1部リーグ 第5節 20170604日()伊予銀行 VS 太陽誘電

RESULTREPORT
責任投手 / 打撃成績
勝利投手【伊予銀行】内海花菜
敗戦投手【太陽誘電】尾崎望良
打撃成績 【太陽誘電】《本》藤田倭《二》河野美里
【伊予銀行】《三》對馬弥子
バッテリー
太陽誘電藤田倭、●尾崎望良、藤田倭-佐藤みなみ
伊予銀行山口清楓、○内海花菜-二宮はな、池田千沙

《本》:本塁打 《三》:三塁打 《二》:二塁打

 「第50回日本女子ソフトボールリーグ1部」第5節滝沢大会第2日第2試合は、前日(6月3日/土)のトヨタ自動車 レッドテリアーズ戦で、チームを引っ張る「キャプテン」對馬弥子のソロホームランで完封負けは逃れたものの、ここまで3勝7敗ともう一つ調子の上がらない伊予銀行 VERTZと、通算成績8勝2敗で単独2位につけ、河野美里、藤田倭の「3・4番コンビ」が大活躍の太陽誘電 ソルフィーユが対戦した。
 
 後攻のVERTZは初回、先発・藤田倭と見せかけ、7番・DPに入っていた尾崎望良がピッチャーの守備を兼務。藤田倭をOPO(打撃専門選手)として4番に置き、左腕・尾崎望良を「実質的な先発投手」として起用。「左右の二枚看板」「投打のWエンジン」をフル活用するソルフィーユ「得意の戦術」で勝負に出たが、ここに思いも寄らぬ「落とし穴」が待っていた。
 尾崎望良はその立ち上がり、1番・照喜名真季のセーフティーバントがピッチャー前へ転がると、それを処理した尾崎望良が「ウインドミル」で一塁に送球。これが大きく逸れ、カバーに入っていたライトもボールを後ろへ逸らす間に、打者走者が一気に三塁まで進塁。尾崎望良の「弱点」であるバント処理を突かれ、無死三塁のチャンスを作ると、2番・松成あゆみへの3球目にヒットエンドランを敢行。サード・山本晴香が懸命にバックホームし、クロスプレーとなったが間一髪セーフ。VERTZが抜け目のない攻めを見せ、1点を先制した。

 1点を追うソルフィーユは3回表、VERTZ・先発の山口清楓を攻め、1番・原田のどかがライト前ヒットで出塁。2番・山本晴香は送りバントを試みたが、VERTZ守備陣の見事なバントシフトの前に5-6-4とわたるダブルプレー。一瞬にしてチャンスを潰したかに見えたが、3番・河野美里がレフト線への二塁打でチャンスを作り直し、ここで4番・藤田倭がワンボール・ワンストライクからの3球目を完璧にとらえ、「鮮やか」にレフトスタンドへ運ぶツーランホームラン。この試合も不動の「3・4番コンビ」の活躍で逆転に成功した。

(※3回表、1点を追うソルフィーユは「3・4番コンビ」の活躍で逆転に成功!)
 
 これで試合の流れはソルフィーユに傾くかと思われたが、VERTZはその裏、この回先頭の9番・金澤美優がピッチャー前のバントヒットで出塁。「ウインドミル」でしか送球できない尾崎望良の「弱点」を攻め、1番・照喜名真季は送りバント失敗で追い込まれた後、ヒットエンドランを敢行。高めに外れたボールを飛びつくようにして何とかとらえ、センター前に落とし、無死一・二塁とチャンスを広げ、2番・松成あゆみのサードゴロがエラーを誘い、無死満塁。「一打逆転」のチャンスに、前日の試合でもソロホームランを放っている3番・對馬弥子が満塁の走者を一掃するタイムリースリーベース。少し甘めに入ったボールを見逃さず、とらえた打球がライト線を破り、一気に逆転に成功。

(※3回裏、VERTZは「キャプテン」對馬弥子が満塁の走者を一掃する逆転のタイムリースリーベースを放つ!)
 
 逆に2点のリードを奪い、なお無死三塁のチャンスに、4番・樋口菜美が四球で出塁すると、すかさず盗塁。無死二・三塁とチャンスを広げ、5番・加藤文恵がセンターへ犠牲フライを打ち上げ、三塁走者がタッチアップから生還。この回大量4点を挙げ、5-2と逆転に成功した。
 
 3点のリードを奪われたソルフィーユも懸命に反撃。4回表、2つの四球で一死一・二塁としたところで、VERTZベンチが動き、先発・山口清楓を諦め、左腕・内海花菜に投手交代。9番・丸本里佳が痛烈な当たりを放ったが、これがショート真っ正面。6-4-3とわたるダブルプレーとなり、5回表には、この回先頭の1番・原田のどか、2番・山本晴香の連打で無死一・二塁の得点機を作ると、3番・河野美里のセンターフライで走者がそれぞれタッチアップから進塁。一死二・三塁のチャンス作ったが、頼みの4番・藤田倭が初球を簡単に打って出てサードゴロ。走者は動けず、5番・大塚枝里香もレフトへのファウルフライに倒れ、無得点。6回表も先頭打者が内野安打で出塁したものの、これも併殺でチャンスを潰し、8安打を放ちながら得点はホームランによる2点のみ。一度は試合をひっくり返しながら、「まさか……」の逆転負け。通算成績8勝3敗の同率2位で前半戦を終了した。

 この大事な一戦をものにしたVERTZは、これで4勝7敗。まだ黒星が先行しているものの、今シーズンは昨シーズンとは一味違う「勢い」が感じられる。試合をしっかり作れるルーキー・山口清楓、原田悠にも戦力としてのメドが立ち、「エース」庄司奈々、左腕・内海花菜を含めた投手陣は整備されつつある。打線もチームを引っ張る「キャプテン」對馬弥子に当たりが出はじめ、プレー面だけでなく、試合中の声掛けなど、「チームの軸」となり「背中」でチームを引っ張っており、後半戦の戦いに注目したいところだ。

 一方、ソルフィーユ・藤田倭は6回裏、VERTZ・池田千沙から奪った三振が記念すべき日本リーグ通算400奪三振となった。自らのホームランで試合をひっくり返していただけに、その「勢い」「流れ」を重視し、3回裏から登板させる手もあった。尾崎望良が自らのミスから先制され、その後もチグハグな攻めでホームランでしか得点できないという、何となく嫌な流れの試合となっていただけに、今シーズン安定感抜群のピッチングを見せている「エース」の投入で、その流れを断ち切る決断があっても良いように思えたが……。もちろん「結果論」に過ぎないし、長いシーズンを考えれば、左腕・尾崎望良の力も必ず必要になることは間違いない。それでも、今の藤田倭のピッチングであれば、たとえ1点のリードであっても、そのままVERTZ打線を抑え込んでしまう可能性はかなりの確率であったと感じる。「左右の二枚看板」「投打のWエンジン」がソルフィーユ最大の特徴であり、武器であることに異論はないが、この試合に関しては、「エース」に試合を託す選択があってもよかったのではないだろうか。

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