今後も子どもたちが目標としてくれるような選手であり続け、皆さんに心から応援していただけるようなチームが作れるよう頑張ります。そして、もっともっとソフトボール界全体を盛り上げていけるよう努力していきたいと思います」と素直な心情を吐露した。

 2020年オリンピック競技復帰へ質問が及ぶと、宮嶋宏幸社長は、「もちろん、そのために何か力になれることがあれば何でもやりたいと思っている。ただ、オリンピックのあるなしに関係なく、この話を受けさせていただきましたし、まずは先ほど宇津木麗華監督のおっしゃったように、強く、誰からも愛されるチームを作っていきたいと思っています」と語った。

 宇津木麗華監督は、「私自身、シドニー、アテネの両オリンピックでプレーする経験をさせていただき、北京オリンピックで金メダルを獲得した後には、日本リーグの会場が満員になるほど、観客が押し寄せたこともありました。そういう意味では、やはり誰もが憧れる『夢の舞台』があるということは大きなことですし、ぜひそれを復活させたい、復活させてほしい……という気持ちはあります。そのためにも、自分たちにできること、まずは強く、愛されるチームを作ることが最優先事項ですが、先ほど申し上げたような地域貢献、社会貢献を含め、いろいろと考えていきたいと思います」と、思いを語った。

 上野由岐子選手は、「できることは何でもやるつもりです。選手にできることは、まずグラウンド上で最高のプレー、パフォーマンスを見せることだと思いますが、オリンピック競技復帰のためには、国内でだけで盛り上がるのではなく、国際的、世界的な広がりが大切になります。今シーズンは、世界選手権、アジア大会といった国際大会で、世界一、アジアNo.1となることで、国内に向けては、オリンピック競技でなくなった後も、世界一の競技力を有していること、『ソフトボール頑張ってます!』ということはアピールできたと思います。また、そういった舞台を通じて世界中のソフトボールプレーヤーがオリンピック競技に復帰することを切望していることを再確認することができ、オランダで開催された世界選手権では、ヨーロッパでの普及・盛り上がりへの『新たな可能性』を感じることもできました。国際大会での活躍はソフトボールという競技の魅力、面白さ、楽しさを伝える絶好の機会になったのではないかとは感じています」と、オリンピック競技復帰を願う気持ちを言葉にした。

 選手の配属や練習環境等については、湯本善之部長が、「練習場、選手寮については、ルネサスエレクトロニクスさんのグラウンド、寮をしばらくは借り上げる形で使用させていただき、高崎市が新設しているソフトボール場が完成した際には、そこを拠点に活動していく予定です。また、選手寮もそのソフトボール場の近隣に新設する予定で、そこにトレーニング施設やちょっとした練習はできるような環境を整えたいと考えています」と説明。「選手の配属については、高崎が活動拠点ということもあり、高崎の店舗、系列のコジマの関連店舗等、現在検討を進めているところです。お客様との接点のある職場やイベント等を通じてお客様と触れ合っていただくような企画も考えていきたいと思っております」と話した。
 先週末、「第47回日本女子ソフトボールリーグ1部決勝トーナメント」が終わり、「連覇」をかけて戦ったルネサスエレクトロニクス高崎は、惜しくも準優勝に終わり、「有終の美」を飾ることはできなかった。
 しかし、その戦いは、「優勝」の記録は残らなくても、多くの人々の「記憶」に残る感動的なものであった。その「歴史」と「伝統」が、今度は「ビックカメラ」に受け継がれ、新たな歴史を刻んでいくことになる。
 「エース」上野由岐子は言った。「チーム名が変わろうが、ユニフォームが変わろうが、やることは変わらない」と。
 一つの「歴史」が終わりを迎え、また新たな「歴史」がはじまる。「ビックカメラ女子ソフトボール高崎」の前途に期待と注目が集まる。 
 


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